ひろっぷ
2016-08-27 23:34:07
849文字
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案内神と夢魔装の攻防

セコムラギトさん


「あぁいたいた、君!」
かじのとやらで未だ消費されない大量の玉が入った箱を持ち上げ、仕方なしに仲間の元へと移動しようとした矢先、君は1人の神様に呼び止められた。
「ここにいたんだ。探したよ」
減らなくて。と持ち上げた玉を神様に見せた。ワォ、と素っ頓狂な声をあげてとても驚いているようだ。
「これまさか君が全部?」
「そうにゃ。壊れてるって言ったんだけど、別に普通だって言ってたにゃ」
「そりゃそうさ。大当たりしたら玉が倍になるんだよ」
え?と君と師匠は互いに見つめ合う。壊れていつになっても無限に出てくるものかと思っていた。
確かに支配人は壊れていないと言ったし、君のその玉の数を見てとても喜んでいたように思う。しかしそもそもの話、こんなに当たるようなものなのか。そう聞けば神様は肩をすかして首を振った。
「さぁこればかりはね。運としか言いようがない。……あぁでも」
肩に手をおかれその手先を見た後に顔を見上げれば、なんだか嫌に近い気がする。どうしたの、と言い終わると同時に。
「君のその無欲さ、とてもいい。憑きたいぐらいだ」
ぞわりとした。悪寒といってもいいぐらいの。生死とはまた違った嫌な気配に君は思わず一歩足が下がった。
「なんてね。君にはもう先約があるみたいだし、僕は御役御免かな」
パッと肩に置かれていた手をすぐさま離すと彼はいつもの声色に戻っていた。ほっとした君は、何か用だったかと聞き直すと彼も呼びに来たのだと思い出したらしく。
「どりぃむとやらの手がかりが見つかったらしいんだ。集合だって」
先に行ってるよ、と言いながら自然な動作で君の持っている玉の箱を持って行ってしまった。驚いて反応が遅れてしまった君は立ち止まったままだったが、はっとすると慌てて彼の後を追った。
「先約ってなんの事かにゃ」
肩に乗っていたウィズが君に尋ねるが、君自身にも分からなかった。
追いつくように走る度に、懐に収めていたカードの1つが赤く光っていた。

(あいつはダメだ、嫌な予感しかしない)