ayu
2024-03-13 18:30:39
2162文字
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アタシだけ見ろ

嫉妬するタップとそのタップの嫉妬姿に心が揺られまくる女トレーナーさんのおはなし
タップダンスシチーお誕生日記念のタプトレ♀ちゃん小説

「今日の仕事はこれで終わりかな...」
そう言いながら最後の仕事に取り掛かる。
仕事を終え、時計の時間を見るともうすぐ日付が変わろうとしていた。
急いで帰る準備をし、トレーナー室を出ると誰かに話しかけられた。
「タップダンスシチーのトレーナーさん、だよね?」
「は、はい!」
話しかけられた相手はあまり歳が変わらないぐらいの男性トレーナーだった。
「残業ですか?」
「そういうことになるんですかね...?
もう残業しすぎて感覚が麻痺ってます...。」
「自分も似た立場みたいなもんですから、もしよろしければ家までお送り出来るんですが...。」
「え!悪いですよ...!」
「もう夜遅いですし、女性のひとり歩きは良くないので不安に思いまして」
たしかにその通りだった。
私は事情によりトレセン学園のトレーナー寮ではなく、普通のマンションにひとり暮らしで住んでいる。
距離もあるため、送ってもらうがいちばん安心だろう。
「たしかに言う通りですね...お願いします!」
車の中ではお互いの担当ウマ娘の話や少しの愚痴などを話し、タップには話せないことをたくさん話した。

「今日はありがとうございました!」
「お互いさまですし大丈夫ですよ」
少し話したあと、男性と別れ、いつものように自分の住む部屋まで向かった。
普通なら鍵で閉まっているはずのドアが何故か開いていた。
「あれ?ちゃんと行く前鍵閉めたよね...」
泥棒に入られた?でも泥棒はこんな丁寧に入らないはず。
恐る恐る部屋に入り、電気をつけると見知った人物の服が置かれていた。
「trainer?」
後ろから聞こえてきたのはタップの声だった。
「なんでタップが部屋にいるの?」
「なんで、って...。アタシが来たいから来ただけだ。
合鍵も前もらったし来ちゃいけなかったのかよ!」
合鍵をあげたことは記憶にはある。
だけどいきなり部屋に来られるのは正直困る...でも困らない気持ちもある。
「why? 来てみたら、航海士殿が全然帰ってこなくて不安で仕方なかったんだぞ。」
「ごめん...相変わらず仕事に追われてて」
「だろうな。でも、アンタからアンタじゃない匂いがするのは気のせいか?」
「え」
気づいたときにはタップに壁ドンなるものをされていた。
「タップ...?」
「今すぐお風呂に入った方がいい。」
タップの真剣な顔が目の前の視界に入り、ドキドキが止まらない。
「どうしたの、タップ?」
「どうしたの、じゃない。今すぐにでもお風呂に入ってくれと言った。」
タップに従うしかない雰囲気を感じ取り、私はお風呂に入った。
ウマ娘たちはみんな美形だが、その中でもタップは格別な存在。
最近の自分はどこかおかしいのかもしれない。
タップのことが気になって仕方がない。
そんなことを考えながらお風呂に入っていたら、長風呂をしていたみたいでこれはタップに怒られる!と思い急いで風呂から出た。
着替えもなるべく早く済ませ、タップの元へ向かう。
「...お風呂出たよ」
恐る恐るタップの前に出ると、私が言葉を言い終える前にタップから思いっきり抱きしめられた。
「あぁ。航海士殿の匂いだ」
タップの溶けた表情に私も釣られてしまった。
そしてアタシに任せてくれ、と言わんばかりに髪を乾かしてくれた。
いつもならタップの髪の毛は私が拭いている。
一緒に寝泊まりする時だけではあるけど。
「やっぱりアンタは他のやつにやれないな」
「え?」
私の耳元でタップはそう囁いた。
「だって、今日みたいなことあったら耐えられねぇんだよ...」
表情がみるみる赤くなっていくのを間近で感じた。
つまり、タップは私のことが好きってこと?
自分も頭の中がおかしくなる。
「そ、それってわたしのことが仲間として好きだからってことだよね?」
わたしも何を言っているか分からない。
「仲間として、じゃない...」
自分の手で胸を掴むタップの姿。
「アタシは航海士殿のことが好きだ。
仲間、いやトレーナーとしての好きじゃない...パートナーとして好きなんだと思う...」
これだけ顔が赤いタップは初めて見た気がする。
いつもは普通に「my princess♡」とか言ってくるのに、本心の気持ちを言う時は恥ずかしがり屋なのか真面目に話してくる。
それもタップの良いところではあるけど、ギャップで毎回死にそうになる。
「trainer. 答えを聞かせてくれないか?」
タップの顔が迫り、わたしは好きとしか言えない雰囲気だった。
好き、とタップに言ったとき、長めのキスをタップにされた気がする。
「...タップ、長かった...」
「今日は誕生日だから許してくれ。」
「わかった、たくさんしてもいいよ...」
今日は3.16。タップダンスシチーの誕生日だった。
そんな記念すべき日にわたしは残業をして、なんならタップが嫉妬するってわかっていたのに男性トレーナーと仲良く話して送ってもらうなんていう馬鹿な行動をしたんだろう。とタップに衣服を脱がされていく最中、そう頭のなかでぼんやり考えてしまった。
「アタシ以外のこと、考えるなよ」
「うん...」
誓いのキスを落とす。

月夜に照らされた下でふたりしか知らない夜を迎えた。