コウポコ@ Mark.2
2016-07-25 23:50:21
1145文字
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葛葉ライドウとクトゥルフとアカツキ

Q.クトゥルフとアカツキ要素は?
A.皆無に等しい

カカカ 魔人アラハバキが現れた

帝都最大の繁華街、銀座町に構えるミルクホール『新世界』。店内では、街に溶け込むデビルサマナー達が程よく集まっていた。その中に、一際目立つ格好の若者と小人の一組がカウンターでミルクホール特製のソーダ水を舌鼓していた。
彼らも、デビルサマナーとその仲魔である。一つだけ、違う点と言えば若者は帝都そして、日本の守護者である『葛葉』四天王の最強格、『葛葉ライドウ』であった。
すると、バーカウンターでグラスを拭いていた店員が、『ライドウ』の目の前に一枚の紙を見せる。
「あんたに、頼みたいことがある」
ここ、ミルクホールへは何度か通っていた『ライドウ』であったが、その店員を見るのは初めてだった。
そして、その目は黄金のように輝いていた。

チクタク、チクタクと『ライドウ』から針の音が聞こえる。いや、正確には肩に乗っている小人からその音が聞こえた。しかし、相変わらず街行く人にはその音が聞こえたとしても、差ほど気にする様子は見られない。
皆、自分の事で手が一杯なのだろう。
『ライドウ』は、怪しい店員から依頼されとある場所へ向かうこととなった。そこは、帝都から遠く離れた東北津軽の深い山奥の廟。その廟は、大和王権によって追いやられた蝦夷のある一族、祖先の廟だと店員から聞かされた。
そして、東北津軽にたどり着き森へと足を踏み込む。森の中を独りでに歩くとなると、いつ奇襲されては元もこもない。
呼び出したのは、外法ノ鬼女ジョロウグモ。彼女から紡ぎ出される糸は、肉眼では決して見えない程の細さで、誰かが触れれば瞬時に分かる優れたもの。元来蜘蛛とは、奇襲に優れた生き物であるから尚更。
しばらく歩いていると、小さな廟が見えてきた。
「我らの墓に何か用かね」
不意に背後から声が聞こえた。『ライドウ』は、立ち止まりゆっくりと振り向けばそこに立っていたのは、陸軍の軍服にその上から錆鼠色のマントを纏った長身で壮年の男。
男の視線は鋭く、歴戦を生き抜いてきた凄みを含ませている。
「自分は、とある件でこちらに来た」
「ほう、とある件とは私を討ちに来たか?それとも、『葛葉』の厄種を封印しにか」
『ライドウ』は何も言わずただ、男から眼を反らさずじっと見据えている。男の言葉はまるで人間ではない、ナニかを表していた。
そのナニかの正体は直ぐに解った。
「この墓には、誰も近づかせぬ。私は『魔人アラハバキ』のムラクモ、畏れよ大和の民よ」
アラハバキ、全てが謎に包まれた不可解な神。その地によっては旅人の神や足の神、または安日彦(アビヒコ)と長髄彦(ナガスネヒコ)の兄弟が神格化した存在と伝えられている。
いずれにしろ、本当の姿が見えない謎の神であることは間違いないだろう。