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ree_1116
2016-07-09 03:51:54
1887文字
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【笑顔】青い青い綺麗(ルロー)
ルローワンドロ第五回:お題【笑顔】 ありきたりな上に滅茶苦茶短く、拙いものですが、少しでも楽しんで頂けると幸いです…
なんてことない、日常に溢れてることだってのに。
なんで、俺は見たことねぇんだろ??
「トラ男ーーー!」
「・・・何やってんだ、麦わら屋」
ぽつん、と一人。
手摺に寄り掛かってるから、何してんだろと思ってちょっと見てた。
トラ男が居る先は、船尾。後ろ。頬杖を付いてる右腕からはまだ包帯が取れないらしく、何処か痛々しく思えるのはきっと知ってるから、だ。
血に塗れながら倒れ、ピクリとも動かない体に血の気が引いた。俺はまた、と混乱し掛けた。思い出した光景がある。なんともいえない声と倒れこんできた、体。次第に弱まる音に、冷たくなっていった温度。抱き締め、泣き喚くことしかできなかった自分を思い出し掛けた時、聞こえた声に俺のが救われたように思えただなんて、お前知らねぇだろ。嫌だと強く感じた。もう嫌だ。失うなんて嫌だ。だって、俺まだ、と何かに到達しそうになったそれは、いつしか心に蔓延ってて、
だって、俺まだ、見てねぇ。
だから、と駆け寄って名前を呼べば、旅立った先を見てたやつは俺を見てくれて、何故かほっとした。だから、だから、とそいつが頬を付いてたとこに座り込んで、ニヒっと顔を歪めてみた。
「だから、何してんだお前?」
「はぁにってほあへ」
「・・・バカ」
呆れ顔で、持っていた刀で小突かれる。
くそダメか、とニヒっと歪めてた先から手を離し、なんだよーと頬を膨らませれば、それはこっちの台詞だとあの声が耳元を掠めた。って、え?
あ、近ぇ。
「麦わら屋?」
「あ、いや、なんでもね!」
「だから、さっきからなんだよ、お前」
街中を走り回ってた時は肩に担いでた。力を強制的になくされた体はぴったり俺と密着してたし、顔だって近かった。でも、あの時はそんなに気にならなかったのに。なんで、今、
「顔、赤いぞ?」
そんなことわかってんだ。
俺だって、ちゃんと自分の顔がポッポしてることくらいわかってる。
でも、なんでこんなんなってるのかがよくわからねぇってか・・・
「なぁ、トラ男~・・」
「ん?」
近しい距離のまま、く、と首を傾げるからなんか微妙な角度になってるってか。
手摺に座ってるから、いつもあるはずの身長の差がなくなってる。ああ、だからこんなに近いって感じんのか。間近で見ると、トラ男って綺麗だな。瞳の色とか。目の形とか。鼻筋とか、口唇も柔らかそうで、
「・・・麦わら屋?」
なぁんかなぁんかトラ男って、とマジマジ観察してたら、疑問符のような声がやってきて、なんだよ、と視線をあげれば、さっきより近いとこにトラ男の顔。金色の目に俺が大きく映って・・って、
「わっわわっ!!」
「って、おいっ!!」
もう少しで触れそうな程の距離に驚いて、思わず身を逸らせば狭い手摺の上から海へと落ちそうになって、滅茶苦茶慌てた。そんな俺の腕を引いて、ぐいっと自分の方に引き寄せてくれたのは当然、トラ男でしかなくて。
かたんと刀が落ちた音の同時に、とん、とその肩先に額が当たった。
とくん、と何かが何処かで鳴った。
「おおおおおお」
「だから、なんだよ。お前」
その時、くくっという音と共に浮かんだのは、
「・・・・・・笑った」
「え?」
「トラ男、笑った!!」
「は?」
「笑ったーーー!」
両手を挙げた俺にトラ男はやっぱ薄く笑って、お前なと今度は指先で額を小突く。
「俺だって、笑うだろ?」
「俺の前じゃ笑ってくれたことなかった!」
「そうだったか?」
「そうだった!!」
だからさ、俺ずっとお前の笑顔が見たかったんだ。
不意に声になったもんに、今度はトラ男が何故か頬を染める。
「なんだよ、トラ男」
「お前こそ、なんだよ」
なんだよ、なんだよ繰り返しながらも、二人で笑ってた。
なんてことない、日常に溢れてることだってのに。
なんでか、トラ男が笑ってくれると俺、嬉しい。
「うん」
「ん?」
「俺、お前笑ってんの、好きだ」
「・・・俺もお前が笑ってるの好きだよ」
「ししし」
そっかぁ?と笑えば、そうみてぇだなとトラ男も笑う。
海と空を背負って、微笑む。
海にも空にも負けない程、綺麗に綺麗に、綺麗に笑う。
2016.07.09 Ree.MORITA
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似たようなものばかりでゴメンナサイ。
恋に至るまでが好きなんです
…
ネタ被ってないことを祈ってます
………
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