結局三人で観た映画は良くも悪くも評判通りだった。感動物の謳い文句を出させたシーンは自分によく刺さったのが、二人にとってはそこまででもなかったらしい。
空になったポップコーンとドリンクのカップをそれぞれ手にして、眩しく感じる通路を歩く。横並びになった俺の顔を覗き見て、釘崎が「ゲ」と声を漏らした。
「何泣いてんのよ、キモいわよ」
「ひどっ」
冗談めかして笑って、鼻をすする。「汚ぇな」と言いながらティッシュを差し出してくる伏黒に、礼を言いながらはにかんだ。
鼻をかみ、それに乗じて、最後に一粒を落とす。
涙って、その時の感情によって味も変わるんだっけ。と、不意に思い知らされた。
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