■-57
竜巻を放つ。塊を包んで、中で何度も斬り刻んだ。
「ぐっ、う、うう
……」
塊はびちゃびちゃ血を垂らしていた。
塊は歪むと、形を変えた。変わったのは、白い竜だった。
「きれい
……」
本で読んだダイヤモンドって宝石は、こんなきらきらしたものかもしれない。
「私の本来の姿だ」
「本来? どうして?」
白い竜は溜め息をついた。
「人々の悪意に汚染され、あのおぞましい姿へ変貌した。これは変身しているに過ぎない」
「じゃあ、変身した侭でいいじゃないか」
竜は悲しそうに目を閉じた。
「悪意は私を精神まで怪物とした。悪意に突き動かされ、私は災厄となる」
「止める方法は、無いの?」
「私には無い。変身による抑制も最早限界だ。これより、お前を壊すだろう」
竜はぎこちなく、無理矢理に口を開けた。ばちばちと音を立てて光が集まってきた。
「せめて
……安らかな日々へ戻りたいものだ」
ぼくは、ぼくに出来る事を探した。そうして見付けた。
「それなら、おいでよ」
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