ひろっぷ
2016-04-01 21:35:08
1633文字
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【黒猫】夢魔装と魔法使い【ウィズ】

支部登録されてない方とか見に行くの面倒な方用。小話4本。


ラギト。
君は呆然と立ち尽くす彼の名を呼んだ。ハッとして振り向いた彼の顔は酷く真っ青で、君は思わず言い淀んでしまう。大丈夫か、と声が出なかった。
……あぁ、大丈夫だ。悪いな」
ううん。それすらも言えないまま、君は彼の過ぎ去る小さくなった背中を見つめていた。
「ラギト、まさか夢を見たのかにゃ」
そうかもしれない。彼も理解したはずだ。夢を一瞬でも掴んでしまうと力を失う事を。ラギト……。君はポツリとそう彼の名を再び呟いた。

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夢を見るのは1度だけじゃない




「所で魔法使い、あんたは猫派なのか?」
急にどうしたの、君は驚いて問うた。
「いや、黒猫殿が随分懐いているものだから」
。傍で聞いていたウィズも肩からずり落ちそうになっていた。そもそも彼にウィズが人間だった事を伝えていないこちらにも原因はある。
違和感のないように、ウィズに話してもいいかと目線を送った。違う世界とはいえどこで繋がるかわかったものではない。それにかのアフリト翁を見た時の既視感を考えれば構えるに越した事はないのだ。
「いいんじゃないかにゃ?クエス・アリアスとは関係なさそうにゃ」
……
大雑把ながら今までの君とウィズの行動を彼に伝えた。結論の人間だった、という衝撃からか大半は頭に入らなかったようで、ただ一言「人間」と呟くだけに留まっていた。おそらく、他のメアレスに言っても同じ反応だろう。
「道理で。時々あんたが師匠と呼んでいるから不思議に思っていたからな。納得したよ」
それは何より。そろそろお腹が空いてきたからご飯を食べに行こうと彼を促すと、後ろから彼が呼ぶ声が聞こえた。
「で、結局どちらなんだ」
何が?
「犬派か、猫派か」
終わったんじゃないの!?叫ぶ君を他所に肩に乗っていたウィズが大きなあくびを零していた。
「ちなみに俺は犬派だ」
どうでもいい!

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路地裏とかで犬と戯れてそうな衣装だもの。




魔法使いになってみないか。唐突に君が尋ねた言葉に彼は目を丸くする。
「どうした急に。人材募集か?」
そんな所だ。人使いの荒い上司がひと1匹いてね。いたっ。肩に乗っていたウィズが君の頬を引っ掻いた。
「しかし生憎俺はやはり外には出れないのでな」
自分の世界なら、境界を越えられるから関係ないよ。とほぼ根拠のない言い訳。君もウィズも、彼ラギトも理解している。だが敢えて。何故だか言わずにはいられなかったし、聞かずにはいられなかった。そんな雰囲気だったのだ。
誘ってくれるのは嬉しい。前にも言ったが、俺はここの生活が気に入っているし仲間もいる。それはあんたと同じなんだ」
うん。
「これ以上は贅沢なんだ。望むと俺はもう人でいられなくなる」
分かっていた返事だが、それでもまだ諦められない。
彼は寂しく笑った。君もつられて笑う。
「世界が平和になった時にあんたがまだいれば、その時また誘ってくれ」
約束だよ。夢じゃないから。
「あぁ、約束だ」

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「!<夢魔装>!後ろだ!」
「っ!?」
悪夢が最強と謳われる青年に牙を剥く。<黄昏>が素早く叫び、君も喚びだした精霊を声の方へ放つが、おそらく一瞬間に合わない。怪我は避けられないと思ったその時。
「うわっ!?何すか何すか!」
「眩しいです!」
眩い閃光。敵ですら怯むその光は彼ラギトから発せられていたように思う。光が止むと辺りは怯む悪夢と。
「な、なんにゃ?あれはラギトかにゃ!?」
戦闘時に変化するラギトの姿が、変化していた。
「なんだ?剣がない?」
君は直感した。以前の禍々しい黒さとは真逆の白く、そして青い炎に包まれた鎧、消えた剣の魔力は掌に。放て!とただそう叫んだ。急な叫びで驚いたが理解したようで、ラギトは悪夢に手をかざす。淡い光が高速で噴出。追尾するように次々と。呆気に取られる仲間と共に、君も彼の姿を見ていた。

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魔法少年ダイトメア☆ラギト