梶木鮪
2024-03-26 23:44:01
1115文字
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二度寝

Twitterに画像で上げてたやつ。
ブッチ夢、現パロ

すやすやと眠っていたら、ふと喉の渇きで目が覚めた。
まだ開ききっていない瞼をあくび混じりに擦りながら、携帯で時間を確認する。
青白いライトに目を瞬かせながら数字を見ると、シンプルな画面の数字はまだ四時過ぎを指している。
変な時間に起きてしまったと落胆するが、しかし寝直すには喉がイガイガしていて不快だ。
水でも飲むかな、とベッドのシーツの上に肘をついて、腰に巻き付いた恋人の腕からするりと体を抜いた。

「ん……
「ごめんなさい、すぐ戻るので」

人肌の温もりが消えて寒かったのか、微かに眉を顰めた恋人。
その黒い蓬髪を撫でて小さく声をかけてから、そろりとキッチンへと向かう。
起こしたら悪いからと部屋の電気をつけなかったため、自分のスリッパが見つけられず裸足で歩いているが、暖房の消えた室内はひどく寒い。
ペタペタと足裏にくっつく板張りの床の冷気に震えながら、コップに水を注いでさっさとそれを飲み干した。
カラカラに乾いていた喉を冷たい水が滑り落ちて、それが食道を通り胃に流れる感覚は気持ちが良かったが、寒いものは寒い。
もう春先だというのに未だ冷える朝晩を少しだけ恨みながら、素足に響く寒さから逃げるように寝室へと戻った。
ベッドの上に物音を立てないように乗って、ふわふわの布団を捲って、そして。
すやすやと穏やかに寝ていたはずの恋人の、緑色の瞳と目が合った。

「えっ、うわっ」

びっくりしたのは一瞬で、すぐにがばりと布団の大波が被さってきてそのまま彼の胸へと攫われる。
先ほどまで冷えていた体を包む温もりにホッとしていると、背中に手を回されてぎゅっと抱きすくめられた。
その、ぬいぐるみを抱きしめる子供のような彼の行動に、思わずふふっと笑ってしまう。

「ブッチさん、寝たふりしてたんですか?」
「いや、今しがた起きた。あんたがいねえと寒くて寝れやしねえ」

もぞもぞと動いて見上げた緑色の両目は、よほど眠いのかとろんと蕩けている。
まだ日昇ってねえだろ、あんたも寝ろよ。
ふあ〜っと大きなあくびをしてそう呟いた彼は、まるでぐずる子供をあやすように背中をトントンと軽く叩いた。
それと同時に、私の足が冷え切っていることにも気付いたのか、彼の長い足で私の足を挟むようにして温めてきた。
なんだか手慣れているのは、彼が女性経験豊富だからなのか、それとも幼少期の思い出故か。
もしかしたら、もう勝手に抜け出さないようにという考えもあるのかもしれないが……それは彼のみぞ知る話だ。
今はただ、この温もりを享受して眠っていたい。
頭上から聞こえ始めた規則正しい寝息を聞きながら、ゆるゆると夢の中へと意識を沈めていった。