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nina_40enaga
2024-03-24 09:10:47
7307文字
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トワイスアップと完全無欠計画
色仕掛けが一番早いな、という結論が出たのはさまざまな熟考の末だった。
スコーピウスとの関係は本当によくわからない。友達であることは間違いないが、それ以外何もわからなかった。なにしろほかに友達がいないから、なにがスタンダードでどこからが普通から外れるのか、アルバスには曖昧だった。それはスコーピウスだって同じようなものだろう。卒業しても毎週のように互いのどちらかの家を訪れ、一週間にあったことやそのほかとりとめのないことを話す。泊まるときもあるし帰るときもあるが、最近は泊まることのほうが多い。そんなことをしている友達がふつうなのか、そうではないのかわからなかった。普通という範疇を超えてしまってもいいから、アルバスはスコーピウスとの関係を続行させたかった。スコーピウスの今の生活の中で一番長い時間を共に過ごしているのはアルバスではないかもしれないが、一番長く会話をしているのは恐らくアルバスだと思う。彼と一番近い距離を手放すのが何よりも怖かった。そのためにどうしたらいいのか、しばらく考えていたが最初に思いついたアイデアが結局一番良さそうだ、と思う。色仕掛けをするのが最も効率的で成功率が高い。そう結論づけたアルバスは、慎重に計画を練った。
決行するのは金曜日の夜。アルバスがスコーピウスの家を訪れる日だと決めた。スコーピウスの好きなワインは用意するとして、それ以外にどんな準備がいるのだろう。色仕掛けをして、その先に何が起きるのか。先のことをあれこれ考えるのはそれほど得意ではなかったが答えは明瞭だった。ローションを買ってきて、後ろの穴を拡張する練習を始める。スコーピウスを受け入れるためだ。なにしろアルバスの身体は元からそういうふうにできているわけではない。準備がいるだろうということは想像に難くなかった。さっそくやりかたを調べる。スコーピウスとこのようなことになるのではないか、とは学生の時から思っていたからある程度は予習済みだった。結局そんな日は来なかったけれど。あの頃はアルバスも踏ん切りがつかなかった。しかし今は違う。スコーピウスといつまでも一緒にいられないという問題はより切実な緊迫感を持って存在していた。その恐怖だけを原動力に、アルバスは慣れない行為に取り組んだ。最初はまったくうまくいかず、ベッドの上で力尽きて、情けなさのあまりそのまま寝てしまった。しかし練習を重ね、ベッドから風呂場に場所を移し、お湯を注ぎながらやるとだんだんと上達した。今では自分の指なら四本入る。ぐちゃぐちゃ、と抜き差ししながら、その違和感に耐えるためにスコーピウスのことを考えた。スコーピウスはもしも酔った勢いでアルバスと身体を重ねてしまったら、「僕が責任を取る」と言うに違いなかった。責任とはなんなのか、どうやって取るのかもわからないまま。そうなればあとは簡単だ。
仕事を終えてからいつものように穴をしっかり拡張させて、ついでにシャワーで全身を洗ってから出発すると思ったより夜更けに近い時間になってしまった。しかし今日決行しなかったら勇気が二度も出せるとは限らなかった。後ろの穴が柔らかく解れた状態でスコーピウスに会うのはそわそわとする経験だった。しかしスコーピウスはとくに不審な素振りを見せることもなく、一週間ぶりの再会を喜んでくれた。
アルバスが持ってきたワインはあっという間に空になり、スコーピウスはワインを何本も追加で持ってきてくれた。いつもならそれで終わるのに、上機嫌の彼は秘蔵のウイスキーまで持ってきてくれた。年代物のウイスキーはアルバスでもわかるほど美味しくて、つい目的を忘れそうになりながら杯を重ねる。スコーピウスがウイスキーをギリーウォーターで割ってステアする手つきを、じっと見つめる。
「アルバスも飲む?」
「うん。君が飲んでるやつがいい」
そろそろ仕掛けなくては。これ以上飲んだら本当に酔っ払って寝てしまう。酒はスコーピウスの方が強いから、なんとか彼を酔わせるためにペースを調節して、彼だけがたくさん飲むように仕向けたつもりだがアルバスも相当に深酒をしていた。スコーピウスがきらきらして見えて仕方ない。酒を飲むといつもこうだ。彼が魅力的に見えて堪らなくなる。色仕掛けを思いついたのも、そのせいだ。平時はそれほど思わないのに、彼と身体を重ねたくて堪らない。
「じゃあ作ってあげるね」
ふわ、と微笑んで空のグラスを持った彼の手に手を重ねた。ん? と首を傾げられる。
「どうしたの?」
「その、君が、飲んでるやつがいい」
「うん。同じの作ってあげる」
「そうじゃなくて」
すー、はー、と大きく息を吸う。今までの経験上、スコーピウスは多分明日になったら記憶が相当曖昧になる。だからきっと今のアルバスのことも覚えていられないに決まっている。
「キスしよう、スコーピウス」
「え?」
アルバスの言葉に、アイスブルーの瞳が揺れた。それ以上彼に考えさせる隙を与えず、アルバスはスコーピウスの唇を正確に狙って口付けた。それから舌を潜り込ませる。するとあっという間に絡め取られた。うまくいった、と笑い出しそうになる。
それは長くて情熱的なキスだった。解した後孔がひくひくとうごめくのをアルバスの意志では止められなかった。いつのまにかスコーピウスの膝の上に乗せられて、何度も唇を重ねた。ようやく顔を離すと、スコーピウスの目元は赤く染まっていた。酒のせいではない。スコーピウスは酒を飲んで酔っ払っても肌の色には反映しないと知っていた。キスで興奮して赤くなっているのだ、と確信して嬉しくなる。
「スコーピウス」
「うん
……
」
スコーピウスは愛おしそうに膝の上のアルバスを抱きしめた。幸せではち切れそうな気持ちになる。このままなるべく長く抱きしめてほしいと願ってしまいそうになるが、アルバスの頭の中には計画が存在していた。キスだけでは一生を確信するにはあまりにも頼りない。酔った勢いで親友とキスしてしまった、という思い出で片付けられてしまう危険があった。
「僕と一緒にベッドにいかない?」
なるべく艶やかに聞こえるように低めた声でスコーピウスを誘う。ついでにちゅっと耳元に口付ける。
「いっしょに?」
「うん。それで気持ちいいことしよう」
「それって
……
」
「わかるだろ。セックスしよう」
彼が明日になったら忘れますように、と願いながら直接的な言葉で彼を誘う。スコーピウスの耳が赤く色付いたが、アルバスの耳も同様だった。
「君と?」
「そうだ。準備もしてきたから」
「準備?」
「うん。だから全部オーケーだ。あとは君がその気になるだけ」
そう言って彼の股間にそっと手を置く。スコーピウスは潤んだ瞳でアルバスを見上げた。相変わらずきらきらしていて、とんでもなく魅力的だった。
「君のこと抱いていいの?」
「そうだよ」
「それって、後悔しない?」
「しない。ね、君のベッドに連れて行って」
スコーピウスはアルバスのことを甘やかすのが好きだ。アルバスに甘やかされるのと同じくらい。首を傾げてねだるとスコーピウスはとうとう頷いてくれた。アルバスが膝の上から降りると、優しく手を握って寝室に連れて行ってくれる。いつもなら泊まって行くときは客室に案内されるが、連れてこられたのはスコーピウスの私室だった。きちんと片付けられた彼のベッドの上に恭しくエスコートされる。
「ねえ、脱がせてくれる? それとも僕が脱いだ方がいい?」
「脱がせてもいい?」
思ったより彼の物言いがはっきりしていて、明日になっても忘れないのではないか、ということが気がかりだったがここまで来てしまった。それに計画はとても順調だ。アルバスが頷くとスコーピウスはうっとり笑ってシャツのボタンを外し始めた。色仕掛けを思いついた時から、アルバスはずっとただ一点だけが不安だった。スコーピウスはアルバスの身体を見て果たして興奮できるのだろうか。逆に自分自身はどうなんだろう、と思ってスコーピウスとセックスする妄想は散々してきた。いける、と確信したがスコーピウスがどうなのかはわからないことだった。嫌われてはいない。むしろ最高に好かれている自信はあるが性愛と結びつけられるのかは七割くらいの自信だった。もしどうしても勃たなかったら無理やり勃たせるための手段もいくつかは用意してきた。しかしうっとりした目つきでスコーピウスがアルバスの平たい身体を眺め、腹に優しく触れてきた時、鞄の中のアイマスクや、練習してきたフェラチオの出番はどうやらないらしいなと察する。
「アルバス
……
すっごくかわいい」
「まだ子供みたいな顔してる?」
スコーピウスは先ほどから、酔ったアルバスの笑顔を子供みたいだと揶揄っていた。意趣返しのつもりでそう問うと、スコーピウスはアルバスの身体を撫で回しながらうっとりと微笑んだ。
「ううん。君は魅力的な大人だよ。どうしよう、僕すっごくドキドキしてる」
「僕も。ねえもっと触っていいよ」
スコーピウスの手を取ると、胸元に触らせる。スコーピウスの細長い指が胸元に触れると、本来何の性感もそこには存在しないはずなのに、いたずらにドキドキする。
「好きなだけ触ったら、下も脱がせて。準備してきたから」
「それって」
スコーピウスの目の色が一段深くなる。アルバスは頷いて、にっこり微笑んで脱力した。スコーピウスは戸惑っていたが、だんだん手つきに遠慮がなくなる。腹や脇腹をうっとりと撫で回され、乳首をぐにぐにと押しつぶされる。ぴん、と小さな乳首が勃ち上がってしまって恥ずかしかったがもっと恥ずかしいことをするのだからと我慢した。
「アルバス、その顔かわいい」
さすがに恥ずかしいな、と思っていたまさにそのときスコーピウスはそう微笑んでアルバスの顔を覗き込んでいた。こんな顔をかわいいと思うなんてどんな趣味をしているんだと思う。
「もっと見せて」
「いいけど、キスもして」
「もちろん」
スコーピウスは優しい声で了承すると、口付けながら身体を撫でてくれた。舌を差し込まれながら身体を押し付けられると、硬いものがあたる。彼が興奮しているのだとわかって喜びで満たされる。あと少しで計画はすべてうまくいく。
「アルバス、下も見せて?」
「いいよ」
緊張しながら頷くと、スコーピウスはゆっくりと丁寧な動作でアルバスの身につけているベルトを外し、ズボンと下着を脱がせた。そこはもうとっくに勃ち上がってだらだらと蜜を溢れさせている。
「かわいい
……
」
かわいくはないと思うんだけど、と口から出そうになるのをなんとか堪える。彼を完全にその気にさせなくてはいけなかった。色仕掛けなんかやったことがない。でもこんなに上手く行っているんだからきっとできるはずだ。
「あのね、僕ずっと君に抱かれたいと思ってた」
「そうなの? 全然気が付かなかった」
「準備してきた、から、ここに、君の大きいの、挿れてくれる?」
顔から火が出そうだった。こんなの恥ずかしすぎる。ねだるように腰が揺れたのは、アルバスの意志ではなかった。
「アルバス
……
!」
スコーピウスは相当驚いたようだった。しかし彼が萎えてはいないことは視覚的に明らかだった。上手く行っている、ということにして畳み掛ける。
「欲しい。お願い。スコーピウスの、挿れて」
「でも、」
まだ躊躇っているらしい。でも彼の表情は、挿れたい、とそこに書いてあるみたいに明確だった。
「じゃあちょっとだけ触らせて。それならいいだろ」
スコーピウスのベルトに手をかける。そのまま抜き取ってしまい、下着ごとズボンを下ろす。スコーピウスは抵抗しなかった。彼の性器はアルバスのものと同様に硬く勃起していた。それをうっとりと見つめる。計画のためなのに、だんだんそれが本当に欲しくて欲しくて堪らなくなっていた。
「僕のこと触って興奮したの?」
「だって今日の君、その、すごくえっちだ」
「子供みたいな顔してるのに?」
「気にしてるの? ごめん。君は魅力的だよ。すごく」
「わかってるよ。君すごく勃ってるもん」
アルバスはくすくすと笑って、手を伸ばしてスコーピウスの性器に触れた。さらに興奮を高めようと扱くと、スコーピウスの目がとろんと蕩けた。
「ん♡ あっ♡ アルバス♡」
「ねえ、挿れたい?」
「あ♡ んんっ♡ 挿れたい♡」
成功だ。僕の勝ち。アルバスはにっこり笑って頷いた。スコーピウスの手を肩に乗せて、押し倒させる。脚を開いて、スコーピウスをじっと見つめた。
「いいよ♡ それ、僕の中に挿れて」
スコーピウスはうっとりと頷いた。彼が躊躇わないように、アルバスは自分の指で穴を開いてみせた。忘れてくれ頼むから。と思いながら指で穴をくぱ、くぱと開いて誘ってみせる。スコーピウスはその様子を凝視している。恥ずかしくてたまらない。そのはずなのに中に仕込んだローションがじゅわじゅわと熱く感じるのはなぜなのだろう。アルバスの指はますます大胆に穴の中を見せ付け、スコーピウスを誘った。四本の指で、もうこれ以上開かないほど大きく穴を広げて見せる。
「アルバス♡ かわいい♡ だいすき♡」
とろとろの声で口説き文句が聞こえてきた。僕も、と答える前に性器がぴったり押し当てられる。そしてそのままぐっと侵入される。出かける直前にしっかり解したとはいえ圧迫感はあった。しかしそれよりも、これでスコーピウスは絶対に自分から離れられない、という確信がアルバスを満たした。親友の大事な貞操を奪って、どこかに行ってしまえるほど彼は不誠実ではないのだ。
「アルバス、何か余計なこと考えてない?」
そのとき、驚くほどの鋭さでスコーピウスはそう指摘した。
「考えてないよ」
「うん。ならいいんだけど。んんっ♡」
誤魔化すように穴を収縮させるとスコーピウスはたまらなさそうな顔をした。
「僕達セックスしてるね♡」
スコーピウスの腰を脚で捕まえて、ぎゅっと密着させる。結合部をじっとみつめた。アルバスの穴は完全にスコーピウスを受け入れていた。もう言い逃れはできない。
「うん♡ ねえ、ずっと僕とこれしたかったの?」
「したかった♡ きみに、抱かれたかった。ずっと」
「僕もずっと君とこういうことしたくて、いつも君のこと考えてしてた」
とんでもないことを聞いてしまった。本当だろうか。酔っ払いの発言の信憑性について考えていると、突然抜き差しが始まった。ゆっくりと抜かれて、ぱちゅ、と奥まで差し込まれる。自分の指で拡張していたときにはとうとう得られなかった性感に襲われる。
「ア♡ あっ♡」
「気持ちいいの? アルバスかわいい♡」
「ん、んんっ♡」
彼に挿れさせることだけが目的だった。だからその先のことはろくに考えていなかった。気持ちよくてもよくなくてもいい。痛くてもがまんしよう。と決めていたのにこんなに気持ちいいとは考えてもなかった。
「好き。大好き」
ゆったりとしたピストンがもどかしかった。初めてだから優しくしてくれているのはわかったけれど、もっと激しいものがほしかった。あまりここでねだったら彼の罪悪感が薄れてしまうから、ここから先はもう誘ったり恥ずかしいことを言ったりする必要はまったくないのに。
「スコーピウス、もっとして。ぐちゃぐちゃされたい♡」
「君、ほんとに?」
「ほんとっ、だからぁ♡」
スコーピウスも相当馬鹿になってしまっているらしい。アルバスの必死のおねだりがどうやらかなりかわいく見えたようで、性器をますます硬くさせるとアルバスの腰をシーツに押し付けるように固定した。
「わかった♡ いっぱいするね♡」
蕩けた声が降ってきて、頷く前に激しい律動が開始される。望んだ通りぐちゃぐちゃだった。柔らかい穴をスコーピウスの硬いものが擦る。どこもかしこも性感帯になってしまったようで、アルバスの性器からはひっきりなしに精液が飛んでいた。
「きもちいい♡ だいすき♡」
「ぼくも♡ ア♡ そこもっとして」
弱いところを自ら告白するとスコーピウスは嬉しそうに笑ってそこを攻めた。
「すこー、ぴうっ♡ んっ、んっ、あっ♡」
「あるばす♡ かわいい♡ ぎゅうってして?」
かわいいおねだりに口許が緩む。望まれた通りぎゅっと穴を締めるとスコーピウスは気持ちよさそうに目を細める。
「僕もいっぱいパンパンしてあげる♡」
「うん♡ して♡ せっくすきもちいい♡」
アルバスの膝裏に手を差し込むと、無理やり割り開かせて激しく律動する。見たことがない彼の性欲に任せた行動に、興奮が止まらない。こんなに気持ちよくなる必要はまったくなかったのに、腰が揺れるのも止められなかった。
「んん♡ あ♡ いっちゃう♡」
激しい快感の奔流に身を任せていたアルバスは、その声を捉えると脚を開いて、それからスコーピウスの腰を捕まえた。絶対に中で出させなくては。それは計画のためなのか自分がそうされたいのかもはや曖昧だった。
「あっ、アルバスだめ♡」
「大丈夫。中に出して。中に、ほしいから」
「ほしいの?」
「うん♡」
アルバスが頷くと、相当ばかになっているスコーピウスも頷いた。ラストスパートとばかりピストンが激しくなる。
「スコーピウス、おねがっ♡」
「ん?」
「ぼくとずっといっしょにいて」
「一緒だよ。約束する」
その言葉を聞いて、ぎゅうっと中を締め付ける。するとスコーピウスは最奥で果てた。どくどく、と精液が流し込まれる初めての感覚にぞくぞくする。一滴も逃したくなくて、動きを止めて彼が出し終わるのをおとなしく受け止める。スコーピウスはすべてアルバスの中に注ぎ終えると、ゆっくり擦り付けるように腰を揺らした。それが心地よくて、うっとりと目を閉じる。計画がすべて上手くいった喜びで、アルバスはゆっくりと口角を上げた。
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