ひろっぷ
2017-07-22 19:27:36
407文字
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変わったのは彼だけか

〈夢魔装〉と魔法使い。



悔しさを滲ませたまま、君達は街へと帰還した。手厚い出迎えを受け、暖かい料理が運ばれてくる中、〈夢魔装〉が向かいにゆっくりと腰かけてくる。彼も顔やら手に擦り傷をこしらえている所を見るに大きな一戦があったのだろう。彼がそれだけ傷を負ったということは。

「お疲れさん」

そちらも。
お互いに労った後、直前に話されたお互いの出来事を振り返りふと君は彼を見やる。少し、否、何故か彼が不思議そのもののように感じた。良い意味とも悪い意味とも、それは君自身も分からない。だが。
なんだか、変わったね。
そう表すのが的確だと思った。
言葉を拾ったラギトは少し、しかし不敵に笑って君を見返す。それはまるで子供が悪戯をしかけた時の表情で、さも楽しいと言わんばかりの。

「そうか。俺は、変われているか」

口に含んだ水分を静かに飲み込み、君はこれからの彼の事を考えながら天を仰いだ。
くつくつとした笑い声を聞きながら。