ひろっぷ
2019-06-22 20:20:32
1683文字
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現代とらべる!

亀甲「旅行?いやいや立派な遠征だよ」※創作審神者

※ボツ供養




「ご主人様!朝だよ!おはよう!」

早朝明るい声を聞き、審神者は目を覚ました。
襖が開き、朝陽が射し込むと思わず顔を顰める。起き上がると亀甲が満面の笑みで審神者を迎えた。

「さ、準備をしよう」

その亀甲の笑顔を見てあぁ、とやっと覚醒する。
今日は、待ちに待った遠征だ。
それも審神者も込みという珍しい組み合わせで。



「おはよう皆」

「おう!おはよう!」

「おはよう、主。亀甲も態々すまなかったな」

「ううん。お安い御用さ」

食卓を共にするのはこの本丸での日課になり、審神者を囲むのは過去近侍を頼んだり隊長を任せたりした者たち。いただきますと手を合わせ、周りが賑やかになると膝丸がすぐさま話題を切り出した。

「主、今日から遠征だが俺達から頼みたいことがあるのだ」

「頼み?」

「これを鞄とやらに付けていて欲しい」

差し出された三つの影。膝丸の手が離れるとそれは小さな刀を模した物だと分かる。おそらくはこの場にいる三振。亀甲貞宗、膝丸、獅子王。この三振の刀の曲線美そのものだ。
鞄に付けられる程度になった小物となり愛らしさが増している。

「これどうしたんだ」

「霊力を込めた俺達の模造品だ。俺たちは目立つだろうから、常に三振り現界する訳にもいくまいと思ってな。石切丸殿に頼んでそれに収まるようにしてもらった」

「なるほど」

「一振りは常に隣に置いてくれ。それは主に任せる」

「じゃあ膝丸」

即答された返事に膝丸が一瞬呆気に取られている。その様を間近で見ていた獅子王と亀甲もつられて呆気に取られ、瞬く間に笑いの渦となった。

「はははは!!即答か!」

「今近侍任せてるだろそんな笑わなくても」

「そうだぞ。いやそれほど早く返ってくるとは思わなかったが……

「ぇえ?そんなに?」

「んふふ」





「じゃあ気をつけてね」

「留守の間は内番を頼む。戦に行こうとする奴は何が何でも止めてくれ」

「もちろんさ。さすがに主くんの命を無視する刀はいないさ」

本丸の厨は燭台切や歌仙に任せているので食の心配はない。あと誰もが口に出してはいないが、腕っ節も刀故か相当なので頼りにしている、と審神者は心の中で頼んだ。

「では行こうか主。獅子王、亀甲もそこにいるな」

審神者が背負った荷物の一部に引っ掛けた小さな刀がカタカタと揺れる。

『ほてる?ってとこに着いたら元に戻れるんだろ?ちゃんと見えてるし問題ないぜ』

『ご主人様と同じ目線!わくわくするよ!』

「まぁ……問題ないようだな」

「うん、いってくる」

「いってらっしゃい!良い旅を」







『すっ……

『げぇぇえええ!!』

政府の許可を得てたどり着いた現代の裏路地。審神者からすれば久しぶりの空気で、忘れていた分を取り戻すように大きく深呼吸した。
戻る場所を記憶し、裏路地から表通りに出れば人の流れがあっちへこっちへと忙しない。刀剣達はこの人混みを見るのが初めてのようで固まっている。しかし竦んでいたのは一瞬で、あっという間に好奇心が勝って首があちらこちらへとぐるぐるしていた。

「主、今日はどうする。今はもう夕刻のようだがほてるに行くか?」

「いや、せっかくだから

審神者が指を指した先を膝丸も見る。すると先は大通り。出店などからの良い香りが充満している。

「ここは食べ物が美味しいんだ。買って行こう」

言うや否や、騒がしい中でも聞こえた腹の虫。審神者は目を見開いて膝丸を見ると、明後日の方向を見て知らない顔をしている。が、顔が赤いために主張せざるを得ないようだ。審神者も思わず膝丸から顔を背け肩を震わせてしまう。我慢ができずに声も僅かに漏れてしまい、余計に膝丸の羞恥心を煽る結果になってしまった。

「ん、ふふ…………ふっふふ

……………………

………ぶっふ』

『んふっふふ』

「分かった。分かったから……腹が減ってたまらんのだ

「一杯買おうな〜」

「あ、主!!」