ひろっぷ
2017-03-08 22:53:42
726文字
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方向音痴の君に

ルベ主のようでルベ+主かもです。方向音痴魔法使い。



ノクトニアポリスは建物という建物が連なりとても複雑な道となっている。事実、君も過去に逃げ惑う際にお世話になったし、落ち着いて街を散策してみると迷ってしまいそうになる。
否、今現在迷っている。
迷ったと気づいたところで時既に遅し。手当たり次第に住民に尋ね方向を指し示され、言われるがままに歩いても迷う。師匠であるウィズに問おうとしても後ろにも肩にもおらず、いっそまた暴動を起こせばギルドに連れ戻されるのではないか、と危ない方向へ思考が働きかけた時。

「こんな所にいたのか」

渡りに船とはまさにこの瞬間か。と君は泣きそうになる顔を声の主に向ける。ルベリ、と小さくなる声を聞いたギルドマスターは1度目を見開いてクスクスと笑う。

「四聖賢候補とも言われている君が方向音痴とは。いや、中々に」

喋っている間にも笑いが溢れる様を見て、君は段々とふてくされていく。ルベリはそれを鎮めるように両手を上げ君を鎮めようとする。

「さぁ、ここで止まっていても戻れない。入り口をご所望か?」

とりあえずは、とルベリの隣に並ぼうとすると、手を掴まれた。
どうしたの?と彼を見ると彼も同じようにこちらを不思議そうに見ていた。だが心なしか嬉しそうなのがまた君を不思議にさせる。

「前を歩いても構わないがまた迷うんじゃないか?」

ほら、行こう。と半ば連行される形で途中躓きながらも、永遠に迷う恐怖と比べればと我慢するしかなかった。
少し、ゆっくり歩いて。
なけなしの反抗心として、君はポツリと零してみる。

「善処しよう」


後日、この光景を周りで見ていた住民達の間でギルドマスターと魔法使いの関係はどういう事なのかと色々な噂が飛び交ったのだとか。