零ミリ
2024-04-20 23:49:10
635文字
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二人だけの帳

むてらん 无諦の三つ編み捏造、恐らく不倫、性行為の始まりの部分

 宿に辿り着いて荷物を解き、无諦と藍桐は卓で茶を飲みながらいつも通りの会話をしていたが、不意に沈黙が降りた。視線が絡み合い、无諦が立ち上がる。无諦は藍桐の隣に膝をつき、肩を掴み押し倒す。
「もう? 若いね、无諦!」
「君だって期待していたくせに」
 无諦の指摘に藍桐はふへへ、と気の抜けた笑い声で返す。藍桐は无諦の背中に手を回し、背中に乗った无諦の三つ編みを探し当ててその髪紐を解く。まとめられていた煉瓦色の髪がさらりと落ちて藍桐の視界を遮る。その様子に藍桐は一層笑顔になる。
 无諦がまだ三つ編みにする前、髪を伸ばし始めた頃藍桐は組み敷かれる度に長い髪が視界を遮る様に「まるで无諦以外見てはいけない! って言われているみたいだね!」と言ってから、こうして長い髪に遮られることが気に入っている。无諦が三つ編みをするようになってからは行為の前に必ず髪紐を解くようになった。无諦としては長い髪が重力のままになっているのは行為中邪魔なのだが、藍桐が気に入っているようなのでそのままにしている。
 无諦は藍桐に覆い被さり、口付ける。
「ん、っ、」
 藍桐は无諦の背中に回した手に力をこめ、服に皺を作る。その動きに応じて背中に残っていた髪も横に流れていく。二人の唇が離れ、二人の湿ったはあ、という吐息が重なる。无諦の長い髪ですっかり二人だけの世界の視界になった藍桐はどうしようもなく嬉しくなり、无諦の耳元でもっと、と甘く囁く。无諦はその声に応えて藍桐の服の中に手を滑らせた。