白いレースのカーテンが風に揺れる。
窓枠に吊るした鐘石の風鈴が澄んだ音を奏でる。
彼女は白のシーツに包まれながら、赤子の様に眠っていた。
男は彼女の傍らにある椅子に座り、じっと彼女を見つめる。
膝にオートミールの粥と水が載ったお盆を載せて。
「戦友、起きてくれ。食事の時間だ」
男が呼びかけるも、彼女は寝息を立てたままだ。
緩やかな風が鐘石を穏やかに演奏している。
風に揺れるカーテンの模様の隙間から木漏れ日が漏れ射す。
男は光が彼女の頬や目蓋に当たるのを優しげに見つめる。
光の当たる目蓋は動かなくなり、寝息は小さくなってゆく。
やがてその音は鐘石に埋もれて聞こえなくなっていった。
男は膝のお盆をベットテーブルの上に移し、彼女の胸に耳を当てる。
「お休み、戦友」
鐘石の音だけが響いていた。
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