憂依
2024-02-17 22:29:16
1810文字
Public 供養シリーズ
 

供養①:世界の秘密の話をしよう(クロスオーバー)

書きかけのネタ供養シリーズ。前に本で出したカラ松と安室さんがラジオをやってる芸能パロの話の続き。

「悟とすごく声が似てる芸能人がいるんだよね」

最初にそんなことを言い出したのは、学生時代からの親友であり相方である夏油傑であった。
とあるバラエティ番組に出演するための控室。台本に目を通していた彼はそういえば、とまるで何かを思い出したかのように告げた内容に、五条は大した興味をそそられることはなかった。

「へー、そうなんだ」
「いや、すごく似てる、は違うな。本当に悟と同じ声だったんだ。最初に聞いた時、悟が知らないうちに新しい仕事を引き受けたんだと思ったくらいだから」
「傑がそこまで言うなんて、そんなに似てたんだ? でもなんで今急に?」
「今日共演する安室透さんがいるだろ。彼と一緒にラジオをやってる子がそのそっくりさんなんだよ。彼の名前を見て思い出したんだ。その子の名前は、確か……

その時の話はそれで終わった。
しかし、それからちょくちょくとその男と五条の声が似ているという話は五条の耳に入ってきた。
同じ芸人仲間から、プライベートの知り合いから、学生時代の同級生や後輩達、SNSのコメントなど、五条悟を知る者は皆一様に「五条と声がそっくりだった」と告げるのだ。
極めつけが、ツイッターのトレンド。
突然自分の名前がトレンド入りしていたので何かと思ったら、その相手が五条の真似をした映像を切り抜いたツイートがバズっていたのだ。
五条の方にも多くの知り合いがその話を振ってきたのだ。相手にもその話がいっているのは当然だろう。芸能人という話だったから、何かのタイミングで話を振られて、そういう下りが生まれたのかもしれない。

余り他人に対して興味がわかない気質である五条は声が似ている誰かがいるという話は覚えていても、その該当者の名前を憶えていなかった。

――――だから、そのツイートの動画を見て五条は驚いた。

その映像はどこかのラジオブースでの一コマだった。黒髪にグラサンをかけた男と金髪に褐色肌の男が向かい合って収録をしている。
金髪の方は覚えがあった。先日も番組で共演した安室透だ。つまり、消去法で五条に声が似ているのは黒髪の方になる。

『五条悟か……。よく知ってるぜぇ。なにせ同じ悠一を相棒に持つ魂のブラザー! だからな』
『いや悠一って誰。君、五条君と知り合いだったの?』
『同じ悠一の声を持つのにあっちはイケメンで金持ちで強くて何より女子にもてる! つまり俺の敵だ!』
『だから悠一って誰。あとブラザーなのか敵なのか統一しよう?』

安室透の呆れたようなツッコミは耳に入っていないのだろう。
ふふーん、と笑みをこぼすと、突然男は左手でサングラスを外し、右手を顔の前に掲げた。人差し指と中指だけを立てて、二本の指を交差させる。そのアクションに安室透がわずかに眉をひそめていると、

……領域展開、無量空処』
『いやだから何を意味不明なこと言ってるんだ君は!』

おそらく、本人は渾身のキメ顔で五条の真似をしたつもりなのだろう。しかし、突然のポーズと謎のワードに安室透が全力でツッコミを入れている。
ツイッターの動画はそこで終わっていた。リプライや引用RTには「ショウくんまともに話すとマジで五条と声うり二つじゃん」「最後の謎ポーズ何wwwwなんて言った?www」「誰この人五条めちゃくちゃ声似てるんだけど」「今日も冴えわたる安室透のツッコミ芸」と多くの反応が寄せられている。

だが、五条が驚いたのはその男の声が自分と似ているからではなかった。
その声は、確かに五条の声と同じだった。だが、それ以上に五条を驚かせたのは、男が最後に放った言葉だった。

「こいつ、なんで領域展開のことを知っている……!?」

この世界には存在しない、自らの前世の能力名を口にされたことに、五条は思わずスマホの画面を凝視していた。





同人誌の方では言及してなかったけど、「この世界」にいる人々の一部はいろんな作品の転生者。ただし、特定の条件を持つ者のみ前世の記憶がある。
次男は前世の記憶がありパロディメタネタ全開だった六つ子の記憶があるので、当然中の人である中村悠一のことを知っているし、中の人が同じだった人気キャラ「呪術廻戦の五条悟」も知っている。という事でそこから始まる話を書きたかった。
一応、ラジオの話を見ると次男が「おそ松さん」での六つ子の記憶があるっぽい発言をちょこちょこしている。