ひろっぷ
2017-04-26 00:04:28
706文字
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悪夢だと言ってくれ※

ヒビまほ。くっつく前の話で未遂。





わぁわぁと喚き散らすように泣いた。振り払っても振り払っても、逃げても隠れても捕らえられ、考えることを放棄した頭が体に命令を下すことといえば全身全霊で拒否をしろ、その1つだった。君自身でも分かる自身らしからぬ暴れぶり。
彼がどうして無理やりに行為に及ぼうとするのか君には理解出来なかった。話を聞かせて、今はやめて。そう叫んでも彼の行動は止まることはなく、寧ろ次へ次へと進めていくではないか。ベッドに組み敷かれ荒く脱がされていく衣服、握りしめられる腕。やめて、やめて。何度も叫ぶが止まらない。
ヒュッと息が止まる感覚。このままではダメだ。彼の手が君の素肌に触れた瞬間、彼の頬が赤く腫れていた。思わず君が空いていた手で平手打ちをしたのだ。溢れる涙は止まることはなかったが、彼の行為はそこで止まっていた。覚醒したかのような、申し訳なさと悲しみを含んだ目で君を見て。
彼の名前を呼ぶことさえ恐怖を覚えた沈黙の最中、ゆっくりと彼が君の上からひいていく。まともに顔も見れない中、見つめた彼の手が震えていた事も覚えられないぐらいに長い長い沈黙だった。口を開いたのは彼。その開幕一声にも肩を震わせ怯えてしまう。
扉の取っ手に手をかけながら、背中を向けながら君に言葉を投げかける。

「最低だ………。最低だごめんな…………………最悪だ

最後の一言は君と、そして彼自身に言い聞かせているようにも聞こえた。だが、その言葉に答えられる勇気は今の君には残っているはずもなかった。
静かに閉められた扉を見つめ、いなくなってようやっと彼の名前を呟く事が出来る。

彼と同じように震える手を見つめ、ただただヒビキ、と。