MN*B
2024-02-01 02:58:10
298文字
Public 即興二次創作小説
 

一幕【虎杖】

お題:涙と映画館
制限時間:15分
ジャンル:呪術廻戦

 結局三人で観た映画は良くも悪くも評判通りだった。感動物の謳い文句を出させたシーンは自分によく刺さったのが、二人にとってはそこまででもなかったらしい。
 空になったポップコーンとドリンクのカップをそれぞれ手にして、眩しく感じる通路を歩く。横並びになった俺の顔を覗き見て、釘崎が「ゲ」と声を漏らした。

「何泣いてんのよ、キモいわよ」
「ひどっ」

 冗談めかして笑って、鼻をすする。「汚ぇな」と言いながらティッシュを差し出してくる伏黒に、礼を言いながらはにかんだ。
 鼻をかみ、それに乗じて、最後に一粒を落とす。
 涙って、その時の感情によって味も変わるんだっけ。と、不意に思い知らされた。