あやや
2019-10-30 23:09:43
370文字
Public
 

野薔薇

任務の前にね。ちょっとね()

あぁ、聞いてる。聞こえているよ。うるさいほどにね。
胡蝶、まだだ、まだ君は大人しくしてて。
俺が、やるから。君はそこで見ていればいい。
え?あぁ、そうか。確かにそうだね。でも、ダメだよ。君と一緒だと、俺が好きに動けなくなるじゃないか。
俺がやる。
“俺”が。

任務を任されたのは野薔薇と友二郎だ。胡蝶じゃない。
“私”の出番はまだ来ない。



獣のように力強く。
蝶のように美しく。
俺達は戦場を駆け抜ける。
大切なものを守るため。
失ったものを取り戻すため。
刀を振るい、叫び、血を流す。

きっと“これ”に意味なんてない。
それでも止まることはできない。

「こっちは俺に任せてよ。友二郎。」

俺達は、戦わなければならない。

「私が、全部片付けてあげるからさ。」

一人で走る君のために。

“僕”は、戦わなければならない