ひろっぷ
2016-01-14 22:41:27
670文字
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【拡散性MA】転生なんて邪魔なだけだ

支部のラン剣転生ネタの中間ぐらいの話をちょびっとスピンオフ。





「そうやってっ!!」
思いきり立ち上がった反動で椅子が轟音を立てて倒れる。だがそんな事は構いはしなかった。
「私に!その顔で構うな....!」
なにも知らないくせに。そう心の中で補足させた。実際に知らないのだ、彼は。ぶつける相手は彼にではない。だからこそ、なおのこともどかしかった。
ランスは少し驚いて目を開いたが、直ぐ様にまたいつもの凛々しい顔へと戻った。
「....俺に構わないでください。日常には支障のない事なので」
どうにも、彼が来てからここが居心地悪くなってしまった。このままでは支障が出るのも時間の問題。
だが今は一刻でもこの場を去りたかった。
「.....?なんだ、この感覚は...」
私は似たような瞬間を、昔に目の当たりにしたのだろうか?この生徒に酷くデジャヴを感じてから、このような感覚にとらわれてばかりだ。そして、この生徒は何かを知っている。
「昔に逢った事があったか?」
教室の扉に手をかけていた彼は自嘲気味に笑ってこう言ったのだ。
「....ありますよ。俺たちがまだ生まれてない、遥か昔に」
「それは、どういう」
「わからない、覚えていない、というのならそれ以上の詮索は止めてください。貴方の時間の無駄です。でも...そうですね。アーサー王伝説はご存知ですよね」
「あ、あぁ」
「それで色々調べてはどうですか。何か分かるかもしれませんよ」

捨てるように吐いた台詞を最後に、彼は静かに扉を閉める。
残ったのははためくカーテンと、ランスロットと呼ばれる、過去のかの騎士と同じ容姿の男だけであった。