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2014-12-13 23:56:44
2040文字
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考察60分一本勝負:ディメンションミラー


考察60分勝負
テーマ:ディメンションミラー

はじめに
 本文では、星のカービィ鏡の大迷宮と星のカービィトリプルデラックス(以下、トリデラ)の2度に渡り何らかの害を及ぼしていたディメンションミラーの果たす役割を、月のモチーフと絡めて考察してみたいと思う。
 クイン・セクトニア戦で流れるBGMが「狂花水月」であるが、これは言うまでもなく「鏡花水月」が元ネタであり、このことから狂い=鏡という関係を伺うことができる。また、主に英語圏に置いてはLunaticやMoonstuckなどの単語から分かる通り、狂気とは月の暗示でもある。「狂花水月」もそうであるが、英名「Moonstuck Blossom」というタイトルが示す通り、トリデラでは「月」「鏡」「狂気」が重要なモチーフであるということが考えられる。

1.「ラスボスの叶わぬ願い」について
 鏡花水月とはそもそも、「鏡に写った美しい花と水に写った美しい月は手に取ることができない」という意味であり、またMiiverse中でディレクターは「敵の叶わぬ願いを感じつつ聴きました」と言っている。(「カービィWiki:狂花水月」の頁より引用)
 英語の熟語にも「Cry for the moon」というのが「ないものねだり」の意味であることから、トリデラにおける月とは「叶わぬ夢」を表していると考えられる。そして、月=狂気のシンボルから、その「叶わぬ夢」とは狂気を引き起こすものであるとできる。そして、「鏡花水月」の意味を考えた場合、その「叶わぬ夢」はおそらく鏡に写っている。これはディメンションミラーのことである。カービィ世界には月が幾つかあることがディレクターからかつて明かされた(「カービィWiki:ポップスター」の頁より引用)が、クイン・セクトニア戦の背景に浮かぶ月がかけた月ではなく満月であるのは、おそらく円いディメンションミラーと対応させるためであろう。更に加えるならば、月とは自身で輝いておらず、太陽の光を「反射」することにより輝く存在であるので、これも鏡と呼応させると非常に意味深長に見えてくる。月も鏡も輝くけれども両方共「反射」の光である。
 これらを合わせて考えると、「セクトニアは美しい月を求めた(ないものねだりをした)が、それは虚像/鏡像であり、実は存在しないもの(月は本当は輝いていない)だった」と解釈できるのではないだろうか。すなわち、持っていないものどころか叶うはずの無い願いを渇望していたセクトニア、ということになる。
 鏡=狂気=月という仮説に立つと、「映しだされた願いが叶う神聖な鏡」という話が怪しいという可能性が浮上する。鏡に映る像は虚像であるからだ。ディメンションミラーとは叶ったような虚像を写しだし、しかしそれが手に取れないような代物なのかもしれない。つまり、もともとディメンションミラーは欠陥品だったのかもしれない。

結論
ディメンションミラーがハルカンドラ製かどうかははっきりしていなかったと記憶しているが、もしもハルカンドラ製だとしたら夢の泉と同じく、ポップスター周辺惑星にもっとあっても良さそうなものである、と思い当たった。ここから考えられることは、もしかしたら願望機としてディメンションミラーは失敗作で、あまり流通していなかったという可能性である。そうやって打ち捨てられた道具が怨念を持ちダークマインドを生み出したといった、付喪神的な発想にも到れる。作中にわたって2回も暴走を起こしていることが推察されるディメンションミラーであるが、ダークマインドが生まれるまでもなく、鏡を使用した人の心を狂わせる機能を持ってしまっていたという結論で本文を閉じたいと思う。


追記
書いた後に少し掘り下げたい事項ができた。ルール違反をお許しください。
上記結論に記した、「ダークマインドを生み出したのはディメンションミラーである」という説。これが、案外可能性が高いのではないか、と思ってきたのである。
ダークマインドとは直訳すれば「闇の心」、すなわち悪意だ。これはディメンションミラーの「心」なのではないだろうか。ドロシアやペインシアのように、なんらかの要因でディメンションミラーが世界に対して恨みを持ち、それが具現化した物がダークマインドである、とは考えられないだろうか?そう考えれば、鏡の世界があんなにも荒廃している理由も、写した物の影を具現化する点も、納得できると考えられる。これらがナイトメアのような侵略の意図ではなく、ドロシアのような内部の悪意だとしたら、ダークメタナイトやブラックデデデが表の実像を攻撃するのも至って自然なのだ。鏡そのものが世界を恨んでいるのだから、彼らがその影響を受けないはずがない。シャドーカービィは表のマイペースな面のおかげで強く影響を受けなかったのかもしれない。つまり、鏡の大迷宮はタッチ!カービィと同じく、「物の復讐」の話だったのではないだろうか。