ナスカ
2023-10-01 18:56:31
5791文字
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昔々、100年と20年くらいむかし〜明日のナージャ朗読劇感想〜

2023/10/01(12時〜)に行われた「明日のナージャ〜16歳の旅立ち〜」の朗読劇+アフタートークの感想です。

皆さん、グッドハーブニング!ナスカです!

この報せを聞いた時は本当にびっくりしました。
「明日のナージャ〜16歳の旅立ち〜」の朗読劇が行われる!だなんて!

明日のナージャについてご存知無い方のために簡単に説明しますと、おジャ魔女どれみとプリキュアシリーズの間に一年だけ放送していたテレビ番組になります。変身少女モノではなく、どちらかというと小公女セーラや母をたずねて三千里のような世界名作劇場な雰囲気の作品です。時には昼ドラも真っ青なドロドロ展開があったり、どれみちゃんやプリキュアを見ている層にはちょっと怖いとすら思える作風だったのかもしれません。

私はどちらかというと、前番組後番組よりもナージャが大好きなのです。ところが同年代の女子に知っているか聞いてみても知らないという人の方が多く……やや知名度が低いのは残念ながら事実なようです。

しかし!そんな中でも私はTwitterでナージャを知っている方と出会えたのです!それが今回同行しました相互さんのかなっぺちゃん(以下かなちゃん)でした。あることがきっかけでお互いに同い年だと知り、同じくナージャが大好きということがわかった時は本当に嬉しかったです!


というわけで、感想の方に移らせていただきますね!


会場は浜離宮朝日ホールの小ホールでした。行ったことのないところだったので、出入り禁止のところから入ろうとしちゃったり🤣ロビーにはナージャの企画書が掲示されていたり、等身大ト思われるナージャの人形が飾られてたり……。20年前に見ていたTVアニメ、それも知る人にほとんど出会えなかった作品を愛している人がこんなにたくさんいる事に対して、なかなか現実味を感じられませんでした。感想を書いている今も、まるで夢の中の出来事だったように思えます。

物販もあったので、私はランダムアクリルチャームを一つとエコトートバッグを買いました。かなちゃんはアクリルチャームを二つ、エコトートバッグとクリアファイルを買っていました。アクリルチャームが何なのか、それの行方は……😌
あとプレバンさん、ブローチの再商品化お願いしますよ……マジで……

物販での購入を終えてから、いよいよホール内へ。そこは折りたたみの椅子がズラリと並んだホールで、最前列とステージがかなり近い場所でした。
私たちの座席はD-15、14!前から4列目です!えっ、めっちゃ近い!どうしよう!至近距離で小清水さんとかが拝めるっ……てコト!?
着席してからアレコレ会話しつつ、場内注意喚起が聞こえてきたと思ったら……えっ、ローズマリー!?宍戸さんのローズマリーの演技は、やはり聞いているだけでゾワゾワしますね。おっかないです。注意喚起には相応しい👏かなちゃんは「破ったら服破られる」と言ってました🤣

そろそろ開演のお時間……と思っていると、耳慣れた鐘の音が聞こえてきました。ステージの下手から、くすみピンクのシンプルながらも大きなリボンを胸元に付けた女の人が出てきて……「昔々、100年くらい昔……」そう語り始めたのです。
そう、その女の人こそ、主人公ナージャ・アップルフィールドを演じられた(演じられる)小清水亜美さんでした。
あぁ!あの小清水さんだ!テレビの前で何回も聞いた!あの、ナージャの声が、ナージャの魂がそこに!!OP曲が流れ、編集された映像の一部が背後のスクリーンに映し出され、一年で終わりを告げたナージャの物語が再び動き出す!そんな感動に、思わず涙が滲んでしまいました。

けれど泣いているのは勿体ない!もう二度と無いかもしれない機会。皆さんの演技を、全力で受け止めねば!私はそう思っていました。

今回の朗読劇は、本編終了から3年後を描いた小説版「16歳の旅立ち」を再編したものになります。ナージャにはたくさんのキャラクターが登場しますが、流石に全員出すわけにもいきませんし、五名の声優さんがご出演しました。上手からご紹介します。

向かって一番右の席がナージャを演じる小清水亜美さん。
右から二番目が小説版オリジナルキャラのデュポンを演じる高橋広樹さん。
真ん中がナージャの恋する相手、フランシスとキースの双子をお一人で演じる斎賀みつきさん。
その左隣がナージャと共に旅をする旅芸人一座「ダンデライオン一座」の団長ゲオルグを演じる一条和矢さん。
そして一番左端に座っているのが、ナージャと同じ孤児院で育った少女にして最大の敵ローズマリーを演じる宍戸留美さん。

ミュージカルの舞台は数回鑑賞している私ですが、朗読劇は初めてでした。失礼ながら「五人という人数で、他のキャラクターがいるように感じれるのだろうか?」と疑問に思っていました。

このときの自分を、今は殴りたい(n回目)

いました。五人という限られた人数の中でも、一座の仲間たちもナージャのお母様であるコレットさんもお祖父様もお義父さんも、ハービーもT.J.も、テキスト上でしか出てこないみんなをしっかりと感じました。
どれもこれも、ご出演している五人の声優さんの演技力あってこそだと感じました。姿は見えないけど、そこにいたんです。

小清水さんは、アフタートークで語られていたようにナチュラルボーンナージャ……ナージャそのものでした。声のみならず、表情や身振り手振り、挙動、一挙手一投足が「ナージャ自身」だと感じました。フランシスにうっとりする姿、仲間のために私財を使う覚悟を決めた姿、変わってしまったキースに激怒して「だいっきらい」と叫ぶ姿……
中でも一番グッときたのは、詐欺に遭ってしまいお母様からの贈り物の半分以上を無駄にしてしまった事に対しての罪悪感から泣いている姿。
「お母さん、ごめんなさい」
ここがすんごく良かったです。アニメーションで描かれたことが無いはずの、16歳になったナージャが泣き崩れ姿が頭の中にパッと浮かびました。
それでもナージャはめげることなく、物事を前向きに捉え直して未来と明日を信じ、もう一度進み始めます。
まるで舞台にナージャが現れ、その上をすっかたすっかたと走り回っているように感じられました。

続いては斎賀みつきさん。斎賀さんは、私のホームタウンと言えるゼルダ界隈でご存知の方も多いのではないでしょうか。神々のトライフォース2でリンクやラヴィオ、アイリンちゃんやグリも演じられている声の幅が広すぎる方です。斎賀さんはナージャにとってとても大切な二人である伯爵家の双子「フランシス」と「キース」の両方を演じられました。
フランシスは王道な王子様然とした心優しい貴族の青年。その双子の兄であるキースは、かつて義賊「怪盗黒バラ」としてヨーロッパを震撼させたどこか影のある青年です。
この二人の演じ分けがTVアニメの頃よりも顕著になっていると感じました。フランシスの時は穏やかで甘く、キースの時はビターで皮肉っぽい。でも二人とも、ナージャの事が大好きなんです。それがどちらの役からも感じられててギュッとなってしまいます。
身振りに関して言うならば、キースの出番で斎賀さんは「足を組んでいる」んです!キースなら絶対そうするけど、フランシスは絶対しない!🤣それを斎賀さん自身が表現してくださっていることに頭が下がりました。
それに加えて、斎賀さんはナージャが育った孤児院の院長先生も演じられました。TVアニメでは院長先生は別の声優さんが演じているのですが、すんごく深い兼役だと思いました。
というのも、院長先生はアニメ劇中で亡くなっているんです。言わばお星さまになっているんです。
対してフランシス(キース)の事を、ナージャは初対面の時に「星の瞳のナイト」と感じました。
……これ、偶然じゃないですよね。私はそう信じています。

お次は一条和矢さん。旅芸人ダンデライオン一座を引っ張る団長ゲオルグの声を聞くと、ホッとすると言うか実家のような安心感を覚えます。五人の中で最も声量が大きく、「ここはナージャの世界なんだ!」という気持ちを強くさせてくれました。
一条さんが団員のみんなの動きをナレーションすると、トーマスやアーベル、ケンノスケもリタもクリーム&ショコラもそこにいるように感じられてなりません。心優しい怪力男である彼は、この朗読劇ではナージャの保護者のように立ち回ってくれて一種の癒やしですらありました。
また、劇終了後は被った帽子を手にとって恭しく頭を下げる挨拶を見せてくれ、「うわーっ!団長らしい!」とニコニコしましたね。

続きましては高橋広樹さん。小説版オリジナルキャラであるデュポンを演じられました。小説版を読んだときの印象では胡散臭いおじさんというイメージだったのですが、彼の新規絵を見て「えっ!?こんな顔がいいの!?」と驚きました。
そんな彼は、ナージャを騙してお金をふんだくった詐欺師だったのです!詐欺も同然と言えば、ナージャの世界ではアントニオ・ファビアーニ(CV堀川りょうさん)が浮かびますが、小説版オリジナルキャラというのもあってナージャに出演していない高橋さんが選ばれたのだろうなぁと思っています。物語の中では悪い奴ですが、「もう出番が無さそうなのでw」と割り込みツッコミを見せてくださったりと場を和ませていました。
ナージャの前に出ている場面では体を縮めて見せ、「相棒」の前では本性を顕にして座っているソファでふんぞり返るなど、高橋さんもまた身振りでキャラクターなりのオンオフを表現されていて堪りませんでした!

最後は宍戸留美さん。ナージャの宿敵ローズマリーを演じられています。とにかく怖い。優雅で美しく、それなのにこんなに怖い!演技力の高さに「てめぇこのヤロォオオオオオ」となる。こんな方は他にいません!
ローズマリーはTVアニメではナージャのドレスを破ったり、ナージャに成りすましたり、なんとまあ悪女ムーヴが目立つことでしょう。今回はデュポンと組み、ナージャから金を騙し取ったのです!しかしどんな手を使っても上へとのし上がろうとする、ナージャとは質の異なる覚悟が彼女を輝かせます。
また、宍戸さんはもうひとりの小説版オリジナルキャラ「マダムボワイヨ」も演じられておりました。ナージャが騙されて買い取ることになってしまったオンボロ劇場への出資を頼まれる事になる女性です。少々気難しくはありますが、とても良い人です。ただ宍戸さんが演じられると……またナージャが騙されるんじゃないかと思ってしまいましたね🤣(そんな事はありませんでしたが)


小説版を基にした朗読劇が終わった後、少しばかりですがナージャとローズマリーだけの掛け合いで更に3年後が語られました。ローズマリーはアメリカに渡り、ニューヨークで化粧品会社を経営していたのです。凄いねと感心する劇場主になったナージャに対し「私を甘く見ないで!」とピシャリ。どうやらローズマリーはナージャから金を騙し取ったのではなく「借りた」つもりのようで🤣「誰かさん」に利子をたっぷり付けて返してあげなきゃ、と言っていました。
小説版で語られたローズマリーは幼い頃から内心で人を見下していた、という描写があったのでちょっと悲しかったんですよね。でもこの更に3年後の話を描いてくれたお陰で、彼女の中にも良心があるんだなと思えました😌
そしてその最後のやり取りが、激アツで!
「ごきげんよう、プリンセス・ナージャ」
「ごきげんよう、プリンセス・ローズマリー」
だったんです!もう別れる度にこの挨拶しててくれ二人とも〜!!😭


さて!ここからは笑いと感心溢れるアフタートーク!私たちが鑑賞した回では、プロデューサーである関弘美さんもご登場しました!関さんはほんわか優しいおばあちゃんといった雰囲気の方でした。この方がナージャの世界を作ったと思うと、もう創造主とのご対面なわけで😭🙏
オーディションの秘話や現場の雰囲気のお話など、改めて当時を振り返っていただいた貴重な時間でした。
ナージャ役の小清水さんはお偉方の満場一致で決まったとか、フランシス/キース役は小清水さんとの掛け合いをやってみて「一番ときめいたのは誰だった?」と関さんが小清水さんにお訊ねして決まったとか……😌
当時ナージャがデビュー役で、16歳の小清水さんをベテランの皆様方で盛り上げていこう!という雰囲気だったなんて、もうダンデライオン一座そのものですよね。役柄ではナージャよりも遥かに小さなリタ役を演じた大谷育江さんが、小清水さんにお仕事のあれこれを教えていらしたというお話はほっこりです。
それに対して一条さんが「自分の若かった頃はもっとビジネスライクな現場だった!」と面白おかしく言って会場は大盛りあがり。それに高橋さんも乗っかって、「先輩の咳とか舌打ちとかがノイズに鳴っちゃって……😅」と苦労話も聞かせてくれました😂
また、宍戸さんはおジャ魔女どれみシリーズでおんぷちゃんを演じていた為に関さんとは長らくご縁があったとのこと。なので関さんはローズマリー役に宍戸さんを「指名した」そうです。
明日のナージャは、関さんをはじめ放送局やスポンサーのプロデューサーさんが三人とも女性で、OPクレジットで女性の名前が三つ揃った初めての日本アニメーションだったそうです。この朗読劇企画を打ち上げてくれた東映の社員さんたちも殆どが女性の方とか……😌
関さんたち当時のスタッフさんが全力でナージャを作ったから、今日まで色んな方がナージャを好きでいてくれたんだと思います。そしてそれは明日も、ひょっとしたら100年先の未来にも続いてほしいものです。いえ、私たちファンもそれを支えていけたらと思います。
「昔々、100年と○○年むかし。これは運命の扉の向こう側を旅した、女の子の物語」……ってね。


以上!朗読劇「明日のナージャ」の感想でした!同行してくれたかなちゃん、本当にありがとうございました!まだ夢のように思っています。でも現実なんですよね😌これを期に、東映さんやバンダイさんがナージャをもっともっと発信してくれることを祈っております!

長々しい感想を読んでくれてありがとうございました!🙌