「こらーー!ルフィーーーー!!!!」
甲板から空を突き抜けたのは、ナミの声だ。
なんだ?と片していた薬をぱぱっと棚に仕舞い込み、トトトっと外に出てみるとルフィが正座して、ナミにゲンコツされてた。
「あんたは全くもう!!!!!わかってんのぉ!!!!」
すいませんすいませんルフィは言ってる。
謝りながらも、でもよぉと言い出すから、ナミがまたゴツンとひとつ、ゲンコツを落とした。
「なぁんか、角が見えそうだよな」
なんて呑気に笑ってるのは、ウソップだ。
けど、一体何があったんだろ?
んん??とすこぉしだけ近寄ってみたけど、原因はわからない。
わかってんの?わかってます。わかってないでしょう。うん!わかんねぇ!!ってそんな言葉があちこち行き交っては、ゴツンゴツンされてるだけで。
「まぁ、いつものことだって」
近寄った俺に気付いたウソップが、気にすんなぁとやっぱり呑気に笑ってるのに、何故か避難するみたいに、ダイニングに行ってしまった。
で、入れ替わりに出て来たのは、ローだった。
なんだ?と声になってないけど、口唇が動いてる。だから、俺もさっぱりなんだとこっちに来た人に駆け寄れば、気付いたローがトニー屋と名前を呼んで両手を広げてくれたから、ぴょんと抱きついた。そのまま、ぽんぽんとあやすように撫ぜてくれるのが、誰にも内緒だけど好きだった。ふあふあぽんぽん。慣れた手付きについついほわぁと眠くなり掛けたけど、なんとなく見た先に、ふうわりと浮かんだもの、ひとつ。・・・・あ、そうだ!そーいえば!!!
「お揃いだな!」
「ん?」
だよなだよなと続けてもローは首を捻るだけで、わかってないみたいだ。
だから、続けてみた。
「ルフィとロー」
「は?俺と麦わら屋?」
それでもやっぱり、首を傾げるだけだ。
トニー屋?と先を即すみたいにローが、更に顔の角度を変える。その度にすこぉし揺れるピアスが真っ青な空からの光でピカピカしてるのが、綺麗だなぁなんて背をぽんぽんされながらやっぱほんわり見てたけど。
「何がお揃いなんだ?」
と、聞かれたから。
くすくすと小さく笑って、だって、と思い出したのはローと同盟を組んだ次の日のことだった。
突然襲って来た。へんてこな能力者であたふたしてたところに掛かって来た、電伝虫。うわあああああ!と助けを乞うつもりで繋げたってのに、一方的に命令されてさ。そしたら、ナミが、
「ルフィかっ!!って言ったんだ」
「・・・ナミ屋が?」
「うん。だから、お揃いだなと思った!」
うんうん、頷く俺に反して、ローはまた首を傾げる。
あれ?と腕に抱かれたまま、見上げれば、違うだろ、という低い声。
「それはお揃いじゃなく、似てる、じゃないか?」
ん?
「似てる?」
「ああ、そういうことだろ?」
一体俺と麦わら屋の何処が似てるのかわからねぇが、とローがすいっと見た先には、ルフィ。
未だにナミに怒られながらも、すいませんすいません言ってるルフィの姿。
「何やらかしたか知らねぇが、バカだな」
そんなこと言いながらも、ふと口角を上げた。
やわらかぁく微笑んだ。
「ほら、お揃いだ!」
「ん?」
「だからさ」
俺、知ってんだ。
ルフィもさ、ローを見てそんなふうに、ふあって笑うんだぞ。
なんでもない時に、いきなりふあって笑うんだ。
俺、すっごくびっくりしたんだ。
ルフィってあんなふうに笑うんだなってびっくりしたんだ。
だから、覚えてんだ。
その後も、何度も何度もふあふああ笑うルフィを見たんだ。
それは、ナミがローのこと、ルフィかっ!って言った前からで。
俺、その時思ったんだ。ああ、そっかって。そうなんだって。
お揃いなんだって。
「何笑ってんだ、トニー屋?」
「うん、嬉しいなって」
「?」
だって、ルフィもローもお揃いなんだぞ。
なんか、いいなって。
なんか、嬉しいなって。
だから、
「お揃いだな!」
2016.07.15 Ree.MORITA
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お揃いって何も思い浮かばず。こんなになりました・・・
つか、チョッパー思考って難しいですね・・・
めちゃ短文にて大変失礼しましたっっっ
ちょっとした番外編?みたいなものもあったり(笑)
【何気ない日常、それが奇跡】(ルロー)
http://privatter.net/p/1674382
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