戌丸アット
2022-05-08 00:18:33
1594文字
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(途中)子ナギと子カンのナギカンです

吸血鬼アンチエイジングが脱走した前提で書いてます。

フッと頭の痛みで目を覚したナギリは、痛みのある部位を触って納得した。
たんこぶが出来ている。
道理で痛い訳だ、吸血鬼でなければ死んでもおかしくはない。
しかし、ここは何処だろう?と身体を起こしてみる。
見知らぬ道、でも路地裏って事は分かる。
なら多分、また誰かを斬らなくちゃいけない。
斬らないと、斬らないと自分は誰にも。

「わーっ!?こんばんはーっ!そこの人、助けてください!」
「っだ、れ?え、その何してるの?」
「分からないんであります!なんか気付いたら足が挟まっててー!えーん!!!抜けません!」

本当に誰だ。
こんな路地裏で大声を出されなければ気付かなかった。
しかも目の前の子供は大きな銀色の箱に確かに右足が挟まっている。
吸血鬼になってしまってからは、力も強くなったので多分、少しくらいなら持ち上げられそうだ。
だけど、そんな事したら、怖がられて
いや、違う。もう違うじゃないか。
自分は畏怖されるべき吸血鬼なんだから、どうせコイツだって!

「あ!君、おデコから赤い刃が出てませんか?」
「えっ?あ、いつの間に!さ、触るな!」
「いっ!?」
「あ!」

まただ。またやってしまった。
パタタッと目の前の子供から伸ばされた手から血が飛んだ。
本当は、驚いてしまって払い除けただけだったのに。
あぁ、でも凄い綺麗だ。
こういう綺麗な赤は、凄い美味しそうな赤だ。
きっと今の空腹も満たされるだろう。
なんなら自分の手から生えた血の刃が勝手に吸血したらしく中途半端な状態は余計に腹が空いて仕方がない。
どうせコイツも俺を嫌うんだから、いっそ吸血した方が良いに決まってる。
そう思ったのに。

「うぅ、ごめんなさい!」
……え?」
「オレ、君をビックリさせちゃったんでありますよね?ごめんなさい……うぅ」

なんだ、それは。
なんでそうなるんだ!斬ったのは俺なのに。
お前は、何も。何も悪くなかったじゃないか。
なんで謝るのがお前なんだ!

「あ、あの!怒ってませんか?」
「え、俺?俺は別にその、お前!そう!あの、その傷は痛く、ないの?」
「ん?あ、大丈夫です!あ、でも血のせいか
ちょっとぬるぬるはします!」
「えぇーっ!?ダメだろそれは!な、何か布っ!」



グッと目の前で押し倒されている筈の少年から首に両腕を回されて抱き着かれた。
驚いたが、その表情は子供ながらに真剣さを帯びていた。

「わっ!?何する、んだ?あれ?」
「やっぱり!ナギリくん凄い体温低いんでありますもん!こうしたら暖かいでしょ?」
「こんな態勢でするなよ!でも、その、うん、暖かい……すごく」
「えへへ、良かったぁ!」

ようやくお互いの顔を見合わせて、表情を綻ばせた瞬間。
無慈悲にも突然、目の前が霧に包まれ。
ものの見事に成人男性が二人現れた。

「はっ!!?!?ちょ、お前、ケイカは?なんだこれはっ!!!」
「へっ!?なん、えっ!?これ、なんで、え?つ、辻田さん?」
「!!!」
「わーっ!?辻田さん近いですっ!!!」

この格好は、どう考えても。

「っとりあえず離せ!バカンタロウ!」
「えっ、あ……ちょっとお待ち下さい!」
「ぐぉえっ!?何を待つことがっ……カンタロウ?」
「ふぁい……
「お前、もしかして照れてるのか?」

ビクッと自分の首に回されている腕が震える。
どうやら当たったらしい。
顔は残念ながら抱き着かれているので見えないが、見えている首筋は美味しそうに真っ赤になっている。

「っふあ!?え、ナギリさん!!?」
「お前が離さないんだから仕方がないだろうが」
「で、でも流石にこの態勢はっ!」
「嫌なら離れろ」
「そんな!?うぅ、ズルいであります!」

ちょっと恥ずかしいだけです!と頭を擦り付けてくる。



To Be Continued.