ひろっぷ
2017-06-02 21:07:55
751文字
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魔剣のあれこれ

もし魔剣の代償が、のあれこれ。




異界同士、それはクエス=アリアスとラディウス達の世界でもそうのように、時間の流れが違うというのは自然の摂理だ。彼が四聖賢のウィズが猫になっていた、という事が驚くほどの時の流れがここにはあるということ。つまりクエス=アリアスよりここは時間の流れが遅い。
だがそもそも。と食事をしている向かいの彼ラディウスを見つつ考える。クエス=アリアスでは何歳だっただろうか?エルロウという人物と出逢い、騎士団に入り、ヒルデという女性と競い、過去の出来事が多い事を思い返せば彼はもっと時を経ているのではないか?
一鳴きしてウィズが出て行く様を見送り、もう少し思いに耽り彼に意を決して尋ねてみる。向こうも気配に気付いたのか目線をこちらに寄越したまま特製の肉を頬張っている。
君は今何歳なのかな。

「さぁ、こっちで随分長いこといたもんだからな。忘れちまった」

それほど?
言うや否や、目線だけ向けていた彼が食事を止めこちらに顔を向けていた。予想はある程度。しかしそこからが予想を超えてしまっていたのだ。
視線はラディウスだけではなかったのだ。横のミハネ、離れていたシューラ、イルーシャ、ファルク、プグナ。
武器を持つ者たちが皆君に視線を向けていた。異界の話をして、時の流れがおかしいのは彼だけだと思っていたから。触れてはいけない領域に踏み込んでしまっただろうか。ギラギラとした数々の瞳に晒され1つ嫌な汗をかきながら、ラディウスの次の言葉が投げ込まれる。

「あぁ。俺達皆さ」

彼らは皆怒りも悲しみもなくただこちらを見つめていた。あぁ自分は確信もないまま、彼らの領域に土足で踏み込んでしまったのだろう。

不穏な空気を察したユウェルがこちらを覗き、何事かと事態を収拾させるのはまたしばらく数刻後である。