ひろっぷ
2017-01-24 23:36:13
606文字
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勘弁してください

ヒビまほ。くっついた後。水浴びのあれ。



顔を洗おうと傍で寝ていたウィズを起こさないように静かに起き上がる。近くに水場を控え野宿をする事が基本となっているここしばらくの旅、記憶を頼りにして辿りつくと先客がいたようだ。ヒビキだった。

「お、あんたか。おはってなんで隠すんだよ」

いや、なんとなく。
突っ立ったまま両手で顔を覆う様は実に滑稽だ。男が女の裸を見た訳でもないはずなのに、君は何故だか彼の身体が直視出来なかった。ほどよい筋肉でどこの男とも引けを取らない。付き合い始めたという気持ちもあるのだろう、君はどうしても羞恥が勝ってしまっていた。

「全く。俺もあんたも男だろ。そんなので

段々と近づく声。ジャブジャブと水の音も近付いてくる。おそるおそる覆っていた手のひらを下げると。

「今後大丈夫なのかよ?なぁ?」

目の前に整った顔。予想していた事だった。だが覚悟はしていなかったようで、ボッと顔に熱が集まる。
上半身服を脱いだ状態の彼、水も滴るなんとやらとはまさに今の彼だろう。再び顔を隠そうとすると間近なヒビキがそれを遮る。掴まれる腕。焦る君。そして近づく足音。次の言葉を放つ彼。それは同時に運悪く遭遇してしまうのであった。

「夫婦みたいなもんなんだからさ、慣れてくれよ!」

「あら!」

真っ赤な顔から真っ青な顔へ。
ヒビキは君のその百面相を不思議そうに見つめ、君の視線の先の水場の向かいのアムベルを見て頭をかいた。