長い依頼が終わって、次の依頼がいつ来てもいいように今のうちにグレートフォックスやアーウィンのメンテナンスをするために、フォックスの実家がある惑星パペトゥーンに降り立った。
行く途中、コーネリアに寄ってペッピーを降ろしてからパペトゥーンに来たんだ。
グレートフォックスもアーウィンも今回の長旅でかなり疲れさせちゃったから少し休ませてあげなくちゃね〜。
オイラも実家に用あるけど、まずはグレートフォックスとアーウィンのメンテナンスをしてあげないと!
直してあげれるのはスターフォックスのメカニックエンジニアのオイラだけだもん!
フォックスたちは専門知識はそれほど持ってないから応急処置くらいしかできないしね。
「じゃあ、ササッと始めちゃおう〜!」
フォックスの実家にはグレートフォックスを置けるほどの敷地がないから、わざわざパペトゥーンの空港の一角をお借りして置かせてもらってるんだ〜。
レンタル料金は幾らだったかなぁ…。
その辺は管理しているのはリーダーのフォックスだから、彼に聞かないと分かんないや。
でも、フォックスにお金のこと聞くとアレコレうるさいから聞〜かない!
たぶん、今月分はまだ払ってないと思うけど、今回の依頼は大きかったから報酬は期待できると思うんだ〜。
オイラたちのお給料も弾むといいんだけど、どうかな…。
それはともかく、空港の一角にある格納庫へグレートフォックスをしまってからアーウィン四機とランドマスターをグレートフォックスから出して、すぐにメンテナンスの準備を始めた。
次の依頼かいつになるのか分かんないから、早く始めなくちゃね!
「あ!ブルーマリンも出さなくちゃ!」
グレートフォックス内に閉まってたブルーマリンも出してきた。
ブルーマリンって言うのはオイラが色んなパーツを集めて造った潜水艦で、言葉の通り海の中を潜れるんだよ!
オイラの最高傑作品と言ってもいい位よく仕上がったんだ!
なのに、みんなしてブルーマリンのことを『ガラクタの寄せ集め』とか言うんだよ?!
ヒドイよなぁ〜…。
実際に惑星アクアスに行った時、フォックスが乗ってくれたんだから!
フォックスも最初は調子もよかったって、褒めてくれたのに最後には『次はもう使わないかもな…』って言ったんだよ!
色んなパーツを少しずつ集めて造った機体だから、この一機しか用意できなかったけど、パイロットに危険が及ばないようにきちんとメンテナンスしてるんだよ!
そこはメカニックエンジニアとしての誇りがあるんだから!
全く!みんなしてオイラの最高傑作のブルーマリンの悪口ばっかり言ってヤになっちゃうよ!
メカニックエンジニアのオイラにとってはスターフォックスのどの機体も大事な子たちなんだからね!
でも一番はやっぱり色んなパーツを集めて造った思い入れが強いブルーマリンからメンテナンスしよう!
「待っててね〜ブルーマリン〜」
今回の依頼ではブルーマリンの出番はなかったけど、念のために積んではいたんだ。
中に入って操縦桿や周りの装置をチェックを済ませてから今度は機体全体をくまなくチェックしてったけど、特に目立った傷や亀裂もなかった。
「ブルーマリンのメンテナンス完了〜!次はぁ〜」
ブルーマリンのメンテナンスが完了したから次はランドマスターだ。
ランドマスターと言うのは戦車で、これはスターフォックスの予算的に一台しか用意できなかったらしいよ。
(何でかの詳しいことはオイラも分かんないんだよね…たぶん『オトナの事情』ってヤツかな)
予算の都合(オイラの推測)により貴重な一台なんだけど、みんなランドマスターには乗りたがらないんだ。
オイラはメンテナンスしなくちゃいけないからテストの時だけは乗るんだけどね。
本番の時に乗らない理由は操縦がうまい人に任せることにしているためもあるんだ〜。
あ!オイラがヘタクソってワケじゃないよ!
話を戻すとペッピーも何故か嫌がるし、特にファルコに至っては『俺は空がいいぜ』ってワガママ言って乗らないんだよ!?
だけど、そのクセにスマブラの時には乗ってさ、何でだろうね?
オイラを含めてみんな、そんなだから依頼で使うことがあってもリーダーのフォックスだけが乗ってた。
ランドマスターも今回の依頼で使うことがなかったけど、ブルーマリンと同じように準備だけはしてたんだ。
ランドマスターも中に入って操縦桿や周りの装置をチェックしてから、外に出て機体全体をくまなくチェックしたよ!
よかった、ランドマスターにも目立った傷や亀裂は見当たらない!
「よし、ランドマスターもメンテナンス完了!次だ〜!」
ランドマスターのメンテナンスも完了して次はいよいよオイラたちがいつも乗ってるメインの機体のお出ましだ!
「次はアーウィン!」
アーウィンは戦闘機で、人数分を揃えたんだ。
スターフォックスは現在、四人で活動してるから機体も同じ数だけ揃えなきゃいけなかったから大変だったと思う。
何しろ、一機にかなりの金額がかかってるからね。
最新の設備を搭載してれば金額がかかるのは当たり前なんだけどさぁ…。
いつも乗ってるメインの機体だから仕方ないよね。
初代スターフォックスの時からアーウィンはあったんだけど、昔はメンバーが三人だったから三機しかなかったらしいんだ。
だけど今は四人だから一機増やしたの。
一機がかなりの金額がかかるのに更に増やすんだから凄いよね。
オイラ、心配になっちゃうよ…。
初代のことを聞いたけど、ワケあって今のカタチになったんだって。
昔のことは初代からのメンバーのペッピーに聞かなきゃ分かんないけど、今はココにいないし、いつかは聞いてみたいな。
今も昔もこのアーウィンがスターフォックスのメインと言ってもいい位の機体だ。
「よ〜し、メンテナンス開始だぁ〜!」
アーウィンは全部で四機もあるから丁寧かつスピーディーにメンテナンスしてかなくちゃ!
アーウィンが終わっても最後はとてつもなく大きなもののメンテナンスが控えてるからね…。
「夕方までに間に合うかな…」
オイラも早く実家に帰って、父さんとおじさんと沢山話したいことがあるけど、スターフォックスの全ての機体のメンテナンスはメカニックエンジニアのオイラにしかできないし、丁寧にやらないと機体たちが可哀想だし、依頼が入ってもうまくいかないよね。
「さて、がんばろう!」
四機のアーウィンのハッチを一気に開けてメンテナンス開始だ!
やっぱり一機にかなりの金額がかかるからなのか、みんな優しく乗ってくれてる。
乱暴に乗ったりもしてないから操縦席も汚れが全くなくて綺麗だ!
機体だけじゃなくて、ボムとかの装備にもお金がかかるから、できるだけ抑えなくちゃだし。
ブルーマリンやランドマスターと同じように操縦桿、周りの装置をチェック、それから外に出て機体全体をくまなくチェックしたら完了だ!
「よし、アーウィンも全部終〜わった!」
最後の仕上げにブルーマリン、ランドマスター、アーウィン(アーウィンはオイラのだけ)のテスト操縦をして異常も何もなかったから今度こそメンテナンスは終わった!
あとはグレートフォックスにしまうだけ〜!
…なんだけど!
最後はそのグレートフォックスのメンテナンスが残ってる…。
これが一番、手がかかるんだよなぁ…。
何しろ、アーウィンやランドマスターを常にしまっておくのと、このスターフォックスの活動拠点場所だからね。
スターフォックスが持ってる乗り物の中で一番大きなものなんだ。
「ふぅ…」
まずは外から見ていこう。
スターフォックスのマークがハゲてないかとかも見るんだよ。
自分たちを売り込むための宣伝活動の一部もあるんじゃないかな〜とは思ってるんだけどね。
それもオイラの憶測なんだけど。
「あ、塗装がハゲてる…」
長い間、遠い惑星に降りたり宇宙を航海してきたから塗装がハゲてるや。
あとは主砲も見たけどそっちは大丈夫そうだね。
あ、グレートフォックスは母艦って言うもので、これも初代から受け継がれたみたい。
初代のリーダーがローン組んで買ったらしくって、何十年先もローンがまだ残ってるんだって…。
こんなに大きければ値段も当然高いよね…。
ローンがあと何十年たったら全額返せるのかとか、トータルの金額が幾らになるのかとか恐すぎてさすがに聞けないや…。
「塗り直そ…」
塗料は確かグレートフォックス内の格納庫にあったハズだから、格納庫に行って長いハシゴと塗料を探して、グレートフォックスの上に昇って塗ってあげる。
「よし、外はカンペキ!」
最後はグレートフォックス内のメインルームだけだぁ!
そこにはグレートフォックスの操縦と管理をするナウスと言うロボットがいるんだけど、彼のメンテナンスも時々はしないといけないんだよね…。
(ナウスがたま〜におかしな行動することがあるから…)
ハシゴと塗料を格納庫に片付けてからグレートフォックス内のメインルームへと行く。
メインルームに入るとナウスだけしかいなかった。
「一度、電源オフにするよ〜」
カチッ
一応、ナウスに断ってから主電源を切ってメインルームのメンテナンスを始める。
グレートフォックスもパペトゥーンの空港内にある格納庫の中にしまってるから主電源をオフにしちゃうと真っ暗になっちゃうんだよね…。
でも、主電源をオフにしないとメンテナンスできないから、先におデコに付けてたヘッドライトを使ってメインコンピューターの下に潜ってチェックしたりするんだ!
「ナウスもね…っと」
メインコンピューターのチェックが終わって、近くにいたナウスの体もチェックする。
「異常なし…っと!」
最後にもう一回、チェックすると主電源をオンにした。
メインルームのライトも点いてメインコンピューターの電源も入ったし、ナウスも動き出したからおデコのヘッドライトは消した。
少し様子を見てたけど、ちゃんと全部動いてて異常も見られない!
これでグレートフォックス内にある全てのもののメンテナンスが完了した!
「あ〜!やっと終わったぁ!!」
オイラもこれでやっと実家に帰れるぞ〜!
帰ったら父さんとおじさんの面白話を聞くんだ〜!
早く帰ろっと!
「ナウス、オイラもコーネリアに行くね〜」
「オ気ヲ付ケテ、行ッテラッシャイ」
メンテナンスを終えたナウスに見送られてメインルームを出てグレートフォックスの格納庫へと急ぐ。
「あ…」
その途中にフォックスとファルコが廊下で楽しそうに話してる所に遭遇した。
グレートフォックスの廊下もかなり長くて二人が遠くの方にいるんだけど、楽しそうに話してる声とかはオイラの所までよ〜く聞こえてくるよ。
サイレンが響くように造られてるのもあって、小さな声で話してても聞こえちゃうんだよね。
この廊下で内緒話なんかしたってまる聞こえになっちゃうから意味ないんだよなぁ。
だから今、フォックスとファルコが話してる内容がオイラの所に聞こえてくるってワケ。
話の内容はオイラは興味ないことだから聞いてないけど。
「…………………」
二人とも、オイラが汗だくになりながらグレートフォックスや、二人のも含めたみんなのアーウィンをメンテナンスしてた間、ず〜っと此処で呑気にお喋りしてたんだろうなぁ…って思う。
呑気な二人が羨ましいや…。
さっきの主電源オフにしてグレートフォックスの艦内が真っ暗になった時、絶っ対、二人でキャッキャウフフしてたでしょ?
君たち、本当はリア充でしょ?
(こう見えてオイラだってそのくらいことは分かるよ…)
リーダーのフォックスとは学生時代からの親友だから何でもとまではいかないけど、彼のことは分かってるつもり。
友達と恋人での話し方って少しだけ違うんだよね。
些細なことだから多分、フォックスは自分で気づいてないと思う。
ファルコはペッピーがコーネリアから連れてきたから、付き合いはまだ浅いけど、来たばかりの頃よりかは今の方がマシになったかも。
と、言うかいつの間に二人はあんな仲良しになったんだろ?
二人とも楽しそうに話してる…。
はぁ…オイラもリア充になりたいよ。
(でも、今の恋人はアーウィンたちだけでいいかな…)
楽しそうに話してる二人を見て一瞬だけ羨ましいなって思ったけど、オイラは今はメカニックエンジニアとして過ごせればいいや。
生きてるものと違って機械は愛情を込めてあげれば必ず答えてくれるもん。
生きものは付き合うとなったら結構めんどくさそうだし…。
廊下で話してたフォックスとファルコはそのあと、どこかに行っちゃった。
オイラがいる方には来なかったから別の所でさっきの話の続きでもするんじゃないかな。
今の所は依頼のお知らせも入ってないし、暫くはゆっくりできるから二人仲良く過ごせるんじゃない?
「はぁ、やっと通れるよ…」
二人が廊下で話してる所を通りすぎたくなかったから移動してくれて助かったよ…。
さすがのオイラでも仲良くしてる所を通る勇気はないし、ジャマもしたくないしね。
あのまま二人がいたら迂回するつもりでいたんだ。
此処を通らなくても複数回路はあるし、何せ広い母艦だからパターンは幾らでもあるんだから。
二人の恋路を邪魔するほどオイラもヒマじゃないし。
ピピピッ、ピピピッ!
プルルル…
「えっ?!」
突然、通信機とケータイが同時に鳴り出したから慌てながら同時に出た。
ピッ
カチッ
「こちら、スリッピー!はい、もしもし?!」
腕に通信機、耳にケータイを向けて話したから何だかゴチャゴチャ。
「うん、分かってるよ!終わったよ、だから今から帰るから!あ、暫く帰らないってナウスに言っといて!」
通信機はペッピーからでケータイは父さんからだったんだけど、同時に話したから内容がメチャクチャになっちゃった!
「うん、じゃあヨロシクね!またあとでバイバイ!!」
ピッ!
カチッ!
話はゴチャゴチャになっちゃったけど、タイミングよく終わったから通信機とケータイを同時に切られた。
「はぁ…」
今日はグレートフォックスとかのメンテナンスも疲れたし、通信機とケータイのやり取りでも疲れたよ…。
グレートフォックスやアーウィンとかのは依頼で大事なことだから疲れても苦にはならないけど、オジサンたちの話を聞くとドッと疲れが出ちゃう…。
「よし、行こう!」
格納庫へ行くとそれまで使っていた道具を片付けると、さっきまでメンテナンスしていた自分のアーウィンに乗り込む。
これから実家に帰るんだけど、父さんとおじさんが待つコーネリアへと向かうんだ。
カチッ
「こちらスリッピー!今、出まぁ〜す!」
通信でアーウィンを出すことを伝えると、オイラはブーストペダルを踏み込んで外へと飛び出した。
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