Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
頻子
2022-03-11 08:27:14
2250文字
Public
KODR二次
Clear cache
ベーケス2世がかっこよすぎて直視できない(KODR)
ベーケス2世×ニュート 結婚した!
年齢制限はない(2世だから)
「ニュートーー、どういうことだ!? なんて言った!?」
ベーケス2世が声を荒らげると、ぶわっと辺りの空間が揺れる。ベーケス2世は我に返って、机の上でカラカラカラと弧を描いて揺れたグラスを手の平で押さえる。
それから、ゆっくりと両手を広げて、にっと笑うと、いつものように敵意がないことを示す。
念力を操る吸血鬼にとって、それには全く武装解除の意味は含まれないわけだが、それはともかく、態度というのは大切だ。
「あ、すまん、すまん
……
。怯えさせるつもりはなかったんだ
……
。で、なんだって? なんて言ったんだ?」
別々に寝たい
……
。
小さいわりには、ニュートの声ははっきり響いた。
「
……
寝たい? 別々に?」
新婚生活の第一歩は、思い切り薄氷の上に踏み出したらしい。
「
……
婚約式でいろいろあったから、疲れてるだろ? ほら、寝るぞ! ほら! 何もしないから! な! なーんにも!」
ベーケスが布団をポンポンしても、ニュートはうんとは言わなかった。
「人間は結婚すると一緒に寝るものなんじゃないのか? ベッドもこの通り、新しい奴で、特注! まくらも! ふかふかだし
……
。お前から貰った下着もちゃんと
……
いてっ」」
飛んできた枕を額に喰らって、ベーケス2世は愕然とした。
「な、なぜだー、ニュート
……
俺を愛してくれているんじゃなかったのか!? 俺を、俺だけを選んでくれたんじゃなかったのか
……
! 受け入れてくれたんじゃなかったのか!?」
ニュートは、緊張からか、式の間ずっと下を向いてはいたけれど、首筋に牙を突き立てるとき、ベーケス2世がニュート、と呼んだときの、あのときの顔をよく覚えている。真っ直ぐに赤い瞳を見つめて、にっこり微笑んでくれたはずだ。
かっこよすぎるから無理。
「うん?」
ベーケス2世が、髪をおろした姿がかっこよすぎるから、じぶんが一緒に寝るのは無理。
「
……
は?」
愛とは、まるで難解すぎる。
「ニュ、ニュート!」
それがホンキなら、ちょっと嬉しい。
自分の容姿に好感を持ってくれているというなら、悪い気はしないのだが
……
。
「そりゃあ、俺は実体ではなかったが
……
でも。ずっと
……
一緒にいただろう? 俺はずっと変わらないだろ、ほら
……
ずっとこのままだし。ほら、いつもの俺だ」
髪をかき上げていつものように戻してみるが、ニュートはじっと見ると、悲鳴を上げて頬を赤らめて目をそらした。
本物は無理。
……
。
実体は無理~!
というと、やっぱりきゃーとか言って、手に持った枕をぽすぽすしている。
「ニュート」
たぶん、嫌われるよりはずっとずっと良いことだと思う。けれどもそれで、花嫁に指一本触れられないというのはあんまりではないだろうか。
「ニュート」
手を伸ばすと、ニュートはするっと壁際に逃げた。来い、と手招きしてみるが、頬を押さえたままふるふると首を横に振るだけだ。
話しかけないで欲しい。音質が違う。
音質ってなんだ
――
何の話だ。
「俺は、15年間ずっと、ずっと
……
ずっとお前のことだけを思い続けてきたのに
……
愛しているのに
……
」
ずっと触れたいと思ってきたのに
――
。
いったい、この状況はなんなのだろうか。あまりにも理不尽すぎる。
ただ、近づいても別に逃げたりはしない。
えい、と、手を取ってしまうと、ニュートはそのまま固まった。ベーケス2世も固まった。ふりほどかれはしないが、ニュートは耳まで赤かった。
「
……
」
手の平をそっーと元の位置に戻そうとすると、ぎゅうと力を込められてますます分からなくなった。指を絡めて目を合わせて思った。人の感情は複雑すぎる。
「ニュート。ニュート? 俺はなんでもする。お前が望むことなら、なんでも
……
なんでもする。ほら、キスだってできるぞ! なあ、どうしたい
……
?」
別々に寝たい
……
。
「そうか。
……
そうかあ。そうかあ
……
でも、俺はいやだなあ。ニュートと一緒に寝たいなあ
……
」
ベーケス2世がぽすっとベッドに横になると、ニュートも別に部屋を出て行ったりはしなかった。
ベッドのふちに腰掛けて、じっと瞳を覗き込まれる。前も同じようなことがあったが、そっと頬を伸ばすともう手が触れてしまう。ふにふにつついているとまた顔を背けられてしまった。
寝顔を見られたくない。
「さんざん見てるし、俺は覚えてるぞ? お前が生まれた時だって
……
」
あれは本物のベーケス2世じゃない
……
。
どういう理屈なのか分からないが、ひたすら拒絶されている。
「子守唄も
……
歌ってやるから
……
」
……
。
ニュートがすっとベッドにに入ってきた。
実に、よく分からない。
「俺は歌が上手くないんだがなあ
……
」
これでいいんだ、とニュートが言う。
「なあ、ニュート
……
こっち! 向いて!」
懇願をおびた声に、ニュートがごそごそと向いてはくれたが、毛布を被ってもぐってしまった。手を伸ばすと、捕まえられて、それから両手で包み込まれる。
これは、なんだ。
それから、ニュートは好き勝手にすやすや眠ってしまったようで、身動きがとれなくなってしまったのだった。
(ああ、ニュートに杭を持ってこられたら、たぶんそのまま死ぬんだろうな)
ベーケス2世は、どうしたらいいか、ほんとうにどうしたらいいのか、全てが分からなくなってしまった。とりあえずできることといえば、余った片手で髪を撫でてやるくらいで。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内