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夜明 奈央
2024-05-05 10:00:05
532文字
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中太SS
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中太 夏の終わり
クーラーがちょっと寒い
2023年8月30日
目を覚まして最初に認識したのが寒さだった。
寝る前に付けた空調の設定は変わっていないはずだが、外の気温が下がって冷房が効きすぎているのだろう。暖を取るために足元に蟠っているタオルケットを引き上げる。だがまだ寒い。冷房の温度を上げるか、いっそ切ってしまうか。
リモコンを探そうと起き上がったところで、腕を引かれた。力のベクトルに逆らわずに引き寄せられてやると、そのまま流れるように背中に腕を回された。隣で寝ている中也だ。
「ごめん、起こした?」
反応はない。
身動ぎすると、中也の腕も太宰の背中を彷徨う。据わりの良い場所を見つけたのか、やがてその動きは止まって、ぎゅうと力を込められる。
部屋には相変わらず穏やかな寝息が漂っている。
おかしくなって、小さく吹き出した。どうやら無意識のようだ。
触れる場所から、温かい中也の体温がゆっくりと移って、じんわりと太宰の身体を温める。もう、寒さなんて気にならなかった。
中也は離してくれなそうだし、眠っているなら遠慮する必要もない。中也の背に腕を回すと、口元が満足気に笑みを象った。
外は薄らと明るくなってきている。もうすぐ夜が明けるのだろう。
朝が来るまでのほんの一時を、温かい腕に身を任せた。
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