ひろっぷ
2019-03-09 19:16:06
613文字
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亀甲さんと春夏秋冬

※さにわがでます。150字ずつぐらいなので短め




【春】

「っくしゅん」

可愛らしい声が聞こえ振り向くと亀甲が鼻をむずむずとさせている。そして不思議そうに自分の鼻を見つめているので、笑うのを耐えていた審神者がとうとう吹き出した。

「ご、ご主人様?」

「亀甲、お前花粉症になったんじゃないか」

「かふんしょう?う、またふぁ」

「ははは」




【夏】


ミンミンと蝉の声が煩わしい。暑さで余計に気が滅入っているせいか視線を蝉に向けるだけで起き上がる気力もなかった。

「ご主人様、大丈夫かい」

そんな中でも涼しげな声で暑さを感じさせないのはさすがだと思う。心頭滅却すればなんとやらか、ただ亀甲の顔を見ることにした。頬を赤らめるな。


【秋】


亀甲と落ち葉を囲んで時を待った。次第に燻っていき火が付くと、辺りに焦げ臭い臭いが充満していく。つついて頃合いかと取り出した銀紙を冷ましながら亀甲に渡す。

「焼き芋ってこんな風になるんだね」

「あぁ。上手いぞ」

言うや否やかぶりつき熱がっていたので少し叱ってやった。やはり嬉しそうだった。



【冬】


「やぁこんにちは。君もこの炬燵に用事かい」

猫がにゃあとひと鳴き、持ち上げられた布団の隙間へ当たり前のように入り込んだ。

「いつもやってるのかそれ」

「うん?うん、そうだよ」

そうか」

しんしんと降る雪を見つつ、今年からは寒くならなそうだ、と1人心の中で呟いた。