Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
頻子
2022-03-17 19:10:30
2071文字
Public
KODR二次
Clear cache
ゾンビの長に着信拒否されてるわ(KODR)
ゾービナス×ニュート
ラブラブ!(摩擦係数を無視するテスト)
ピザって10回言って。
と、ニュートが言うと、ゾービナスは笑って、ちゃあんと繰り返してくれた。
「ピザピザピザピザピザピザ
……
ピザ! うふふ。あっ、今、何回目だったかしら? わたし、ちゃんと10回、言えてました? ニュートちゃま?」
ううーんと小首をかしげると、ふわふわした金髪が頬にかかる。それをそーっと耳にかけてやりながら、じゃあこれは? と、ニュートが両手を広げると、ゾービナスはぴょんとはねて、ニュートの胸に飛び込んでくる。
「ニュートちゃま~~~っ!!」
ゾンビはとっても忘れっぽい。だから、ニュートとゾービナスは、お互いを忘れないようにいろいろな工夫をしているのだ。眠るときにはしっかり手を握りあって、明日になっても忘れないように、と、心に描きながら眠るのだ。
朝、目を開けたときに、お互いの顔を見て、ぱあっと笑みが広がると、なにも言わなくたってすぐにお互いが世界でいちばん大事だってわかる。
「わたしっ、ニュートちゃまが夢に出るように~祈ってたんですっ~! ねっ。そうしたら、ぜーったい忘れませんものね!」
じぶんは、はじめましてでもゾービナスのことが大好きになっちゃうかな
……
。
ニュートが言うと、ゾービナスは「もうっ! ニュートちゃまのタラシ!」と言って、ニュートのほっぺたをやさしくつねった。それからそーっと、「あのねっ」と声を潜めたので、なになにー、と耳を寄せる。
ほっぺに柔らかい感触があった。
「うふふふ」
くすぐったくて、二人でけらけらと笑い転げている。
「ニュートちゃまのこと、今日も覚えてましたわー! 毎日会えるってなんて素晴らしいのかしら!」
「ええ? 何か忘れていないかって? おほほほほ! おかしなニュートちゃま、忘れているのに、どうして忘れていると知れるのかしら?」
それもそうだ。ニュートは納得して、『必読!』と書かれたメモを確認する。やるべきことの一個目は、愛しているといってほっぺたにチューすること。これはもう大丈夫。それからそれから
……
。
「あ! いけない! わたし、お化粧しなくちゃ!」
ゾービナスが、ぱっと跳ね起きて化粧をする。
「おすそわけ!」と口紅をキスでうつしてくすくす笑い、ニュートはもうっ、と思った。ゾービナスはふんふんと書き溜めたノートを確認しはじめる。
ニュートは、ネックレスをぎゅっと握りしめた。
おそろいのネックレスは、結婚のお祝いに、ゾンビの一族からもらった宝物だ。
「いつだって長が見守ってくれていますのよ! 長は大事なことは、ぜーんぶぜんぶ覚えてますの」
とのことである。
それ、とっても心強い。
なんたって、ゾンビになったら、忘れっぽくなってしまうわけだから
……
。
ニュートは、ペンダントに向かってどれほどにゾービナスがかわいいか、どれほどに愛おしいかを毎日熱く語ることにしている。
朝起きてからも寝る前にも
……
。
最初こそ「ああ」とか「ウン」とか、ネックレスの向こうで相槌を打ってくれていたのだが、もう最近は返事すらなく、親身に聞き入ってくれている。
ニュートはとても感謝している。
「ねえー、ニュートちゃま、ぜんぜん関係ないコトなんですけれど、あのねぇ。ひょんなことから「ひょん」って何ですの?」
え? なんだろう
……
?
ゾンビの長、ご存じですか?
聞くと、長々と何か言っているのだが、着替えのためにペンダントを置いて行ってしまったので、何も聞こえなくなった。
一室全部がまるごとクローゼットみたいな部屋。今日何着るか考えるのは、たぶん毎日の楽しみだ。ニュートはピンとこないのだけれど、体が覚えているらしく、ゾービナスはささーっとハンガーをかき分けていくのでとても頼もしい。
「ニュートちゃま! これとこれとこれ、どれが似合うと思います? どのリボンでしょう?」
うーん、どれだろう?
どれがいいと思いますか、長。
――
そのやり取りは何度目だ。
ペンダントからうめき声が聞こえた。
「わあ、やっぱり同じ結論だったんだ!」と、ニュートは心強く思った。
そうですよね。ゾービナスに、黄色いリボン、似合いますよね。ねっ。だってかわいいし、髪の毛がふわふわだから。でも、金髪に埋もれてしまうかなあ
……
?
すっかりペンダントに語りかけることを習慣にしていたので、ニュートはもうエアゾンビの長と語り合うことができるくらいになっている。返事があってもなくても
……
。
「え? 長? だれでしたっけそれ?」
ゾンビの長だよ、と教えてやると、ゾービナスはふうん? と、分かっていない風だった。
「そんなことよりニュートちゃま
……
! なんてことですの。おそろにすると、より、かわいいですわっ!」
なんてことだ。つまり
……
。
「そう。さいしょっから、リボンの選び直しですの! これは大変な作業になりますわ。ニュートちゃまも、一緒に選んでくださいまし!」
沈黙したペンダントはもうウンともスンとも言わなかった。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内