Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
ぶんどき
2023-10-16 10:44:05
774文字
Public
TRPG
Clear cache
星と星
アイラスの双眼 確モラ 現行未通過❌
雲母と早苗
──二人で宇宙の深淵で、ワルツを踊っている。
空の星々は煌めき動くたびに湖面に波紋が広がる。
目を逸らせば狂気に呑まれてしまいそうな空間の中、彼女は私だけを見つめていた。しかし無限にも思える舞踏会に彼女も憔悴し始めているのが見て取れた。
「さなちゃん、余所見しちゃだめ。私だけを見て」
そう微笑みかければ彼女はきゅ、と手を握り直し力強く頷く。そう、その調子。ワルツのステップに合わせて湖面を移動する。彼女の黒い髪がさらりと揺れた。
くるくると、踊り続ける。疲れても、縺れそうになっても脚を止めてはならない。何もかもが完璧なこの空間で止まることは異端に値する、即ち死を意味するのだから。
その最奥には、黄の衣を靡かせる我らが父がいた。彼女は父との適合性が高く、接触してもなんら問題はないはずだった、今までは。神性を破棄し、人間となった私達。そんな普通の人間である今の彼女には父の真の姿は恐れ多く刺激が強すぎるのだ。
「ねぇ、パパ。私達、これからはもう、二人一緒だから大丈夫だよ」
「だからパパもそろそろ子離れしよう?」
冗談めかしてそんなことを言ってみる。父の声は聞こえない。
私達は一緒にこの世に生を受けた双子の星。だから、もし片割れがここから抜け出せないというのなら、父の姿を見て正気を保っていられないというのなら、私もずっと一緒にいる。その覚悟はできている。
でもね、私は信じている。片割れならきっとやってのけるって。耐えられるって。今までどんなに辛いことも耐えて、乗り越えてきた頑張り屋の彼女だから。
だから今度こそ、はぐれない。しっかりと手を握って、最後までこの子を導く、それが私の役目だ。
「さなちゃん、気をしっかり持って」
左右で色の違うお揃いの瞳を見つめる。
──さぁ、久し振りの父親との再会だ。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内