ダベミ
2020-10-10 01:03:54
8617文字
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【FGO風】幕間/その壁を超えていけ!

としまえんから続き。酒井兵庫の幕間です。多分、宝具強化のクエスト。

〜カルデア自室〜

プシュゥゥゥゥ

酒井「……あ。藤丸。」

→【チャンサカ!】 【兵庫さん!】

酒井「フランクすぎんだわ、お前!……っつか、今暇だったりする?」

【どうしたの?】

酒井「や、ちっとその……言いにきぃんだけど、ちょっと相談があって」

→【相談とは?】 【何でも聞きますよ】

酒井「なに、とりあえず話聞いてくれる感じ?ほんとに暇なん?こんなにサーヴァントいんのに」

酒井「……はともかくよ。俺さ、前も言ったかもしんねーけど……ぶっちゃけ霊基クソよえーのよ。でもさ」

酒井「なんつーの?こう……折角お前にこうして呼ばれたんだし、ちょっとは力になりてーって思うじゃんか」

酒井「だから……その……

→【特訓したい?】 【強化したい?】

酒井「まぁそんなとこなのよ。けどまぁやり方分かんねーしさ」

【なるほど……

酒井「さすがの俺でも、戦えば、血が?思い出すでしょ、幕末の激動っての?」

酒井「俺の中に眠ってる【英霊としての酒井兵庫】がさ」

酒井「したら、お前のこともちっとは手伝えんべ?」

→【そうですね】 【ありがとう】
   
酒井「え、もしかして今は戦力の頭数に入ってなかったりする?う……ごめん……

酒井「んで、修行してーんだけど……どうすりゃいいかなと思って。お前、いろんなサーヴァント見てんじゃん?」

酒井「だからなんかいいアイデア持ってたりすんじゃねえかと思ってきたんだけど……

【それなら修行、手伝いますよ】

酒井「え?!……いや、そこまではいいって」

酒井「やり方っつうか、アイデアさえもらえりゃあとは俺一人でもなんとかなるし……

プシュゥゥゥゥ

酒井「あ?」

豊島園「……マスター、ちょっといい?」

酒井「平子さん!!??」

豊島園「あ、酒井?何、どした?なんでいんの、ここに」

酒井「これはその……あの、色々あって……

【実はかくかくしかじかで】

酒井「おい!やめろバカ!」

豊島園「……はぁー、なるほどねぇ。酒井の。強化。へぇ、そう」

酒井「……なんすか、その目ぇ」

豊島園「いや?なんでだろうね、ちょっと意外だなって思っただけだからさ」

酒井「……つか、なんでアンタは来てんのよ!俺、なんか恥ずかしいとこ見られてさぁ!」

豊島園「俺ぇ?俺はマスターにちょっと用がね」

酒井「は!?じゃあそれ終わらしてとっとと出てってくださいよ。俺も今マスターと話してんすから……

豊島園「でも、まぁ今の話聞いたらさぁほっとけねぇわなぁ(にっこり)」

酒井「……あああああもぉぉぉぉ!こうなるからアンタにこういうの聞かれんのヤなんすよ!」

【まあまあ、そう怒らないで】

酒井「わかんねえだろ藤丸!俺の『相方』とおんなじ顔のやつにこういう感じで圧かけられて詰められるこのなんか変な感じはよぉ!」

【まあ落ち着いて】

酒井「落ち着けるかぁ!」

豊島園「そう言わずにさ。シュミレーターでいいんだよね?」

酒井「……なに、付いてくんの?なんで?」

豊島園「だって面白そうじゃん。俺の話はまぁ後回しでいいから、酒井に付いてこうよ」

酒井「はあ!?」

豊島園「俺のいないとこで頑張る酒井、ここに来てからまだ1回も見てねえし。俺の……『相方』?なんでしょ」

豊島園「たまにはいいじゃん、ピン芸ってのも」

酒井「はー……マッッッッッジムカつくわ……


〜シュミレーター/町〜

マシュ『シュミレーター、正常に起動しました。としまえんさんからご要望のありました、近代の町並みを再現しています』

マシュ『私がモニタリングしていますから、思う存分戦ってください!』

豊島園「ありがとね?マシュちゃん」

マシュ『いえ、職員としては当然のことです!』

酒井「何でこうなったん?」

【とりあえず始めよう】

酒井「まぁ……いっか。やることやりゃいいだけだし?」

豊島園「んじゃ、頑張れよ。俺は見てるから」

酒井「はあああ!?平子さん、手伝ってくれんじゃねえの!?」

豊島園「え?俺手伝うなんて言った?」

酒井「言ってねぇけどさぁ、なんだかんだで手伝ってくれるもんじゃん!」

【それじゃ修行にならない】

酒井「……んだよ、お前らそういうとこ真面目だよな!変に真面目!」

マシュ『それでは……敵のモデリングを……

ビビーッ‼

酒井「! つか、何普通に始めてんだよマシュ!テメェだけは俺の味方してくれもよくない!」

ビビーッ‼ビビーッ‼
しゅわあああああ……

キメラ『』

酒井「ちょっ、おまっ……!」

→【つよそう】 【絶対に強いやつだ!】

マシュ『はい。敵のデータから、特に修行の壁として立ちはだかるにふさわしいエネミーを用意しました』

キメラ『……!!』

だっだだっだっだっだっ

豊島園「……え?何?俺の方来てるけどこいつ───」

キメラ『がおおおお!』

ぶんっ すかっ

豊島園「あっぶ!」回避!

酒井「! ちょ、無事すか!?」

豊島園「一応、なんとか。……んだよ、俺も平気じゃないじゃん」

酒井「やっぱ手伝ってくださいよ!これ、俺一人じゃ無理臭くね!?」

豊島園「まぁちょっとくらいはいっか。酒井、気ぃつけろよ」

酒井「わかってますわ、そんくらい!」





酒井「っ……これで終いよ!」

どがっ!

キメラ『くぅーん』しゅわああああ

【倒した!】

酒井「なんとかやりましたね。うんうん、あー、なんかいい感じ」

酒井「もうちょい頑張れば……ほんとに成長すっかもしんねえな……

【よし、続けましょう】

酒井「だな。次頼むわ!」

しゅわあああああ……

マシュ『エネミー、群れで出現しました!どうでしょう!』

酒井「1体多を主にする新選組にゃ不利な場面か。けどなァ───」

ひゅっ

(! 酒井さんが姿を消した、と同時に切りかかる!)

どががががっ!

酒井「ざーこ!雑魚雑魚雑魚雑魚ぉ!」

豊島園「お、すごい。一気に蹴散らしたじゃん」

がんっごんっ

酒井「っはははは!ふつーの敵じゃ俺の刀のサビにもなんねえよ!」

マシュ『なるほど、カルデアのデータ内にある一般的エネミーではもはや敵ではないと。でしたら……、』カタカタカタ

しゅわああああ

土方?「……

酒井「はははは……は?」

豊島園「……あー……あれさぁ」

酒井「副長さん、すね」

豊島園「どう?酒井、勝てんの?」

酒井「いやー……どうすかね、微妙かな」

豊島園「そこは勝てますって言えよ……

【勝とう】 →【酒井しか勝たん】

酒井「……まぁ、出てきたもんならしゃーねえか!テンション上げてやるしかねぇわ!」

酒井「俺さくっとぶちかましますわ!えっと……平、としまえんさんは」

豊島園「後ろからサポートすんでしょ?はいはい、任せとけって」





酒井「あぁ?ニセモンもまあまあつえーな、羨ましいよオイ!副長さんよぉ!」

酒井「───アンタの斬った奴も、弔ったんだっつの!」

酒井「【浅葱埋葬六文銭】!」

(以前披露した宝具だ)

(六文銭が敵に巻き付き、拘束した上で、弔いの祈りを込めた剣戟が飛んでくる)

どがががががっ!!


土方?「……!」がくっ

しゅわああああ……


酒井「ふー、本人じゃねえのに強すぎんでしょ

【どう?】 →【強くなった?】

酒井「ん……?や、気持ち的には結構強くなった感あんだけどな……

マシュ『……酒井さんの霊基は、データ上では安定しています。数値は……

【変わりなし?】

マシュ『はい……

豊島園「ほんとに気持ち的には、だったな」

→【何でなん?】 【まぁいつものか】

酒井「いや、お前絶対なんとなく理由知ってんだろ?」

【まぁいつも強化までに】 →【3回くらい戦闘があるんで】

酒井「嘘だろおい……」しょぼん

マシュ『エネミーデータ、調整しますね』かたかたかた

豊島園「……ねえ、マシュちゃん。思いっきり強いエネミーって、出せる?」

マシュ『え?』

酒井「おい。おい。」

豊島園「やっぱりねぇ、困難に立ち向かってこそ、人って成長できるんじゃねぇかなぁって思うんだよね。そのためにさ」

酒井「おい!」

豊島園「何。」

酒井「アンタ今とんでもねえことしようとしてません!?自分が関係ないと思って!昔っからそうだよ!」

→【これも運命】 【さすが芸人】

酒井「なんだよそれ!」

豊島園「ああ、なるほどね。『その日、運命に出会う』ってやつだ」

酒井「それ、合ってっけど!俺らじゃねえのよ、平子さん!それ、セイバーのやつなのよ!」


しゅわわわわ

沖田「……


酒井「……そんで、なんで最後お前なのよ、もー!」

【因縁の対決だ!】

酒井「……沖田……!」

沖田「隊律を破った人間には罰を。貴方を処刑するだけです」

酒井「……

沖田「昔も、今も」

酒井「……そういうとこが!気に入らねえんだよ!」

沖田「!」

【剣を抜いた!】

カキンッ!!

酒井「あぁ?何だ、何かにつけて隊律どうこうと……

ギリギリギリ……

酒井「味方殺しがこんなにひでぇなら!俺だって志願してねぇんだわ!」

沖田「それは……

酒井「芹沢さん!山南さん!あと他にも色々と……!」

沖田「いや、ですけど!芹沢さんはあんなんでしたし!山南さんは逃げましたし!」

酒井「ッ……俺は……俺は、テメェの……そういうとこが!気に入らねえよ!」

酒井「仲間じゃねえんかよ、味方じゃなかったんかよ!」

酒井「───沖田ァァァ!」

ガキンッ!

沖田「く……!」

豊島園「……だけど、いくら酒井とはいえ、沖田総司相手じゃあ……

酒井「手ェ出すなよ、平子さん!俺はこいつ、ひとりでやんだよ!」

豊島園「……何?」

酒井「藤丸もだぞ!そこで見とけ!」

【だけど……】 →【そんなの……

酒井「……後生だから!頼む!」

豊島園「酒井……

酒井「これは……俺のための修行、そうだろ?」

豊島園「……わかった。」

【!?】 →【いいの?】

豊島園「酒井が決めたことなんだから、従ってやんなよ。俺も黙ってみてるから」

酒井「いや、それが一番助かるわ」

酒井「ひとりじゃねぇってのが、一番心強ぇよ。」

チャキッ

(酒井さんが改めて剣を構え直して)

(対峙するは、稀代の天才剣士)

沖田「……酒井さん」

酒井「俺はな、沖田。テメェを超えなきゃなんねぇんだよ。どんなことがあったって」

酒井「俺は今より、上に行かねえとなんねぇの」

シュオオッ!

豊島園「……姿が」

沖田「変わった!」

【あれは……】 →【霊基再臨!】

(今までの彼とはまた違った装い……いや、そこまで姿形は変わっていないはずなのに)

(視線が、まとう雰囲気が、立ち姿が……違う!)

酒井「改めて名乗ろう。俺は新選組会計方、酒井兵庫」

酒井「新選組では隊律にて隊士同士の死闘は禁止とされているが……

酒井「互いに死した身ならば、守れまいて」

沖田「……ええ、そう、ですね。裁こうとて、我らは歴史の影法師」

酒井「それなら、俺がお前に勝つ未来を想像したところで、バチの一つも当たるまいて」

酒井「さぁ───」

ヂャキッ

酒井「死合ってもらうぞ、沖田」



(──ああ、思えば俺とこいつは、似てたのかもしれない。)

(『裏切られた』。)

(なんて、心のどっかで引っかかって、ずーっともやもやしてたところが。もしかしたら。
……あの時。そう、あの夏の日。
周到に支度をして、逃げ出したことを後悔していないかと言えば、嘘になる。
『誠』の旗のことを信じてないわけじゃない。)

(ただ、ただ───)


ざくっ……ざくっ……

(辛かっただけだ。怖かっただけだ。
隊律が厳しいだけじゃない。稽古も厳しく、身内の怪我は当たり前だった。)

ざくっ

(何人も死んだ。
敵の剣じゃない、味方からの断罪で。
いや、断罪なのかさえ怪しい。
局長さんと、副長さんのために死んだやつは多い。
新見さん、芹沢さん野口さん、それに山南さん
戦いじゃない。この人たちは、局長達が主導権を握るために、あるいは隊を締めるために斬られた人達だ。)

(こうして歴史に残っているビッグネームならまだいい。
俺なんて名前が残ってる分マシなほうだ)

だけど。
ただの隊士はもっと簡単に死ぬ。

(だからあの時、逃げ出したのだ。
これ以上、墓穴を掘りたくなくて。
これ以上、仲間を埋めたくなくて。)

沖田「──いざ」

バガァンッ

兵庫「あーあ、あーあーあー!見つかっちった!」

(逃げられなかった。
見つかってしまった。)

兵庫「なぁ、おい沖田。お前さ、正しいと思うか?」

沖田「……

兵庫「仲間のためって言いながら、仲間を斬るのって、正しいか?」

沖田「……

兵庫「それを処理する俺の身は無視か?労いなんてあったか、他の隊士に思いやりがあったか!」

兵庫「武士の死が……戦ったやつらの終わりが、そんなもんでいいはずねぇよなぁ、なぁ!おい!沖田!」

沖田「…………

兵庫「まあ、いいや。……斬れよ」

沖田「え?」

兵庫「いいよ、めんどくせえだろ。さっさと斬れ」

沖田「……御免ッ!」


ズバッ


(そこでひと思いに死ねてりゃあ、どれだけよかったろうか)

??「………

(そっか。そうなのか。そうだったんか)

(───ああ、ああ。そんなら、そういうとこは似てんのかもしんねえな。俺らって)

(信じて、信頼して、たまに喧嘩して、裏切られて、時々裏切って。
だからあの日、舞台が真っ白に見えた日。
最後まで全力で戦おうって、誓ってたはずのあの日。)

(激しい喧嘩をした。今までないくらい愚痴った)

(似てんのかな。や、わかんねえけどさ。
武士としての死を与えられなかったお前と。
芸人としての死を与えられなかった俺とは。
ちょっとだけ、似てんのかもしれない。)



酒井「……もらった!」

ズバッ‼

沖田「──!!」

豊島園「決まった!」

【斬られた!】

マシュ『!』

沖田「……はは、なんだ。ちゃんと強いじゃないですか、酒井さん。なんで流派とか、未来に伝わってないんでしょうね?」

酒井「知らねーよ。つか、お前さぁ?」

沖田「いえ、何も聞かないでください」

沖田「……お見事でした」

酒井「うっせーよ。天才からの世辞とかいらねえし」

しゅわあああああ………

豊島園「エネミー消滅と。これで終わったのかなな」

マシュ(あの沖田さんは、あくまでも戦闘システムに蓄積されたデータの沖田さんだったはず。なのに、会話が成立していた?)

マシュ(そんなシステムがあったんでしょうか、それとも自動会話で成り立っていた……?)

豊島園「……はぁ、いいね。しかしマシュちゃんも結構粋なことすんじゃない」

マシュ『え?いえ、あれは、私では……

【とりあえず】 →【コンプリート!】

酒井「っしゃー!なんか体から力がみなぎる感じする!ねえー、マシュちゃん!?」

マシュ『あ、えっ、と、はい!あ……データでも霊基強化を確認しました!これからも活躍できそうですね!』

酒井「よぉし、これで修行っていう目的達成じゃん!ありがとな!」

豊島園「おめでと、酒井。よくやったね」

酒井「ふふふ、ありがとうございます。なんかやっぱ恥じぃんだよなぁ〜……!」

酒井「ま、いっか。これでオメェのこと助けてやれんぞ、藤丸。よかったじゃん」

【これからもよろしくお願いします】

酒井「ははっ、任せとけっつの!」

酒井「───今度はちゃんと、武士として死んでやっからさ」







※秘匿データ。
聖杯にかける願いは、「やり直すこと」。それはあの日の逃亡と、あの日の漫才。



☆おまけ サーヴァントデータ:酒井兵庫

「え?横浜のアサシン?いや、俺は確かにそっちの方の出身だけどさ!その、こっちの『俺』の方はちげぇっつーか……あー、説明めんどくせえ!なんでこんなことんなってんのよ!」
それはある男を止めるべく、世界が見つけた選出者、あるいは───どこかで誰かに『相方』と呼ばれていた男。

ステータス
筋力:C/耐久:C/敏速:A/魔力:E/幸運:D-/宝具:C
逸話や霊基があまりに弱いことからほとんどのステータスが低い。本体の補正が入ってなおこれ。
身長/体重:不明(170cm/69kg)
出典:史実
地域:日本・摂津(神奈川)
属性:中立・悪
性別:男性
「もうちょい強くてよくない?」

真名:酒井兵庫。
泣く子も黙る【新選組】の古参隊士。入隊後は、表には出ない仕事である、会計方を任されていた。池田屋事件にも出動したらしく、15両の報奨を得ていたとされる。
しかし(諸説あるが)死体を処理、埋葬すると言う会計方に任されていた別な職務に対して恐怖を覚え、1865年の夏頃に新選組を脱走。一時は身を隠したものの、隠れ家を沖田総司の隊に見つかり襲われた。
───酒井が不運だったのは(あるいは幸運だったのは)、沖田に斬られたのだが、その場では死なずに命を取り留めたことであった。
ではなぜ彼は死んだのか?一説によれば治療中、沖田から自身につけられた傷の多さに驚いて逝ったと言う。
「うわ俺めちゃくちゃ斬られてんじゃん!」で驚きのあまりショック死。……え?マジで?

クラススキル
単独行動:C
気配遮断:A
脱走し潜伏した逸話からそれぞれ獲得。特に単独行動は弓兵のクラススキルだが、「新選組からの脱走」と言う一つのイベントをこなした酒井に対してご褒美的に与えられている。

スキル
心眼(真):C
どこの流派とも歴史には残っていないが、少なくとも新選組に入隊できるくらいの実力はあったようである。新選組には、今で言うオーディションのようなものがあったらしい。
金勘定:A
役職は会計方として記録されている。他の会計方とは違って、金の失敗ごとなどが歴史に残っていない、さらに一時潜伏出来たなどのことを考えれば、金のやりくりは上手かったのかもしれない。
死体埋葬:B+
死者に適切な処理を施したり、埋葬する技術。Aともなれば墓場の管理人や、処理を生業にしている人間である。酒井は会計方の仕事として、新選組の隊士達の埋葬を担当していたとされることからこのスキルを付与されている。脱走の原因は死体埋葬に恐怖を覚えたからとも。

宝具:浅葱埋葬六文銭
ランク:C 種別:対人
レンジ:1 最大捕捉:1人
あさぎまいそうろくもんせん。
隊士に手向けるべく銭を投げる。本来は「浅葱埋葬非情剣」と言う裏切り者の隊士を罰し、斬り捨てるための剣技。しかし、酒井兵庫には剣技にまつわる逸話がないため、宝具が変化し備わった形である。
創作でよく見られる新選組の浅葱色の羽織は、実は初期から中期にかけてしか使用されておらず、年月とともに隠密機動を活かすために黒く目立たないものへと変貌していっている。酒井兵庫は隊の初期から埋葬を担当していたため、当然、彼が埋葬するのは浅葱色と言うことになってしまうだろう。
六文銭は三途の川を渡るための駄賃。宝具を発動と同時に、紐で結わえた銭を六文敵に投げつけ体を拘束したあと、その文の穴を通すように剣で敵を貫き死を手向ける。味方の死を処理するための技を攻撃に転化しており、味方が倒されている時に威力が上昇する変わった効果を持っている。


───特殊データ。
愛を説くとある男性をベースにした英霊を止めるべくして、世界は確実に止められるカウンターを欲した。そこで世界は男性に深い関係があったとある一人の男性に目をつけ依代とし、対抗策とすることとした。
彼を戦闘のための抑止力として選び、同時に戦闘手段として『単体では存在することができないが、彼と縁が結ばれていた英霊「酒井兵庫の霊基」をその肉体に降ろす』と言う、皮肉にも本来の英霊召喚に近い形での現界を果たしたのだった。
「なんかめんどぃ事んなってません、俺?」
酒井兵庫の霊基はあまりにも弱く、主要な知識や人格は本体の男性のものとなっているようだ。しかし沖田総司を前にした時だけは別で、表層にうっすらとその怒りが浮き出て来る。……とは言え、沖田の方はイベント盛りだくさんだったためすっかり忘れている。
依代は英霊【としまえん】のモチーフになった男性と深い縁を持っており、彼のことを「知っている」。だからこそ彼を倒すための切り札となり得た。
「アンタのことやるんなら、相方の俺じゃねぇとな!」
……ちなみにその思いは秒で砕かれるのだが、それはまた別のおはなし。