きよし
2024-03-18 19:58:43
3507文字
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オリジナル

没落ミュージシャンのやつ プロットてきなやつ③

回想

ローズ「お願い何でもします もう二度と逆らいません 彼は善意で、匿ってくれただけなんです どうか 彼の音楽の道だけは……っ」
父親「お前の誘拐だけは目を瞑ってやろう こんなことで我が家の名に泥がつくのは困るからな だが奴が芸能で生きていけるかどうかは 奴次第だ───」


豪邸 ローズの実家 
ローズ「兄さん」
兄「やあローズ マックスはどうだった?」

ローズ「元気だったわ まだ安静が必要だけど無事でよかった パパはどうしてる?」
兄「元気だよ 今日はちょっと眠たそうにしてたけど お年寄りってみんなそんなもんだろ」

父親は数年前に引退 現在はほとんど寝たきり 
兄が会社を引き継いでいて 父親と暮らしてる
兄は前妻の息子 かなり歳が離れてる(15-20才くらい)

ローズ「フフ なんだか信じられないわよね あんな怖かった人が今や寝たきり 老いは平等って本当だわ 兄さんに何もかも任せてごめんなさい
兄「いいんだよ 僕は兄貴だし お前は父さんと離れてた方がいい 嫌なこと思い出すだろ」

ローズ「……兄さんがいてくれて本当に感謝してる マックスと出会えたのも兄さんのおかげだもの」
兄「半分とはいえ兄妹じゃないか 兄は妹を助けなきゃ 助けるのが随分遅くなったけど……と、もう行くよ 社長ってのは楽じゃないよな」
ローズ「いってらっしゃい」


病院 マックスの病室

コール「ほらよお土産、チャールズからもだ 部屋から出てきたんだと」
ドサドサとベッドの上に落とされる CDやらカセットやらたくさん

マックス「うわ………!!!!!こ、これ、もしかしてデモテープ!?すごい、これ聞いたらめちゃくちゃ元気なりますよ!!!」
コール「ハハハおまえはホントいいやつだな かわいいやつ」

ローズ入室

マックス「!ローズ! みてよこれ!コールさんが持ってきてくれたチャールズさんからのお見舞い🎶」
ローズ「まあまあなんてナルシストな お見舞いの品が自分の曲って
マックス「おれにとっては最高の品だよこれきいて!知らない曲、未発表の曲なんだ!」
古いカセットを取り出し流す

コール「へえ アイツこんなのも作ってたのか」

聞き覚えのあるローズ
ローズ「…………っ(これ いつもチャールズが………
マックス「でもこれだけタイトルが無いんだよな

ローズ回想
チャールズ「また泣いてんのか?ローズ とっておきのをきかせてやろうか まだ完成はしてないんだけどな」
チャールズ「……この曲はさ 特別なんだ この一曲だけは誰にもイジってほしくねえから こうして秘密にしてる ま、ファンには聞かせてやりてえけど まだ先の話だな だから今はお前だけの曲だ」


ローズ「………ええ 良い曲ね」
思い出しながら噛み締めるローズ


他の日 チャールズ病室に来る

チャールズ「おーあともう少しで退院か じゃあこれはもういらねえか」
また持ってきた自分グッズ 

マックス「え!?ほしいです欲しいです!!!!チャーリーの貴重音源!!!!!……てかいいんですか? おれ本当に最終的にはお返しするもんだと思ってチャールズさん、なんか断捨離とかしてるんですか?ちょっと怖いですよ……

チャールズ「怖いってなんだよ お前くらいしか欲しいヤツいないだろうと思って持ってきてるんだよ 俺の曲今もきいてるやつなんてオマエしか知らないし」
マックス「そんなことないですよ!!!チャーリーのファンはまだまだいるんですから!!!おれ1人だけ聞いて申し訳ないですよもっといろんな人たちにきいてほしい……

チャールズ「………
うそだ〜の顔

マックス「前にも言いましたけどおれ本当にチャールズさんの曲すきです 言い足りないくらい好きですよ 今回の入院中だって これ聴いてめちゃくちゃ元気もらったんですから……

ちょっと恥ずかしい
チャールズ「お前が元気になったのは看護師さんや先生のおかげだ」
マックス「そ、それもですけど〜〜ッ ……でも本当に また音楽してほしいんです、チャーリーの帰りを待ってる人も これから出会うのを待ってる人も 絶対いますから」

マックスが眩しすぎる 
チャールズ「どうかな おれのかえりを待つやつなんてもう いや 初めからいないよ」


回想 チャールズ視点

ボロボロの家 ゴミだらけの部屋 親はたまにしか帰って来ない

いつもならこの時間電気はついてないのに明るい 今日は母親の帰りが早かったらしい
バレないようにと注意して家に戻ってきたものの母親に見つかる
母親「なによあっちいきなさいよ! 近寄らないで!あいつそっくりで嫌なのよ.!!」
あいつとは父親のこと 

母さんが帰ってくる日は嫌だった 
母さんは父さんが嫌い 何かと父さんに似てると言われ物を投げつけられる いつも泣いてる気がする だからといって父さんが帰ってくる日がよかったわけでもない 父さんがいるときは家がもっとひどいことになる だから逃げるようにしていつも家から飛び出ていく

いつからか忘れたけどほとんどコールの家で過ごしてた気がする 何日か帰らなかったこともあったけど それで帰ってこいと言われたこともなかった 

コール「チャールズ 3年後には一緒にここを出るぞ だからお前も必死こいて金貯めろ」
意味がわかんねえ コールがいきなり言い出した
コール「じいちゃんはもう長くない」
コールはじいちゃんと2人家族だ

コール「俺はじいちゃんが死に場所はここがいいって言うからずっとここにいた でも、じいちゃんが死んだらこの街を出る」
チャールズ「なんでオレまで
コール「お前もここを出るんだよ」
コールが真っ直ぐ俺に向かって言った コイツめんどくさがりのくせにこういう時だけ頑固でしつこい
チャールズ「そうかよ」
黙ってコールの言うこと聞くことにした

それから本当に今までないくらい真面目に3年間金貯めて(大した金額じゃないけど パクられたり何のトラブルもなく貯まったのは本当に驚いた) コールのじいさんが死んだあと 俺らは街を抜け出した 俺とコールはバイトであの店に入って そこで急遽来れなくなったDJだかなんだかの埋め合わせを無茶振りで俺がすることになって 店に来る奴らのことは見てたから 見よう見まねで覚えたソレでたまたまうまくいって たまたま目かけてもらって そこから嘘のようにいいことづくしで── あいつと出会った


チャールズ「……親と仲悪ぃのか?」
ローズ「………
チャールズ「別に説教なんかしねえよ 俺も親が嫌いだったから 親の味方なんか絶対しねえ お前の話きかせてくれよ」
ローズ「……私の話 ううっ」

ローズの家は急成長した大企業で 家族は父 母 腹違いの兄 だそうだ ローズの人生そのものはお嬢様で 学校を卒業したら政略結婚させられる 自由のない人生 親の都合で生き方が決まる それが嫌でついに家を出たらしい 

こんなドラマみてえな話が本当にあるのか と思ったが 自分の人生振り返ったら人のこと言えなかった

だからなのか 放っておけなくなった 俺もコールに自由にしてもらった コールがいなかったら今の俺は無い 

チャールズ「……自由に生きたいんならよ やっぱりタフにならなきゃ 社会の荒波に揉まれてみないと本当の自由は分からねえぞ 明日おれと一緒にコールのところに行こう」

ローズが来て 店も繁盛するようになって 完璧だった
ローズ「チャールズ………ありがとう」
求めていたものが ここにあると実感した

チャールズ「………… ローズ 俺がずっと一緒にいてやるお前のこと守るよ…… 俺はお前が……
ローズ「早く大人になりたい チャールズと並ぶ大人になりたい……

そう誓いを立てたはずなのに あっけなく彼女は父親の元へ連れていかれた 所詮小物の戯言
ひとときの人気者になって愛されてると勘違いしてコールの真似して誰かを助けたつもりになって
結果どうなった また逆戻りだ
いやあの頃よりかマシか だがコールに頼ってばかりなのはずっと変わらないな

失ったものも過ぎた時間も もう戻ってこない
そろそろ現実を受け入れなければ



暗転

帰宅するコール
「チャールズ おい──
………あいつまだ帰ってきてないのか」
真っ暗な部屋 家の中に気配なし