親愛なるモカ・マタリへ
君への連絡手段が見つからなかったのでネットワークの海にメッセージを流すことにした。
ボトルメールという奴さ。
洒落ているだろう?
君からのメッセージは確認したよ。
君の身も危なくなるだろうに、危険を冒してまで私に危機を報せてくれたこと、とても感謝している。
さて、本題なのだが
君がメッセージをくれた直後に、解放戦線からも通告があってね。
企業共は壁を中央氷原に移動するまでの拠点としたいらしい。
我々の住むこの場所も侵略範囲なのだそうだ。
だから私達は愛する街を捨てて、南ベリウスに向かうことに決めた。
南ベリウスは生きているコーラル鉱山も少ない。企業も侵攻してこない安全な土地だ。
其所で我々は勝利か、あるいは死を待つ。
もしかしたらこれが死出の旅になるかもしれない。
モカ・マタリ
君に初めて会った日の事は今でも鮮明に思い出せる。
“カフェ、それは悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように清く、愛の様に甘い”
そう言って淹れてくれた“モカ・マタリ”はこの世で一番美味しい飲み物だった。
まあ、ルビコンから出たこともない私に言われた所で、君は嬉しくは無いだろうが。
もし、奇跡が起こり、君にもう一度会うことが出来るのならば
その時は君ともう一度コーヒーを飲みたい。
ただ、その時は“モカ・マタリ”じゃなく君と同じ“泥水のようなフィーカ”を飲ませてくれ。
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