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ななき
2022-10-02 18:44:48
703文字
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吸死
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毒を制する毒も毒
(ドラロナ)アニキの「アレは、昔から妙なものに好かれやすい」から始まる話。または竜寄りドラちゃん捏造話。
「アレは、昔から妙なものに好かれやすい」
自分では気づいとらんようだが。彼と良く似た色合いの兄は、ため息混じりにそう言う。
「彼、外から帰ってくるとドアを開ける前に必ず両肩両足を手で払う癖がありますね」
「そうするように躾た。ツけて帰ってくることがあまりに多くてな。しないよりはマシ程度だが」
そういう日に、今日は何してた、と聞くと、夕焼けの日しか会えない老婆の話や自分を聞き取れない名前で呼ぶ男と会った話をする。物影から伸びる腕の話や、水たまりに映る靄の話は何度聞いたか知れない。
転んだというからみてやれば足首に手形がついている。毎日名前をしらない友達と遊んでいるというから、嫌な予感がして仕事を抜けて見に行ってみれば弟1人しかいない。
そんなことがあんまりに多い。うかつに名を教えないように言い聞かせ、服に魔除けを仕込み。不思議と妹は寄せ付けない体質のようだから、妹を頼んだ、と世話を頼むことでなんとかしてた時期もあったな。
だから、と童顔の男は続ける。
「お前さんが事務所に居着いて、正直ほっとしとる」
「この身の竜の血が多少なりとも怪異よけにはなるようですからな」
「守ってやってくれとは言わんが」
「おや、喜んで頼まれますが」
「
……
怪しのモノの代わりに、竜の執着で盗られてはかなわん」
「そんなに睨まずとも彼が望まないことはしませんよ」
それより後を、竜は音にしなかった。
彼が望めば、別ですがね。
銀糸に蒼玉、人の世で息をつくのも辛そうなほど澄んだ善良な魂。竜が守る財宝としてこの上なく相応しいと思いませんか、ねえ?
竜はにんまりと、宝が自ら寄り添ってくる時を待っている。
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