藤野 こまち
2022-02-22 09:25:23
413文字
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棺の中のあなたを

花に埋もれるあなたを見て、もう二度と会えないのだと知る
千寿朗くんの独白/SS/ギアスのナナリーでも変換できるね

帰ってきたあなたは綺麗な顔をしていた。花に埋もれるあなたは冷たかった。
 指から伝わる温度に、二度と笑みを浮かべて帰ってくることがないのだと改めて知った。
 まだ学び足りない、まだその隣に居たい、我儘を言って困らせたい。どんなに願おうとも、口に出そうとも、応えが戻ってくることはない。
 悲しくて、寂しくて、あぁ空しい。
 そう一度思ってしまえば面白いほどに目尻から、ぼろぼろと大きな雨粒が零れ落ちていく。棺桶で穏やかに笑うあなたの顔を濡らしていた。
「兄上、あにうえ」
 どうして兄上が犠牲にならねばならなかったのですか。
 そう誰かにぶつけられたらどんなに良かっただろうか。兄はただその使命を果たし、終わりを見届けることが出来なかっただけだ。
責めるような言葉を吐いてしまったら鬼が笑うだけだろう。彼自身もきっと望まないことだ。
あぁ、でも。遺された私を思ってくれるなら、悪態を吐いてしまうことぐらい赦してほしい。