返品不可です。

ハッピーバースデーロナ君!!

ってことでロナ誕小話。
くっつく話はいくら読んでもいいものですね!の気持ち。
何億もあるだろうロナ誕話のひとつと思っていただけたら幸い。

「っは〜!今回のパーティーはこんなもんかな!」
楽しかったね!!
と言って振り返れば、酔っ払い特有の赤ら顔とかちあった。
あ、ぁ〜、と、」
視線を彷徨わせて言い淀む言葉は「ありがとう」かな。
何度も繰り返してるパーティーなのに、全然慣れなくて素直にお礼も言えないなんて可愛い子。
「ほらほら、主役はソファで大人しくしてなさい」
手を引いてリビングのソファに座らせ、動かないようにジョンを膝に乗せ、メビヤツをロナルド君の横に移動させる。
これで暫くは動けまい。
「メビヤツ。坊やが寝ないように楽しい映画を見せてあげてくれ」
『ビッ!』
良い返事と共に、私セレクトのサメ映画を流し始めた。
酔っ払いルド君にはこれくらい突拍子もない映画がよかろうと、計画を立て始めた頃にジョンと決めておいたものだ。
この間に事務所の方だけでも片付けておかねば、明日の仕事に差し支えてしまう。
俺のせいで何て言わせてたまるか。
私のお片付けスキルの高さを思い知るがいい!


エベレストもビックリな量の食器を洗い、事務所の掃除をすませた頃には映画もエンドロールになっていて「さすが私」と誰も見ていないのに胸を張った。
「ドラ公、映画終わったぞ」
「お待たせお待たせ〜」
横に座ってにこにこと笑えば、まだお酒の抜けきっていない赤い頬が僅かに緊張したのが見えた。
「さて、私からのプレゼントだが」
え」
「何かね?」
「だって、パーティー
まさかと思い「パーティーはプレゼントじゃないよ」と伝えたら、まん丸な目をして驚いていた。
いや毎年やってるの何だと思っていたのかね。
プレゼントも用意していただろ。
それはまぁ今は横に置いといて。
「十日前!!君は私に何て言ったか忘れてないだろうね?」
ビシィ!と眉間に指を突きつけたら、赤かった頬が今度は真っ青になった。
やれやれ忙しい男だ。
「『お前が好きだ!』間違いないね?」
こくん、と小さな頷きが返ってきた。
これで忘れてたら、反作用死覚悟で思い切り殴ってやろうと思ってたんだが。
「それから逃げ回って顔も合わせなくて、バースデーパーティーもできないかと思ったじゃないか」
「ごめん
「君が約束を反故にできない男でよかったよ。ようやく告白の返事ができる」
顔を合わせない数日、RINEをしても既読すら付かず、電話をかけても出ない、ギルドに行ってもすれ違い、事務所にいると思って飛び込めば風の速さで消える。
作ったご飯は食べてたから安心したけど、それでも告白して言い逃げされたままでは、気が長い私でもさすがに頭にくる。
次に会ったら揶揄い倒してやろうかと思ったけど、捨て犬の顔をして現れたロナルド君を見て気が変わったのだ。
この若造に、ちゃんと、はっきり、しっかり、伝えてやろうと。
「逃げて冷静になって、私に告白したことを後悔はしてないかね?」
「っしてない!!」
素晴らしいお返事だこと。
声量に耳が砂ったじゃないか。
「じゃあ決まり!」
「は?」
「ロナルド君、目を閉じて両手をお〜〜〜〜きく広げて!」
「え?え?」
ハテナを浮かべる顔に「早くしたまえ!!」と少し怒った風に言ってやった。
かわいいかわいい昼の子は、余程私に怒られるのが怖いらしい。
私の指示通り、おっきな目をギュッと閉じて、限界まで両腕を広げた。
「プレゼント、受け取りなさい」
銀の髪にキスをして、震える手で力一杯抱きしめてあげた。