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すもも
2022-11-11 20:13:54
1809文字
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「もう、待てない」
音セシがキスしてるだけの話。※pixivに再掲済み
↓お題お借りしました
今日のすももの音セシのお題は、『手探りキス』『脳が溶けるくらいに』『もう、待てない』です。
#shindanmaker #jirettai
https://shindanmaker.com/159197
初めて触れた唇は柔らかかった。
あんなにも触れてはいけないと思って我慢していたのに、一度触れてしまったらもう止められなかった。身分の差だとか、自分の置かれた立場だとか、もうそんなものはどうでもよくて。ただ目の前の愛しい人のことだけしか考えられなくなってしまった。
優しく啄むようなキスはやがて舌先が触れ合うようになり、すぐに深くなってゆく。薄く開かれた唇の隙間から舌を滑り込ませて、舌根から舌先まで味わいつくすように愛撫すれば鼻にかかったような甘い声が溢れ落ちた。
初めて与えられる感覚を受け止めることに精一杯になりながら、それでもたどたどしく音也に応えようとする姿が健気で、どうしようもなく愛らしかった。
「は、
……
ふ、っ」
拙い息継ぎにすら興奮する。
後頭部に手を回して引き寄せると、セシルも音也の背中に腕を回してぎゅっと抱きついてきた。自分のことを受け入れてくれているようで、そして、もっとしてほしいと強請られているようで、それが嬉しくてたまらない。
そのまま身体をベッドへと押し倒して、より深く口付ける。何度も角度を変えて、溢れた唾液が口元を濡らすのにも構わずに、セシルの口内を余すことなく貪った。
「んッ
……
ふ、ぅ
……
」
漏れる吐息に反応して全身が熱くなる。ドクドクと巡る熱は甘い疼きを伴って音也自身を熱く昂らせた。
固く張り詰めた欲望をセシルの下腹部に擦り付ければセシルも同じように欲望を膨らませていて、それが一層のこと音也を煽り立てる。
「
……
っ、はあ
……
」
ようやく唇を解放すると、瞼の下から現れた蕩けた瞳が音也のことを映し出す。
いつ見ても綺麗な瞳だと見蕩れてしまう。この美しい瞳を独占し、自分だけを映し出して欲しいとどれだけ願っていただろう。
「セシル
……
」
「はい、オトヤ」
名前を呼ぶだけで花が綻ぶような笑みを浮かべたセシルの頬を優しく包み込み、口付ける。優しく触れてすぐに離れた唇はセシルの様子を伺うように言葉を紡ぐ。
「本当にいいの? やめるなら今のうちだよ」
真っ直ぐな視線が音也を捉える。
「やめません。ワタシはオトヤとひとつになりたい
……
アナタをこの身で感じたい」
なにものにも染まらない、強い色。この瞳が美しいのは、いつも真っ直ぐに前を向き、強い意志が宿っているからだ。
親指でそっと目尻を撫でる。そのまま滑らせた指先で耳殻の縁をなぞり唇を寄せると、セシルは擽ったそうに肩を竦めた。
「嬉しい。俺も、ずっとセシルとひとつになりたかった」
鼓膜に直接吹き込むように囁けば、セシルの身体がピクリと震える。そんな反応さえ可愛くて、欲情してしまう自分に笑ってしまいそうになる。
「好きだよ、セシル」
「ワタシもオトヤが好き
……
大好きです」
熱を孕んだ視線を絡ませたまま、引き寄せられるように唇を重ね合う。再び触れ合う舌先を絡め取って吸い上げると、セシルが甘えるように鼻を鳴らした。
「んっ
……
」
キスの合間に零れる声は艶を帯び、セシルのその声を聞くたびに頭の中が溶けていくような錯覚に陥った。
胸が甘く満たされてセシルを求める気持ちが膨れ上がる。呼吸さえ奪うように深く差し入れた舌で、セシルを味わい尽くすように口腔内を貪った。
「ふぁ
……
おと、ゃ
……
っ」
空気を求めて喘ぐ声を聞きながらも止められない。背中に回された手が音也のシャツを強く握りしめるのを感じながら、角度を変えて更に深く舌を潜り込ませる。
音也の動きに翻弄されながらも懸命に舌を絡めて応えようとしてくれる姿が愛しくて、このまま食べてしまいたいなんて馬鹿げた考えが頭を過った。
「っ、ふぁ
……
」
ようやく唇を解放した頃にはセシルの頬はすっかり上気していて、酸素を取り込もうと荒い呼吸を繰り返していた。
乱れた呼吸も、潤んだ瞳も、唾液で濡れた唇も、セシルの全てが扇情的で。隙間から覗く赤い舌に思わず喉を鳴らしていた。
「オトヤ」
惚けたようにセシルを見つめる音也の首筋に、セシルが両手を伸ばして抱きついてきた。ぎゅっと引き寄せられて、艶やかな微笑みで視界がいっぱいになる。
「早く、オトヤのものにして
……
」
蕩けるような甘い声で囁かれ、全身が沸き立つように熱くなる。
答える代わりに噛み付くように口付けると、潤み揺らめく翡翠の瞳は期待を滲ませてうっとりと閉じられていった。
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