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雨月 ひより
2024-03-02 22:41:29
4578文字
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パンサーの日記
Twitter(X)のハッシュタグ『#リプきたキャラもしくはCPの小説を書く』で来たリクエストで書いたお話です。
リクエストは『パンサーの話』です。
突然だが、今日は俺のある一日を紹介したいと思う。
誰に向けているんだ
…
と言うツッコミはこれを読んでくれた美しい、綺麗な可愛い女の子達に捧げよう。
それはともかく、ただ愚痴を聞いてほしいだけなんだ。
まず、俺の自己紹介をする。
俺の名はパンサー・カルロッソ。
美人で綺麗な可愛い女の子達とバラの花が好きな黒豹の男さ。
俺はスターウルフに入ってまだそれ程、経っていない。
アンドルフ軍の下で働いていた時のスターウルフのことは詳しくは分からないが(ウルフの旦那もレオンも教えてくれないから知る由がない)その時いたメンバーの二人を追い出したらしく、今はウルフの旦那とレオン、そして俺の三人でスターウルフを名乗っている。
俺は新しく入ったから色々しなきゃいけないことがあるんだ。
俺の一日は朝早く起きることから始まる。
拠点にしているサルガッソーは宇宙にある為、一日中真っ暗だが、惑星コーネリアを軸に時計を合わせて生活している。
でないと、リズムが狂うし依頼が来ても受けられないだろう?
俺を含めた三人共、夜行性の種族。
だから本当なら俺も昼間は寝ていたい所だが、誰かがやらないと始まらないんだ。
あの二人がやる訳ないし。
俺が初めてこのサルガッソーに来た時の有様
…
と言ったら、今考えただけでも恐ろしい。
スターウルフには他にも警備やら任せている手下の猿達がいて、そいつ等にやらせても良いんだが、俺は人に任せるのは好きじゃないし、勝手にやられるんだっだったら自分でやった方が早い。
夜行性の種族で寝ていたいのは嘘ではないが、俺が朝早く起きるのはきちんと身支度をしたいからだ。
それは依頼が入っていない日でも変わらない。
起きてすぐシャワー室に向かって温かいシャワーを浴びたあと、鏡の前で自分の顔を見る。
うん、今日も俺は格好良い
…
と決めながら身支度を整えたらさぁ、次は朝ご飯の支度だ!
この前、ウルフの旦那から『朝から揚げ物食いたい』って言われたから、今朝は作ってやろうと思っていつもよりも張り切った。
朝っぱらから揚げ物いけるなんてウルフの旦那もまだ若いな。
(レオンは見たらゲンナリするだろうな
…
。何せベジタリアンだから)
で、俺は優しいから作ったよ。
冷蔵庫にあった肉の塊(何の肉だかは分からないが)を出して捌いてさ、揚げ油が撥ねて『熱い熱い』言いながら作ったんだよ。
撥ねた油でヤケドを負いながらさ。
そのあと味噌汁も作って。
俺は朝イチの味噌汁が好きなんでちゃんと作るんだよ。
勿論、味噌汁も好きなんだが、朝起きた時の味噌汁の香りが堪らないんだ!
…
なんて、色々言っているが俺にそんな思い出はないんだよな。
恋愛ドラマとかで観る良くあるシチュエーションの一つなんだが、あれが結構憧れもあるし、好きなんだ。
それに、一日の始まりは食事からって言うだろう?
だから毎日朝から張り切って作るんだけど、ウルフの旦那もレオンも全っ然、分かってくれないんだよな
…
。
それにこの日はウルフの旦那のリクエストに答えて一生懸命作ったのに食べてくれなかったんだよ!
酷いだろう!?
レオンは朝から重たい食事はダメなの知っているから、サラダにしたが。
朝ご飯出来たから二人を部屋まで起こしに行って、一生懸命作ったのを出したんだよ。
そしたらウルフの旦那ったら『気分じゃねぇから要らねぇ』ってリビングルームにあるソファでまた寝そべったんだが?!
折角作ったの捨てる訳にはいかないから、それは俺が食べたよ!
本当は俺だって朝からこんな重たい食事は嫌だよ。
でも、捨てたら勿体無いし、俺が作った意味が無駄になるから食べました!!
うん、俺って凄い!
重たかったけど、作った食事みんな美味しかったよ!
誰も褒めてくれないけどな!
たまには褒めてくれよ!
泣いても良いですか!?
それも酷かったんだが、ウルフの旦那、あのあとテキトーに何か食べたっぽい。
何せカップラーメンの空き容器がキッチンにそのまま置いてあったんだよ。
しかも割り箸は空き容器に入ったままで置きっぱなしだし。
それにこのカップラーメン、俺のなんだが
…
。
お気に入りの味でストックしていたのを勝手に拝借したな、あの狼!!
何だよ、あとになって腹減るんじゃあの時、一緒に食べれば良かったのに!
しかも食べたら片付けないし、俺が片付ける羽目になるんだから二度手間じゃないか!
リビングルーム掃除し終わってからキッチンに戻って来て食べ散らかしを見つけた時の脱力感と言ったら無い
…
。
あの二人、特にウルフの旦那は自分で散らかしたのに絶対に片付けないんだ。
何なんだよそれ!
片付けられないんじゃ最初から散らかすなよ!
何で俺が人が散らかしたヤツ片付けなきゃなんないんだよ!
…
って、頭の中でキレながらいつも片付けてあげてるんだよ!
感謝してくれよ!
少しはありがたれよ!
俺を褒めよ!
讃えよ!
そんな事件(?)があって、こんな生活に嫌気がして一回だけプチ家出を決行してみたんだ。
少しだけでも良いから俺のありがたみを知ってほしくてさ、ある日の夕方、何も言わずにサルガッソーから出て行ってみた。
特に行く宛はなかったが、とりあえず愛機のブラックローズに乗ってコーネリアに行ったんだよ。
薄暗くなり始めていた公園にブラックローズを停めて降りたんだが、夜が訪れようとしているからさ、誰もいないし寂しいものだったな
…
。
ただ、遊具が風に吹かれて揺れていただけだったし。
ベンチに座って夜中になるまでそこにいたんだが、その間に通信も地上で使える携帯電話も鳴ることはなかった。
俺のこと心配してくれないんだ
…
。
なんて冷たい二人だ。
寂しい、俺、泣きたいよ
…
。
宛もなく来たが、折角コーネリアにまで降りて来たんだから、帰りにお気に入りのバーに寄ってヤケ酒キメようと思ったが、ブラックローズに乗って来たから酒は飲めないことに気付いてさ
…
。
結局、サルガッソーに帰ったよ。
でもさ、帰って来た俺に待っていたのは労いの言葉とかじゃなくて散らかったメインルームだったんだよ。
通信機も携帯電話にも何も来なかったから期待はしていなかったがな!
出て行く前よりも、酷い有様になっててさ、絶句したのなんのって
…
。
おまけに散らかした本人達はいなくて、俺が片付ける羽目に
…
。
夜中だよ、本当、何で俺が
…
!!
ってなったが散らかした本人達にキレたくてもいないし、愚痴りまくりながら片付けたよ!
どうせまた散らかされるの分かってるが、リビングルーム中ピッカピカに磨いてやったよ!
何回でも言うが、俺は優しいからな!
たまには褒めてやっても良いなって思わない?!
思わないか、そうだよなぁ
…
。
仕事は出来る二人だが、こんな風にプライベートはめっちゃくちゃだらしないから二人と付き合うことはお勧めしない!
美人で綺麗で可愛い女の子達が可哀想だ。
悪いこと言わないから俺にしておいた方が良いよ!
俺は好きになった人にはとことん尽くすタイプだからさ!
全ての美人で綺麗な可愛い女の子達に最後に捧げるよ。
「おい、パンサー。何だ、この気持ち悪ぃ日記はよ
…
」
リビングルームのテーブルに置きっぱなしにしていたノートをウルフの旦那に勝手に読まれた上にケチを付けられた。
「ちょっ、何、勝手に読んでるんだよ!」
ウルフの旦那からノートを取り上げた。
「置きっぱなしにしてたのが悪ぃんだろ」
見られちゃいけないものだったから隠して書いていたのにこんな所に置いていくなんてミスった。
しかも、よりにもよって愚痴の原因に見られてしまった。
「って、それよ、俺の愚痴ばっかりじゃねぇか」
「そりゃそうさ!日頃の旦那の行動にイライラしてるんでね!」
レオンにも若干の愚痴はあるが、大半を占めるのはウルフの旦那にだ。
当たり前じゃないか、俺から見た事実なんだし、仕方ないだろう?
「はぁ、そうかよ
…
」
何でだか溜め息を吐かれるとウルフの旦那は冷蔵庫へと向かう。
えっ、何で俺が溜め息吐かれなきゃならないんだ?!
寧ろこっちが溜め息吐く立場だと思うんだが?!
全く、俺のこと何だと思ってるんだよ!
「ハッ、その程度であぁだ、こうだって言ってるようじゃ、お前ぇもまだまだだな」
ウルフの旦那は冷蔵庫の中から缶ビールを取り出すと開けた。
プシュッと良い音がする。
「あっ、それっ!!」
ウルフの旦那が開けて飲んでいるのは俺のお気に入りの銘柄の缶ビールだ。
通販でまとめ買いしてストックしていたのを勝手に飲まれた。
俺にお構いなしにウルフの旦那はビールを美味そうに飲む。
それもゴクゴクと大きく喉を鳴らして。
「だから、そんなことで一々言ってるようじゃ、まだまだってことなんだよ」
ウルフの旦那は口元を手の甲で拭うと俺の所にまた戻って来たなと思ったら、突然、額に痛みが走る。
「いっ?!」
何が起こったのか分からないが、ウルフの旦那の顔を見ると何でだが鼻で笑っていた。
「は?!何?!」
目に入ってきたのは、自分の指で輪っかを作ったものを俺の額に向けている。
つまり、それはデコピンってやつだ。
「フッ
…
」
ウルフの旦那は俺の額にデコピンを食らわせると、そのままリビングルームから出て行った。
自分で飲んだビールの缶をテーブルに置きっぱなしにしてさ!
飲んだら飲みました〜のままにしないで、自分で出したゴミを片付けてから行けって、何度言ったら分かるんだ
…
!!
いい加減に学んでくれよ!
腹が立つな、もう!!
「何だよ、それ!!」
あー、日記に書いていた続きのように嫌な出来事が起きたよ
…
。
まず、今、俺が持っている日記は読まれるし。
(それは俺のミスだから置いておくが
…
)
鼻で笑われるわ、お気に入りのビールを勝手に飲まれるわ、最後にはデコピン食らうわで散々だ!
いつまでこんな日々が続くんだよ!
しかも、さっきウルフの旦那が出て行った時のあの顔、何かバカにされたような、子供扱いされたような気持ちなんだが?!
「うぅ〜っ!!」
色んな目にあったが、今一番これが悔しい!
「あ〜!も〜!!」
言いたいことはまだあるが、このビールの空き缶を片付けよう!
このことも日記に書いてやる〜!!
ウルフの旦那が飲んでテーブル置きっぱなしにしたビールの空き缶を片付けてから、取り返した日記を開いて、持っていたペンで殴り書きした!
もしも、俺のこの日記を読んでくれた美人で綺麗な可愛い女の子達に最後に告げます!
うちのスターウルフの二人、特にリーダーのウルフの旦那は絶対にお勧めしません!
後悔することになるんで、選ぶなら俺にして下さい!
俺なら絶対に後悔はさせないし、損もしないから!
日記に書き殴り終え、閉じて抱える。
リビングルームをチェックしライトを消すと、俺も自分の部屋へと戻った。
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