【カミ東】人攫い頂上決戦【サリ東】

東雲さんを一番上手く攫えるのは自分なんだが?🔪様vs🌭さんのト書き文もどきなお話。🌭さんの口調一人称他ねつ造ご注意。サンドイッチ!サンドイッチ!

【カミ東】人攫い頂上決戦【サリ東】

ト書き文もどき



「なんか急に始まって椅子に括られてるんだけど、どういうこと?」

「まず、俺からいいっスか」
「ドウゾ」

「何の問題ないみたいに私を置いて行かないでくれる? おーい。サリーさーん、カミキリさーん」

「カミキリさんって元々自分の領域でターゲットが来るのヲひたすら待ツ待ち伏せ型じゃなイっすか。それニ比べ俺はターゲットを追い自ら近付キ攫う型。如何考えたって俺の方が大家さン上手く攫えまス」
「むっ」
「大変悠長ッスよね。”気ニ入らレたら、お許シ出ルマで帰レない”ですっケ? ターゲットが領域内ニ入って来なケレば魅入る事出来ズ、その間に俺みたいのに先に攫わレたらお笑い種にも程があるジャないッスか」
「むぅ!」

「サリーさんがドヤ顔で両手挙げてる? サリーさんの勝ちっつーか、何の勝負なのコレ」

「次、僕ノ番」
「ドーゾ」

「ターン制なのこのバトル?」

「確かに前ハ神社境内で遊ンデいる人間しか隠せナかった。でも、今は違ウ」

「カミキリさん、ギュッ!!て効果音聞こえそうな顔してるじゃん」

「主様との約束、思い出セルくらい力戻った。僕ノ新しく帰レる場所大家サんが誘ってクれたマンション。僕が居るマンション自体僕の領域内、ダカラ大家サん何時でも神隠シ出来る」
「くっ」
「マンション自体僕ノ領域内、大家サんの部屋ニ移動侵入自由自在。年中無休で神隠シ可能シ放題」
「くぅ!」

「え、今後二人揃って私ン家にダイナミック不法侵入すんの? テーマパークでも何でもないのに?」

「中々やるッスね……
「ツレサリさんモ……

「「じゃア」」

「んあ?」

やにわ東雲の自由を奪っていた紐が誰も触れずに解かれた。強制的に椅子に括られ座っていたお陰で、体が変に凝り固まってしまった東雲が立ち上がって、うんっと背筋を伸ばす。
東雲がググっと伸ばしている最中、東雲の後方にツレサリが回り込み東雲の腰元を掴み左手を恭しく取り握る。隙間を無くし密着する体と身体。ツレサリの意図が分からず首を捻り自分よりやや背の高い相手の顔を東雲が見上げた。
優艶な笑みを浮かべ見下ろすツレサリの姿が東雲の夜明けを告げる瞳に映り込む。
何をしているのか問い掛けるべく東雲が口を開くも正面から来る軽い衝撃に言い損ねてしまった。
東雲は意識と視線を正面に戻した。カミキリの手が東雲の頬を愛おしげに撫ぜ包み込み、空いている東雲の右手に指を絡ませ握っては、東雲より背の低い身体をぴたり彼女にくっ付けるように寄せていた。
幼さが薄まった精悍な顔つき。宵闇色の瞳は東雲の顔から片時も逸らされない。

「大家さン」
「大家サん」

間近で聞こえ重なる二人の声色が東雲の鼓膜を震わせ頭蓋奥に入り込む。
ツレサリが東雲の後ろから、カミキリが東雲の前から、示し合わせたように東雲の体を挟み込み抱き締める。ツレサリとカミキリの間から抜け出せないどころか藻掻く事すら許してもらえない状況。
そして、普段と違う雰囲気を纏う二人の異質さに漸く東雲は気付いた。

「連れテ行かレるの」
「神隠シされルの」

「「どっちがイイ?」」

生きてきた中で味わう回数の少ないヤバい気配に東雲が咄嗟に首を竦めるも一歩遅かった。

……んっ」

目尻と鎖骨に唇を押し当てられ吸い付かれる感触に東雲が短い声が我慢できずに口から零れ、その声を零す要因を作ったツレサリとカミキリは夜を告げる瞳と宵闇色の瞳を細め、東雲の体の温もり柔らかさを隅々まで堪能すべく深く東雲を抱き締める。
そして、分かり切っているにも関わらず答えを出せない出す事が出来ない東雲に対して問い掛け続けたのだった。