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ひろっぷ
2017-02-20 23:44:00
819文字
Public
ぷすぷす!ばれんたいん
ヒビまほ。まほつかの失敗作チョコをヒビキがボリボリ食べてくれる話。
「傷だらけじゃないか。なぁ、なんでまたあんたまでチョコを
…
」
再び呼ばれたこの地で、手作りのチョコというのがどれほど美味しいのかを先刻エマから聞いたのだ。お菓子というものは他の世界で食べ身にしみるほど理解しているし、そう聞くと試してみたくなるのが人間で。
だから誰にも極力見つからない生徒たちの授業中に試してみよう、と思い立ち今に至るのである。だがしかし料理を作らない君は魔法のようにあれこれできるわけがなく、火の加減や冷やす具合など失敗続きで、終には焦がしすぎて匂いに気づいたヒビキが駆けつける事態となってしまったのだった。
「はぁ。まぁ何事もなくてよかったよ」
ごめん、と細々と詫びを零すとヒビキが困ったように大きな手で君の頭を荒く撫でた。彼なりの微妙な空気のほぐし方なのだろう。
これ以上は生徒たちの授業が終わる時間だし、また今度にしよう、とゴミ箱へ目を移すと君はギョッとした。
「ん、美味いじゃん」
食べていたのだ。焦げて本来のチョコより黒ずんだ、明らかに固そうな物をヒビキは食べていた。ボリボリと聞こえる音に更に居たたまれなくなってしまい、君はやめてとゴミ箱を取ろうと手を伸ばす。
しかしヒビキは頑なに手放さず、ゴミ箱に入っていた黒ずんだチョコの亡骸を全て平らげてしまった。
美味いなんてお世辞に決まっている。身体に悪いから、なんて済んだ後に俯いて呟く君の頭に、またヒビキの手が乗せられた。今度は優しくゆっくりと。
「俺にくれなくてゴミ箱にあげるぐらいなら、俺が食っちまってもいいよな。って癪になってさ」
ばれていた。確かに彼にあげるつもりで作ってはいたが、こんなに失敗するとは思っていないし、ましてや失敗作を彼に渡す訳にはいかなかった。それが、ばれていた。
後でお腹壊しても知らないよ。なんて照れ隠しに悪態をつく。
「俺の胃袋舐めんなよ」
今度は絶対、ちゃんと作るから。
「おう、待ってるな」
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