ひろっぷ
2016-08-21 01:16:14
552文字
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嫉妬だなんてまさか

嫉妬心の自覚がない夢魔装




魔法使いがメアレスの同胞達と話をしているようだ。食堂の隅で食事をしていると楽しそうなあいつの声が聞こえてくる。最初こそ微笑ましく見ていたが、なんだか胸のあたりが急に窮屈になってきた。ミシリ、ミシリと食器を持つ手が次第に力むのを感じ、慌てて緩める。なんなんだこれは。
あいつは俺だけといるわけではない。だが、そうならばいつかきっと。押し寄せる不安にまた手に持った食器が軋む。
……<夢魔装>」
食堂で働いている<黄昏>がふらりと横に立っていた。見上げればいつもの淡麗な顔が見下ろしている。がやがやと賑やかな中でもハッキリとした声が耳に入ってきた。
「忠告する身でもないけれど手元に置いておかなければいけない気がするわよ」
それだけよ、と華麗に踵を返していった。賑やかなままの、相変わらず喋っている魔法使いとメアレス達に視線を1つ寄越すと魔法使いと目が合った。どうしたのと言いたげな目でこちらを見つめている様が、なんだか癪に触る。
「逃した獲物が大きくなる前に、か……
魔法使いからは聞こえないのだろう、メアレス達と別れを告げて聞き取ろうとこちらに向かってくるのが分かる。そうだ、そうでなくては。

「あぁ何、あんたが他のメアレス達と話すなんで珍しいと思ってな。何の話をしていたんだ?」