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スサ
2024-02-27 12:54:01
805文字
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【ヴィク勇】新アイスショーのビジュアル
こねこねしてる
妖艶ブームがきている
そのビジュアルが公開された時、冗談でなく世界は騒然とした。
ある意味当然といえば当然ではある。映っている人間の片方の人気はワールドクラスなのだから。だが、今回に限っていえばそれが原因ではなかった。
一人がけの豪奢な椅子に腰掛けた銀髪の美しい男を閉じ込めるように、全身をタイトな黒の上下に包んだ細身の青年が膝を座る男の膝につけ、さらにはそのネクタイを引っ張り顔を持ち上げさせている。黒のジャケットとパンツはともにやや光沢のある地で、中は薄手のニットだろうか?これもまた黒。黒は彼の日に焼けていない肌の透明感を否が応でも高めており、何やら見てはいけない秘事を覗き見ているような背徳感を見る者に与える。髪を軽く上げてさらした額の秀でた様子といい、あまりにも美しい。
そんな妖しくも美しい青年はうっすらと笑っていた。横顔だけれども、確かに口角が上がっているように見える。小悪魔、なんてものではない。肌の露出もなければ、あからさまに性的な演出があるわけでもないのに、なまめかしいとしか言いようがなかった。
まるで躾をされている犬のようにネクタイを引っ張り上げられる、こちらも文句なしに完璧な顔貌の男が添え物であるかような強いインパクトを与える青年が誰か。顔を見ればわかる。だが果たして同一人物か?、と彼の顔を知る者が一様に首を傾げたものだ。その顔は間違いなく勝生勇利であり、銀髪の男、ヴィクトル・ニキフォロフの唯一の生徒であるのは間違いないのだけれど、それまでの彼とあまりに違いすぎていて。
──そのビジュアルはある新しいアイスショーの告知であったが、一切スケートを感じさせる要素のないこともまた驚きと困惑を与えた要素だった。本当に「アイス」ショーなのか? ふたりのチークダンスでもやるのではないか? なんて憶測も流れたくらいだが、それについては普段のふたりの言動から仕方ない部分もあったかもしれない。
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