赤狼
2022-03-15 19:10:37
1698文字
Public 企画関係
 

光の旅路(原案)

ストーリー企画「その空座は誰が為に」にて舞台の台本案として提出した小説あらすじです。

「光の旅路」
ある少年が太陽を探し、夜を探し、月を探す話。

ファンタジー小説(全三巻)のあらすじ


上篇・太陽のない国
その国は何不自由ない国だった。
朝もなく、昼もなく、夕暮れもなく、夜もない。
ただ同じ時間が過ぎ去る国だった。
人々は気が向いた時に仕事に行き、気が向いた時に眠りにつく。作物は枯れることはなく、だが一定以上増えることもない。なので貧困になることはなく、裕福になることもなかった。
ただただ静かに人々が息をする国だった。

そこで暮らす少年、アステルはある日旅人に会う。
旅人から『太陽』の存在を聞いた少年は眩しい光を求めて旅人と共に旅に出る。






中篇・夜のない国
アステルが太陽を見つけたことにより国はさらに豊かになった。人々に笑顔が増え作物は育ち花は咲き乱れた。
しかしそれも少しの間だけだった。
次第に太陽の照りつける日射しにより人々は暑さに魘され、作物は枯れ、花も息をしなくなった。人々は眠ることもできなくなり、太陽を見つけたアステルを酷く罵倒した。
「お前が太陽を見つけなければ」
アステルは悲しみ国から逃げ出した。

この先どうすればいいだろう、太陽を見つけた後別れた旅人を探してみようか、どうしようか。アステルは悩んでいた。
すると森の中で一匹の鳥に出会う。フクロウと名乗る鳥はアステルに言った。
「本来太陽のもとで暮らす人にとってはとても素敵な日々だろう。だけどずっとこのままじゃ休む時間がない。だから君を責めたのだろう」「だからね、太陽を隠してみんなを休ませなきゃいけない」「僕はその方法を知っている。夜を呼ぶんだ」
アステルはフクロウと共に夜を呼ぶ旅を始める。






下篇・月のない国
夜が訪れるようになり国は日射しから逃れられるようになった。しかし代わりに、夜という闇に言いようのない恐ろしさを感じた。灯の一切ともらない光のない世界。人々は身を寄せ合いながら眠りについた。

ある日アステルが国の中を歩いていると一つの花が声をかけた。まだ蕾のままの花が言った。
「私は太陽の元で咲くことができないの。あの日の光は眩しすぎて私が消えてしまいそうになるから。けど夜に咲くのは寂しいわ。暗くて何も見えないもの」
「だからね、夜を照らす優しい光を探して欲しいわ。明るくなくていい、全てを明るく照らさなくていい。ただほんの少しだけの光。太陽も夜も見つけた貴方ならきっと見つけられる」
そうしてアステルは一人、夜の光を探す旅に出る。



下篇結末は主人公アステルが星になる。
(どういう風に星になるか以下の2通りで迷ってた)

●功績を讃えるパターン
幾度目かの旅で疲れたアステルは月を見つけた後月夜の花に再会し、綺麗に咲く花を見ながらそのまま眠ってしまう。
月夜の花が彼の姿に涙し月にお願いした。
どうか彼が一人寂しくないようにしてほしいと。
月はその申し出を受け彼を空に連れていった。
夜空を見上げた時月と共に輝く星が現れたのはそれからである。

●月が寂しかったパターン
月を見つけたアステルはどうかその姿を空に見せてくれと願う。
しかし月は「誰もが眠る夜に一人は寂しい、それならこのままの方が傷つくこともないのだ」と言う。
「じゃあボクが一緒にいよう」「それならキミは一人じゃない」
そうしてアステルは月と手を取り合ったのだ。
夜には月と星が瞬いている。いつまでもずっと。





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補足

こちらは元々他企画の人間の中に小説家がいて、
その人が書いた小説のあらすじとして赤狼が書き下ろしたものです。
「いなくなった太陽と月を探す人間二人の話」として1年に演じてもらえんかな〜!とDM壁打ちに呟きました。

脚本にするにあたり空座の主催様でいい感じに内容を編集調整してださ〜いと上記をそのまま提供してるので、本編でどの程度まで反映されるかは私も知りません(5/5現在)

めちゃくちゃ面白かった〜〜〜〜!!!!!(8/15一章舞台終了)

この度は採用ありがとうございました〜!!!