戦場に捨てる物無し。ルビコンで使われることわざである。
実際に戦場は資源の山だ。起動する兵器はそのまま奪取し、動かなければバラして新たな兵器の部品に転用する。
そんな戦場の中で誰の手にもされず、捨て残るもの、それは『思い出』だ。
個々人が外付けの脳髄、あるいは機械の記憶領域に残した思い出は価値のないゴミとしてまとめてられ貝塚となる。
私はその貝塚に金を払う酔狂人だ。
二束三文で売られる記録は我々が花を編む為の貴重な資料だ。
友人とツーリングへ行っただろう少年が着るスーベニアジャケット、家族団欒を彩るペルシア絨毯、彼女へ贈ったブランドバック。
思い出の中にあるデザインやパターンが我々が花を生み出す種となる。
“『ファッション』は消えてゆく、『スタイル』だけが残る。”
遥か昔に地球に居たデザイナー、ココ・シャネルが残した言葉だ。
時流により流れ行くものは消え、それでも消えなかった物が我々の花に宿る。
TOPに戻る
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.