ひさね
2023-09-03 16:27:05
671文字
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健康で文化的な最低限度の生活

何を言っているかは良くわからないようになっている話。ケント視点。
こちらの診断結果から改変して作成しました→https://shindanmaker.com/828102

 いつだって同じだ。
 決まった時間に起きて、決まった朝食を取って、決まった行動をとって、決まった時刻に部屋に戻る。それを繰り返す日常だ。大して面白くはない。
 けれど、昔よりは幾分、文化的だとも思う。
 何が食べられるかもわからない状態で薄暗い路地から這い出て、熱の篭った砂を蹴って、騙って(騙しているつもりはないのだが!)、その日釣り上げたものを食べながら、自転がどうだ星の巡りがどうだと時間も気にせず、葡萄酒を片手に語り散らす背中を下から覗き込む。
 そんな無秩序な生活は、もう、どこにも求められないのだろう。今や議論と酒は分断され、その上参加資格が求められる。そこから弾き出された結果、アンダーグラウンドという概念が生まれて、慣習的に、規則的に荒んでいく。
 無秩序が無秩序のままでいられたぼくの過去は、予め失われるものだったのだろう。
 文化的になったものだと、心から思う。
 
 今日も朝が来て、身支度をして、食卓につく。
 ハムエッグとトーストと小さいサラダが並ぶ。それと一杯のお冷。いつもの朝食だ。
 どうしたものか、と悩む。
 最近、随分食が細くなった。正直な所、水だけで十分だとも思っている。
 昔から食べる質ではないが、昔以上に食べられなくなっているようだった。恐らく頭打ちなのだろう。最低限のラインがどんどん下がっていく。
 どうニアに横流しするかを考えながら、コップに口をつけた。ぬるい水が口を湿らせる。美味しいとも不味いとも思わなかった。
 変わりのない日常が始まるんだろうな、と思った。ただそれだけだった。