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コウポコ@ Mark.2
2016-08-15 00:33:57
1764文字
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ゲイリンとライドウとクトゥルフ
独自解釈が酷い
「アカツキにチクタクマンか?」
チクタク、チクタクといつものように肩の小人から針が指す音が聞こえる中で、『ライドウ』にとって親しい友人の声が聞こえた。荘厳な雰囲気を漂わせ、西洋のコートに下は着物と言った服装の老人が。腰には一振りの立派な太刀が差されている、『ライドウ』が持つ赤口葛葉とは違ったものだ。
「不律
…
達者で何より。欧州のドイツだったか、そこでの修行帰りか?」
「中々の物だ。欧州は我らより、先の技術や魔術が豊富だったぞ」
「嬉々としているな、無理もないか」
不律と呼ばれた老人は只者ではない。彼もまた、『ライドウ』と同様に『葛葉』四天王の一人である、『葛葉ゲイリン』の名を襲名した者だ。
『ライドウ』と共に帝都を守護する役割を持つが、時折こうして海外へ修行をする事もあり、帝国または『ヤタガラス』と欧州連合のパイプ役という重要な役を勤める。
「
…
変わらないな、本当に」
不律は哀愁を含ませた笑みを浮かべ、『ライドウ』に語りかける。一方『ライドウ』はただ、困ったような表情を取り申し訳なさそうにする。そして、『ライドウ』と不律はミルクホール『新世界』へ向け足を進めた。
その足取りはどこか、寂しげであった。
カラン、氷が溶ける音が小さく響く。
「同じ歳だと言うのに、何故
…
だろうな。自分だけが、時間に取り残されたようだ」
口数は多くない『ライドウ』、酒と知己のお蔭か嫌に饒舌になっていた。肩にいつも乗っている小人ことチクタクマンはソーダ水をストロー越しに飲んで、複雑な表情を取った。
ミルクホールのマスターは空のグラスにボトル酒を注ぎ、ある程度の言葉をかけ静かに見守っている。
「
…
アカツキ、お主は何者だ?」
「何者、か。言っても解らないだろうが
…
金星の賢人『サナト・クラーマ』の末裔さ。さて、この賢人は誰だ?」
不意に、不律に問われた『ライドウ』からの出題。不律は顎に手を添え考え始め、そこに聞き耳をしているデビルサマナー達の中の一人が、一つの答えを溢した。
「ルシファー、か?」
不律は、驚きを隠せない表情を取りながら『ライドウ』を見る。
『ライドウ』は何も言わず、不律に対しただ小さく笑みを浮かべ頷く。その際、グラスに注がれた酒を一口含み語り始めた。
「先祖たちは、アガルタの地で賢人としてそれなりの地位を築いていた。何故、我らは賢人と呼ばれたか話すとしよう。
『サナト・クラーマ』もといルシファーは堕天後、××××に一振りを入れる為、各地で暗躍し続けていた
…
我が国の神話に登場するもアマツミカボシもルシファーの一つの人格にすぎない。
まだ、太陽が見えていた頃のアガルタの地は未発達の地だった。その地に降り立ったルシファーは、最初の人間と同じように知恵を与えるとともに、もう一つのモノを与えた。
我々では到底理解出来ない、不可思議な英知だった。アレこそ、悪魔の技術だったのだろうな。
先祖は千年以上とも言える時間を使い、不可思議な英知を解き明かした。解き明かした功績を称え、先祖たちはルシファーと同様『サナト・クラーマ』と呼ばれた。そして、その技術を自らの身体を使い検証した
…
。
その結果がコレだ」
ある程度の話を終えた『ライドウ』は、グラスを口に含み一気に飲み干す。また、氷がカランと音を鳴らした。
「成る程な
…
。文字通り悪魔王ルシファーの末裔か。通りで変わらないわけだ」
「そう、自分はヒトデナシの化け物だ
…
」
そう呟くと、『ライドウ』はうつ伏せの姿勢を取る。
ソーダ水を飲みつつ、肴として注文した枝豆を食べているチクタクマンの頬を指でつつき始めた。チクタクマンは、成すがままではあるが執念深いのか枝豆離さず、無我夢中で食べている。
そして、『ライドウ』は覇気の無い声でチクタクマンに語りかける。その表情は、全てに絶望したかのようなモノだった。
「チクタクマン」
「何だ、サマナー」
「
…
いや、何でもない。これからも、頼むぞ。チクタクマン」
チクタクマンは、それ以上何も答えなかった。
不律は、そんなアカツキの様子をただ見る事しか出来ない自身に苛立ちを思い、飲みかけの酒を一気に飲み干した。
ミルクホールから、聞こえる針をさす音。しかし、その音は何処か
…
ゆっくりとしていて何時か止まりそうな音だった。
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