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豆炭々炬燵
1519文字
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ヒロアカ ※腐向け含む
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【マイ耳】リズミカル手拍子
この小話には以下のねつ造成分が含まれています。
マイク先生が敵サイド。マイク先生と耳郎ちゃんが師弟関係。マイク先生より耳郎ちゃんが男らしい(ただし彼女的には解せぬ。
以前書いたものの続きもの。簡単ご説明。拉致られた耳郎ちゃんの教育担当がマイク先生だった~。
何か考え事をして上の空であろうとも体に沁み込んだ習慣というものは順よく物事を進めていく。
汚れてしまったジャケットを脱ぎ、インナーにズボン、靴下と下着を洗濯機に放り込む。掛けていたバスマットを敷きつつ、バスルームの灯りを付け扉を開けた。その間、耳郎はずっと今日の任務内容に付いて耽っていた。
「はぁ~。今日の任務不味ったなあ~」
コックを捻りまだ冷たいシャワーを顔で受け止め、俯いたと同時に溜息を零した。徐々にお湯になるに連れ耳郎の体から緊張感が解れていく。が、表情は渋いまま。シャワーの水音に紛れ耳郎の脳裏に響く聞き慣れた声。其れは失敗した事を頭ごなしに責めず、フランクな態度で改善すべき点を的確に指導してくれる。
――
確かに俺とお前の個性は似ているぜぇ だが全く同じつーわけじゃあない!
――
俺が余裕で出来る芸当もお前じゃ力不足! どんだけやろうが一生無理ってもんだ
――
いいか耳郎ガール? お前にはお前のお前しか出来ないやり方、お前しかない強味がある
――
それを磨いて伸ばせばいい
「ウチ一人じゃやられてた」
自分のものではない赤色が体から流れ落ち排水口に吸い込まれていく。本来なら耳郎の血も流れ落ちていた。だが、共に任務を遂行していたプレゼント・マイクの圧倒的な力によって攻撃は愚か相手自体を完膚なきまでにねじ伏せ。耳郎は傷という傷を負わずに済んだ。
守ってもらったから助かった。もし、一人での任務だったらと思うと。
「
……
もっと、強くならなきゃ。せめて足を引っ張らないくらいには強く、なりたい」
耳郎の瞳に灯る真直ぐでいて静かに燃える意思。固く心に決め胸の辺りに蟠るもやを取り除くべく体も気分も熱いシャワーで洗い落とした。
「フゥー」
すっかりリフレッシュしてバスルームから出た耳郎が濡れた髪をタオルでポンポン叩いて水気を取っていたその時、何の前触れもなく後方から何か重たいものが落下する音が響いた。
体からほかほか湯気が昇る耳郎の鼓膜が先程まで脳内で聞いていた声を拾う。果たして振り返った先には自身の教育担当であり師匠であるプレゼント・マイクその人が尻餅をついていた。
「Ouch! ~~黒霧の奴め、ちょっとからかっただけなのに飛ばしやがってぇ。つか、ここドコ、だ
……
」
濡れたタイルと接触した臀部を擦り愚痴るマイクが何となしに周囲を見渡すべく視線をスライドさせた先、まさにお風呂あがったばかりの耳郎の姿に頭と体がフリーズを起こした。ついでにサングラスもちょっとずり落ちた。
奇妙で静かな師弟の邂逅。されど、不幸中の幸い耳郎が全面を反射的にタオルで隠したお陰で細やかな胸を始めとした部位はマイクの目に晒されていない。
「~~~ッ」
「
………
ッ」
そして、其の凍り付いた時間を溶かしたのは一人の悲鳴だった。
「きゃあああああああ!!」
胸を隠すべく両手を交差させ、身をグッと縮め声のあらん限り叫ぶ。ビリビリとした音の振動が所狭しと暴れまわる。建物のそこら中からミシミシと嫌な音までしてくる始末。
「つか、何で師匠が叫んでんの!?普通ウチが叫ぶって、うるっさい!!」
「ああああ! あ? ぎゃうばあああああ!?!?」
耳を塞ぎたくても手を使ってしまったら薄くも大事な防備が剥がれてしまう。なのでやむなく耳郎は耳朶から伸びるプラグをマイクの眼球目がけて突き立てた。チャームポイントだかアイデンティティだか定かではないサングラスは無残にも砕け飛び散った。
大量に届けられた爆音に悶絶を繰り返してはゴロンゴロン転げまわるマイクを見下ろす耳郎の目は蔑むわけでもなく哀れみを宿らすこともなく、ただただ無感情で見下ろしていた。
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