ひろっぷ
2020-10-04 23:24:33
1653文字
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【腐】驚きと主命の小話 -伍-

つるへし。一本だけひげひざ少し。
ほとんど会話のみ。


●交差する●

………
「やぁ。こんな雨中に一振でどうしたんだ。迷子か?」
まぁ、そんな所だ。なんだ、貴様こそ誰も通らん場所になんの用だ」
「俺のとこは随分平和でね。退屈すぎて外出する許可を貰って散歩してるとこだ」
「そうか」
「君の名は?せっかく知り合ったんだ。また出会えるかもしれない」
……生憎だが名乗るほどの名は持ち合わせていない」
「そこをなんとか!な?」
「やめておこう。お前の好きな驚きが減るぞ」
「んん?どういういや、俺の事は一言も言ってな
「はは。まぁ、そっちの俺によろしく頼む」
「お、おい待ってくれ!何故君は!」

『もう、俺の所にはお前がいないんだ』


※へし切長谷部が未顕現の本丸の鶴丸と、鶴丸国永が折れた本丸の長谷部



●お願い●

「魔法が使えたら何をしたい、か
「どうした突然。詩人にでもなるのかい」
「お前じゃあるまいし」
「酷い」
……魔法な
「君はどうしたいんだ。刀の時とは違うんだ。好きな事願ってもいいと思うぜ」
…………
(随分悩むなぁ)
「言わない」
「へ」
「言わない、と言った」
「ふうん」
「存外驚かないんだな」
「ま。そう言った時の常套句ってのが俺にはあるんでね」
「?」

「長谷部の願いが叶いますようにって魔法をかけるのさ」

……馬鹿だな、貴様は」



●へし切長谷部はごちそうです●

「鶴丸!鶴丸国永!!目を覚ませ!」
「あぁ分かってるぜ長谷部とても君が美味そうだからな食べてやろうな」
……!!……〜っ!何を、何を見ているお前は!!」

縫い付けられた己の服から赤いしみが滲み出す。血だと分かっているはずなのに、何故だか甘い匂いがした。
酔いそうだ。目眩がしそうだ。
ついと口から溢れ出そうなのは、『めしあがれ』という言葉で、只々耐えるしかなかった。




●目に入れても痛くない●
※髭膝もほんのり

………
………
「見ろ髭切、天使がいるぞ。写真に収めてもいいか」
「僕にも頂戴ねそれ」
「勿論だとも。しかし二振ともとは珍しいな」
「へしくんは朝早くに大阪城に行ったし、たまたま起きた弟はそれを見送ってから起きてたみたいだよ」
「ははぁ。それで眠い訳か。いやはやしかし」
「うんうん」

「「可愛いなぁ」」





●おかゆさんよりお前がいい●

「ほら長谷部〜お粥さん持ってきたぞ」
………あぁ」
「声掠れすぎだな!はっはっは!」「貴様どれだけやったと思ってるけほ」
「すまんすまん。加減は考えよう」
(考える気ないな)
「てなわけで、あーんだ」
………………
「詫びだと思って食べてくれ。一日君の傍にいると約束しよう!」
……

(傍にいてくれるだけでいいと言ったら、こいつはまた調子に乗るのだろうな)





●強請られ上手●

「膝丸、手伝って欲しい事があるんだが
「ん?俺か?俺に出来るなら」
(いつになく真剣な表情だ。もしや主の身に何か)
「ケーキ作りを手伝って欲しい」
「けえき」
「そうだ。知らないはずはないな?」
「いや、まぁ知っているとも。しかし何故
…………
「!?あぁ分かった彼奴だな!俺も兄者に作りたいと思っていたから共に光忠の所へ行こう、な?」
「あぁ
(こんな顔をさせるとは。一度絞めるべきだろうか)




●バレンタイン未遂●

…………
すまん。本当にすまん長谷部」
「態とでないならいい。いいがこのやるせない感情をどうすべきか迷っているだけだ」
「と、とりあえず拭く物をだな。ええと
鶴丸」
「なんだ!君今動くとまず、!!」
「ふは。これで帳消しにしてやる」
「べったべた。俺も今君と同じ気持ちだぜ。どうするんだい、お互いにこんなチョコまみれで」
「作るのも面倒になったな。味の保証はするぞ。はっぴーばれんたいん」
「ヤケクソがすぎないかい。まぁいいけどな」