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ree_1116
2016-10-26 17:18:16
2895文字
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誕生日(ルロー)
ルローワンドロ18回お題『誕生日』いまさらながらの、生誕ネタ(汗)まだスランプみたいで文章おかしいですが…そんなんでもよろしければどうぞです~…
変な船に乗り込んでからもうすぐ一週間が経とうとしていた。
ビブルカードが指す、方角。確かに近付いているはずだというのに、影すら見えない。いつ、と遠く遥か、星々が瞬く先を眺めながらもそのたくさん輝くひとつに、目を向けた。動かない、星。北極星。何故か見守っててくれているように思えて、何か
…
いや何がなくても、その星を見ることが多くなっていた。そうして、告げるのだ。なにがあってもなくても、
「コラさん」
ひとつ、だけ。
名を声にしてから、今日あったこと。思ったこと。感じたこと。
特に意味なんてなくても、日課のようになっていた。
一人で動くようになってから、殊更毎日。そのひとつを見上げては、告げていた。
「ひでぇんだぜ」
航海士は居ないし、食料は大切にしろといっても聞きやしない。よくここまで来れたもんだよな。
なんて、この数日同じことを繰り返し。
でも、終わったんだとも連ねてみる。本当にすべてが終わったわけじゃないけど、区切りはついた。ついたからこそ、次に進める。終わったと同時に俺も終わると思ってた。でも、
「コラさん」
す、と目を細めればその星がより一層、光り輝く。
微笑んでくれてるように思えて、心がほわりと暖かくなったと思ったってのに、
ぱーんぱんぱん!!
「
…
なんだ?」
今日は、と背を向けていたほうに振り返る。
船首。おかしなオブジェが見える先からの歓声と拍手。
鳴った音はクラッカーだったのかと気づいたのはすぐだった。
突然大騒ぎし出した。相変わらずというか、まぁほぼ毎日のように馬鹿みてぇに宴開いていたから、今日もなんだろうとは思っていたが。日々繰り返されていたものよりも、豪華というか
…
あれほど、この先どうなるかわからねぇから食料はと言ってるにも関わらず。まぁ俺の言うことなど聞くわけもねぇかとは思ってるが、なんだこれは?
「お、トラ男!!」
なんて笑いながら声をかけてきたのは、麦わら屋だ。
ああ、そうか。こいつからバルトロメオに言ってもらえばいいのか。
「おい、麦わら屋」
だから、とその旨をと思ったってのに、
「ケーキだぞ!ケーキ!!」
「え?」
うきうきわくわくと、告げられた先を見れば確かにケーキがある。丸いやつ。
「ああ
…
」
そこで合点がいったというかなんというか。
ガキか、と呆れはしたが
…
まぁ、とも思ってた。
でかい丸いケーキの上。
チョコのプレートに描かれた文字。
誕生日おめでとうという、それ。
「今日、トサカのやつ誕生日なんだってよ」
「へぇ」
だからこそ、この豪華さかよ。
年に一度の、特別な日。
船長のためにクルーたちが準備してくれたもの。
なら、仕方ねぇな。
目の前にずらっと並んだものに、こみ上げてくるのは懐かしさだけだ。
俺の船もそうだった。別にいいと言っているにも関わらず、毎年必ず祝ってくれた。
その仲間たちともうすぐ会える。もうすぐ、
「かんぱーーーーい!!」
そんなことを思っていれば、いつの間にか手にグラス。
麦わら屋からのそんな言葉で、パーティは始まっていた。
でれでれ顔のバルトロメオを囲む麦わら屋の面々に、クルーたち。
それを少し離れた場から見ていた。手にやってきた酒をくっと一気に飲み干せば、気付いたニコ屋がどうぞと注いでくれる。
「ボス、よかったですねぇ麦わらさんたちに祝ってもらえて」
「おおおおおおう、おう
…
俺は世界一の幸せもんだべぇ」
「なんだよ、お前。言ってくれればなんか作ったってのによ、プレゼント」
「ええ!!!そそそそんな滅相もっ俺はこうして祝っていただけるだけで」
「あら、そうなの?折角作ったのに」
「え?」
持っていた酒瓶を置き、ニコ屋が能力で何処かから持ってきたのは、花の冠だった。
「十月六日だから、16本のお花で作ったの。もらってくれるかしら?」
「うおおおおおおお!!!!!!!」
号泣しだしたバルトロメオを囲んだまま、笑顔に包まれて、
って、
「どうかしたのか、トラ男?」
「あ、いや
…
十月六日?」
「そーみてぇだなぁ」
瓶のまま酒を飲んでるゾロ屋が、なんでもなく言ったが、
ああ、そうか。
そうなんだ。
そうだったのか。
「はは」
「ん?」
「いや、なんでもね」
俺も一本もらうな、と並んである酒を手に、一人踵を返す。
そうして、元居た場所に戻って、ひとつを見上げた。
「コラさん」
俺、今日誕生日だった。
忘れてた。なんだそうかって思った。
なぁ、コラさん。
俺、あんたと同じ年になったよ。
きらきら、瞬く、動かない星。
見上げたまま、暫くずっとずっと一人、告げた先。
「トラ男」
いつの間にかやって来てた、やつ。
隣りにちょこんと並んで、同じ方角を見てたやつ。
「なんだ?」
「うん」
飲まないくせに、酒を持って。
俺が持ったままだったものに、かちんと合わせて。
チビっと飲んでは、また空を見上げてる。
どうしたんだこいつ、と思ったが、ルフィせんぱーーいという声が聞こえたから、
「ほら、呼んでるぞ」
「そうだなぁ」
「祝ってやれよ」
「そうだなぁ」
うんうん、頷いてるくせに。
何故か動こうとはしないから、
「麦わら屋?」
と、そいつを見れば、俺の視線に気付いたやつも、こちらを見て。
「っ、」
くっと背を伸ばしたと思ったら、チュッと軽く触れるだけの、キス。
「な、」
「なんか、したくなった」
ししし、と笑って。
んじゃ、俺あっちいくからな、とたたたと駆けていってしまう。
「
……
なんだよ、それ」
確かに。
この船に乗ってから、一度もなかった。
というか、互いの気持ちを通じ合わせたのは、ドレスローザ出発の日。明け方。目が覚めた時。あの時、一度だけこっそりと口付けただけで。そのあとは、なかった。二度目のキス。
恋人になったからといって、何も変わることなく過ごしていたってのに。
「誕生日にキス、なんて」
当然、何も知らない。麦わら屋は今日が俺の誕生日なんて知らなくて。ただ単に言葉とおり、なんかしたくなっただけってだけなんだろうが、
「プレゼントもらった気分だ」
一人、らしくなく笑って。
触れた先に指を押し当て、その感触を思い出しながら、幸せになってるって。
なんか、
「コラさん、」
忘れてたわけじゃないよ。
でも、伝えてなかったよな。
「俺、」
恋人ができたんだ。
驚いた?
俺も驚いてる。
でも、
「あ、」
北の空。
流れた星、ひとつ。
おめでとう、と言ってもらえたような気がして、
一人、生誕の夜に酔いしれた。
2016.10.26 Ree.MORITA
遅くなったあげく、最後どうしていいのかわからなくなりましたってか、この続きもあるのでそのうち書こうかなと思います
…
PCで打ち込んだので、これで30分くらいでした
…
(笑)
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