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頻子
2018-10-16 20:39:05
1027文字
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その他こまごました二次
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『武器売ります。友人の葬儀・供養のため』
世界樹のシリアスな話。いつも呟いてる能天気なギルドとはぜんぜん関係ないやつです
『武器売ります。友人の葬儀・供養のため』
冒険者の遺品を取引するのは実によくあることだ。
無謀にも樹海に挑み、生きては帰ってこない冒険者たちは数えてもきりがない。そういった話は、掃いて集めて一山にするくらいにはある。
一部の英雄譚を除けば、吟遊詩人の歌にもならないだろう。
こういっては何だが、そういう場合の取引は、たびたびこちらに有利に運ぶ。
素っ気ない広告を見て、私は待ち合わせの酒場にやってきた。
席に座るまでもなく、年若い剣士がこちらに気が付き、紙を二つに折ったようなお辞儀をした。礼儀正しいが、どこかそれ以上人を寄せ付けないような間合いを感じさせる礼だ。
「急にお約束いただきましてありがとうございます。なるたけはやく、金が欲しいのです」
剣士の言葉は流暢だったが、端々が少しなまっている。異国からやってきた者なのだろう。私は頷いて、最低限に名乗ると、先方の要望通り、すぐに本題に斬りこんだ。
「品を見せてもらいたい」
「こちらです」
差し出されたのは、布に包まれた一振りの刀だった。良く手入れされている。修理するまでもなく、そのまま売っても差し支えない。
「他に防具がいくつかありますが、そちらは、修繕のほうが高くつくかと思われます」
「ブシドーだったのか
……
」
「あい、私はブシドーです」
「ご友人も?」
「いえ。友人は星占者でありました。私は冒険者を辞し故郷に帰りまする」
そこで、私はようやく思い違いに気が付いた。
「自分の刀か」
「あい」
刀は使い古しではあったが、ずいぶんと相場よりも安かった。ブシドーの荷物にはほかにも古びた品々があった。
「そちらは」
「売れませぬ」
ブシドーははっきりと言った。「杖は真っ二つで役に立ちませぬ。防具は先ほど申し上げた通り、割に合いません」
なら何のために持っているのかと聞くほど野暮でもない。
いくらかのゴールドをやり取りして、取引は穏当に終わった。
「その刀は好きに扱ってくださって結構です。捨てていくものですから」
「これからどうするんだ」
「国に帰って、嫁に行きます」
「そうか」
「こういった人生は、故郷では掃いて集めて、一山にしてもきりがありませんゆえ」
どこかで聞いた調子に、私は思わず不意を衝かれた。
奇妙な言い回しだ。
「お元気で」
「そちらさまもお元気で」ブシドーは、少し考えて付け足した。「くれぐれも、花には。お気を付けくださいませ」
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